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みんなそれぞれ呼び方は違うけど「ファストバック」ってどんな車?
ファストバックってどんな形のクルマ?
車のボディ形状にはさまざまな呼び方があります。セダンやワゴン、SUVなどは一度は聞いたことがあると思います。最近は「ファストバック」と言われるボディ形状の車も登場しています。一体どのような車なのでしょうか。
ファストバックとは、はっきりとした定義はないものの、車のルーフが後方(リアエンド)に向かって徐々になだらかになっていくボディ形状を指します。
代表的な車種に「アウディ A5 スポーツバック」があります。リアガラスがトランクとつながっているような造形をしています。トランクを開けるとリアガラスも一緒に開く、セダンにはないデザインが特徴です。
ファストバックと似たようなボディ形状に、クーペがあります。ただし、ファストバックとクーペと大きく異なるのは、トランクスペースです。
クーペはトランクスペースがはっきりと区別されているのに対し、ファストバックはどこからがトランクスペースなのかわかりにくい流線的なデザインとなっています。
とはいえ、こうした概念は見る人によっても変わってくるため、はっきりと区別されているわけではありません。
筆者は「リアガラスとトランクがつながっているように見える」あるいは「トランクを開閉するとリアガラスも一緒に開閉する」という車の場合、ファストバックと定義しています。
また、ファストバックに似た呼び方に「ノッチバック」や「ハッチバック」という車種がありますが、ファストバックとは何が違うのでしょうか。
ノッチバックやハッチバックとの違いは?
ノッチバックとは、車のキャビン(乗車スペース)とエンジンルーム、トランクスペースの3箇所が明確に分けられたボディ形状の車を指します。ノッチバックの「ノッチ」とは、段差という意味があり、3ボックス型とも呼ばれています。
4ドアのノッチバックは「ノッチバックセダン」、2ドアのノッチバックは「ノッチバッククーペ」などと呼ばれています。
ノッチバックの代表的な車種として、トヨタ クラウン(ノッチバックセダン)や、日産 GT-R(ノッチバッククーペ)などがあります。
一方のハッチバックは、トランクを跳ね上げて開閉するボディ形状の車を指します。キャビンとエンジンルームの2箇所を分けて「2ボックス型」とも呼ばれています。
ハッチバックの代表的な車種としては、日産 ノート、スズキ スイフト、トヨタ アクアなどがあり、いずれもコンパクトなサイズの車が多いです。
- 執筆者プロフィール
- 室井大和
- 1982年生まれ。ライター歴6年、自動車業界9年。合わせて約15年。雑誌編集、記者、指定自動車教習所員資格保有。愛車はスズキスイフトスポーツ(33型)、BMW323i(E90型)、ジムニー(JB23型)。車はセダンではじ...