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【完全版】試乗する時はここに注意!試乗時のチェックポイントまとめ
目次
マイカーを購入する前に必ず試乗しましょう!
新車・中古車関わらず、車を買う前に必ず試乗しましょう。カタログやインターネットの写真や、ショールームで軽く見ただけで買ってしまうと、後悔する可能性が高いです。
特にインターネットに溢れている情報には偏りがあったりします。運転は感触・感覚の世界に入りがちになるので、人のフィーリングに基づいた情報が大半を占めています。それらの情報と実際に自身が車を運転して感じるものは必ずしも一致するわけではありません。
家を買うのであれば、内覧ですみますが、車は動いてナンボ、使えてナンボ、自分の感覚と合ってナンボです。購入前にしっかり実物を見て、その走りや乗り心地などの細かい点を確認しておきましょう。
より快適で楽しいカーライフを手に入れるため、ここでは試乗で確認すべきポイント、試乗の仕方を徹底解説します。
試乗で確認するべきポイント一覧
以下では、試乗時のチェック項目を網羅しています。
チェック項目は多岐に渡るため、【運転席まわり】【内装・居住性】【エクステリア/非居住空間】【運転時のチェック】の4分類に整理しました。試乗される際は、ページを印刷して試乗する時に一つ一つ確認すると便利です。
【運転席まわり】
・アクセルやブレーキが踏みづらくないか?
└足はしっかり届くか?
└足が窮屈ではないか?
・シートの座り心地やハンドルの握りはどうか?
・視界は広いか、狭くても許容可能な狭さか?
└前方左右のピラー(柱)が邪魔にならないか?
└後方視界は十分か?
└ミラーの死角はどの程度あるか?
・メーターは見やすいか?
・ダッシュボードのボタンの配置は使いやすいか?
【内装・居住性】
・座席は座りやすいか?
└特に後部座席
・座席はどの程度動くか?
└座席調整後の広さはどの程度確保可能か?
・内装の質感はどうか。
・収納の広さやドリンクホルダーの場所・数は十分か?
・後部座席にも空調が届くようになっているか?
・ドアを開く時に必要なスペースはどの程度か?
└特にガレージで乗り降りするスペースは十分か?
・乗り降りはしやすいか?
【エクステリア・非居住空間】
・ボディデザインは写真通りか?
・ボディカラーや艶はどうか?
・エンジンルームは手入れしやすいか?
・トランクのスペースは十分か?
└ゴルフバック2つ以上入るか?
・車両のサイズは大きすぎないか?
【運転時のチェック】
・ハンドリングはどうか?
└重すぎないか?
└安定性はあるか?
└変なひっかかりは無いか?
・走行音はどうか?
└エンジン音はどの程度か?
└ロードノイズはどの程度か?
└スピードを出した時の風切音はどの程度か?
・加速、ブレーキ、コーナリングに違和感はないか?
・ATならば、特定の速度域でのギア変化に違和感はないか?
・MTならば、シフトフィールの感触はどうか?
・小回りは効くか?
・車庫への出し入れはスムーズに行えるか?
└慣れでカバーできる範囲内か?
回数:ベストな試乗回数は「最低2回、納得するまで」
試乗回数は最低2回、納得するまで行うべき
1回だけの試乗だと、ディーラー指定コースのみの試乗となってしまう可能性が高く、本当の意味での試乗体験ができないからです。なぜ、ディーラー指定コースの試乗が良くないかと言いますと、ディーラーはお客さんに車を買ってもらいたいので、乗り心地の良いコースを指定するインセンティブが働きます。もし1回だけの試乗でディーラー指定コースのみ走ってしまうと、納車後にいつもの道路を走っていて「何か違う」ということにもなりかねません。
後述しますが、「昼と夜」「悪天候」のときも試乗をするべきですので、少なくとも2回は試乗した方が良いと考えられます。
メモや動画で記録しながら試乗しましょう
他の車と比較しているときは、1回だけでは乗り心地や挙動等の感覚の記憶が曖昧になりがちです。これを防ぐために、メモや動画で記録しながら試乗するのもおすすめです。記録の対象は、「風景・人」ではなく「車のインテリア・エクステリア、乗車中の音や感想」です。
回数を重ねて検討ポイントを絞り込み、優先順位を決める
そして検討車種を一通り1回試乗して、チェックポイントなどを整理すると、検討車両の特徴が分かってきます。例えば、シートの硬さ、坂道での加速力や、シートアレンジの幅広さ、ロードノイズの大きさ、小回りのききなどなど試乗して初めて気付くことは多いです。
これらの感想を踏まえ、2回目以降の試乗をします。
ここでは、他の車両で気になった点や、相違点、どちらの方が良いのかといったところを確認を行っていきます。ここでも記録をとり、比較検討の材料にしましょう。
実際に車両を決める際に、自分が望む完璧な車は無いでしょう。比較検討していくと、他の車両よりも優れている所も劣っている所もあるものです。
したがって、「これだけは譲れない」「ここは一定あれば良い」「ここは気にしない」といった優先順位をつけていくことが重要となります。
この気になる点の洗い出しや、検討項目の優先順位づけを行うためには試乗1回では明らかに足りません。不安や購入後の不満を無くすためにも、疑問点がなくなるまで何回でも試乗しましょう。
時間帯:試乗は「昼」だけでなく「夜」にも行うこと
2回以上試乗することを述べてきましたが、試乗する時間帯も重要となってきます。
試乗はなるべく「昼」だけでなく「夜」にも試乗するのがおすすめです。
昼の試乗と夜の試乗では、運転感覚や室内の雰囲気が全く違います。特にメーターパネルのイルミネーションや、ダッシュボードのボタンの配置が暗くてもわかりやすいかといった点は想像しやすいですね。これは時間帯を変えなければわからないことです。
カーナビのバックライトの調整や操作性、暗い中での視野の広さや、乗り降りのしやすさ、シートアレンジのしやすさなどの項目も昼の試乗と同じく確認する必要があります。
天候:悪天候こそ試乗のベストなタイミング
試乗をしようとした日が悪天候の場合、試乗を取りやめたりする方が多いです。しかしながら、試乗するのに悪天候の日ほど絶好の環境はありません。
確かに、晴れの日の方が運転するにはいいです。しかしながら、悪天候の日の方が、検討している車の性格がよくわかりますので、試乗に適しています。
悪天候の日の試乗は夜間の試乗と同じく、運転感覚が大きく変化します。どの程度乗り心地が変化するか、運転しづらくないか、なるべく濡れないように乗り降りできるか、サイドミラーの雨露対策はできているかなど雨のときに試乗することで初めて分かることもたくさんあります。
したがって、可能な限りの悪天候の時に試乗をすることをおすすめします。特に、雪国にお住まいの方は、悪天候時の試乗はマストと言っても過言ではないです。
同乗者:ディーラー以外の同乗者と一緒に試乗すること
試乗はできるだけ2人以上で行いましょう。仲の良い友人や奥さんやパートナーと行った方が良いです。
これは、運転手だけでなく、後部座席の乗り心地の感想を聞いたり、チェックポイントの記録(メモや動画)を行ってもらいたいからです。
また、奥さんやパートナーの方と2人で1台の車を運転される場合は、奥さんやパートナーの方も運転を体験しておかないと、あとから不満が出てくることもあります。
試乗にはほとんどの場合、ディーラー担当者が同乗します。「率直な意見を言うのは気まずい」と気にする方は多いと思います。そのような場合は、「その車両に対する率直な意見」はどんどん言うようにしましょう。しかしながら、「他社の車両の方が良い」といった情報はディーラー担当者にネガティブに捉えられることもあり、後々の商談に響く可能性があります。したがって、あくまでも「今試乗している車に対する感想」を述べるにとどめておくのが妥当です。
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...