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牽引フックは必要なアイテム!役割と選び方・取付け方を徹底解説

牽引フック、使用頻度は少なくとも必携品

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使う機会はめったになくとも、愛車に必ず備えておかなければならないのが『牽引フック(トーイングフックとも)』です。

牽引フックはその名の通り、自車、他車を牽く時に使うフック。自車が故障で走行不能になった時や、雪道などでスタックした時くらいしか使いませんが、いざという時にないと困る装備です。牽引する時は、ここに牽引ロープのカギ型フックを掛けるか、Uシャックルによってロープを接続して使います。

牽引フックにはいくつかタイプがあって、一般的にはフロントはアイボルトをねじ込み、リアはフレームに直付け溶接されています(リアもアイボルトの場合も)。しかし、車種によっては陸送時に車体を固定するための「タイダウンフック」しか付いていないこともあります。

アフター品を取り付ける場合はサイズや仕様に注意

事故車
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タイダウンフックは、一般道でゆっくりと牽引するのは差し支えありませんが、深雪、オフロード、サーキットのグラベルなどで強い力をかけてしまうと、破損したり曲がったりすることがあります。タイダウンフックしか付いていない車両には実用性の点から、後付けの牽引フックを付けた方がいい場合もあります。

アフターマーケットの牽引フックを取り付ける前に、いくつか知っておきたいことがあります。まず、どんなものでも愛車に取り付けていいというわけでありません。

道路交通法上から言えば、「鋭い突起物でなく、リベットや溶接で取り付けない」ことが前提となります。また「バンパーよりも全長+3cm、全幅+2cm、全高±4cm以内に収まること」というサイズの規定もあります。取り付け位置は、最初から開いているネジ穴を利用するため、実質的には全長が3cm以上を超えないものということになります。

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可倒式フック、ベルト式フックのメリットと注意点

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アフターマーケットに売られている牽引フックのタイプとしては、「アイボルト式」「可倒式」「ベルト式」に分けることができます。可倒式とベルト式についてはサイズ的にクリアされている商品が一般的で、アイボルト式については使用する時だけ取り付けるのがスタンダードとなります。

可倒式はモータースポーツ出場車両で使われることが多いタイプですが、実際にレースで使うには大会やサーキットの規定に準ずる必要がありますので、強度などを事前に確認することが必要です。走行中にリング部が揺れてバンパーを傷付けるものもありますので、こちらも取り付け前に確認しておきましょう。また、可倒式フックは基本的に実用品ですが、中にはレースカー風のカスタムをするためだけのドレスアップパーツも存在するので注意しましょう。

昨今のレースシーンで主流になっているのが、ベルト式です。布製ですが、特殊な素材を使うことで33tほどの強度を備えています。ベルト式は取り付けたままでもボディを傷付けることなく、かつ車重に影響を与えないのがメリットです。また、レースなどで他車や構造物にぶつかった時でも、牽引フックが曲がって使えない…というケースが少ないのも特徴です。ほとんどの商品は純正のネジ穴を使って取り付けますが、商品によってはバンパーを外さなければならないものもあります。

ちなみに、ジムニーなどオフロード4WDなどでは、ラダーフレームにスチール製プレートを取り付けるタイプもあります。サーキットのグラベルやオフロードなどで牽引する場合は、前述の通り強い牽引力で引っ張る場合が多いので、十分な引っ張り強度を持った牽引フックが必要になることも知っておきましょう。

牽引ロープも一緒に揃えておきたい

オフロードを走る車
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ユーザーが携行していることが少ないものが、牽引ロープです。牽引フックがあっても、牽引ロープがないと役に立ちません。サーキットオフロードコースであればロープは用意されていることが多いのですが、一般道や林道などでは「準備しておけば…」と後悔することも。

牽引ロープには「ワイヤータイプ」「ベルトタイプ」「伸縮タイプ」があります。ワイヤータイプとベルトタイプは、使用上で使いづらさもあり、ものによってはUシャックルや革手袋など別途用意しなければならないことがあります。強度、携行のしやすさを考えれば、やはり伸縮タイプがオススメです。

伸縮タイプであれば、ロープをたるませた状態から一気に強い牽引力を加えても、断切する恐れが低くなります。深雪や泥、岩などを車両の下に抱え込んでしまう「カメの子スタック」の状態でも、ロープをたるませた状態から一気に牽けば、脱出できる可能性が大きくなります。

破断張力が3t以上のものを選んでおくと、乗用車のほとんどは牽引できます。オフロード4WDや大型SUVの場合は、4t以上の余裕があると安心です。

他車を牽引するだけでなく、自車をレスキューしてもらう時に役立ちますので、牽引フックと一緒に購入を考えましょう。

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執筆者プロフィール
山崎 友貴
山崎 友貴
1966年生まれ。四輪駆動車専門誌やRV雑誌編集部を経て、編集ブロダクションを設立。現在はSUV生活研究家として、SUVやキャンピングカーを使った新たなアウトドアライフや車中泊ライフなどを探求中。現在の愛車は...

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