ローリング・ピッチング・ヨーイングとは？車の基本的な挙動を解説！

「ローリング」「ピッチング」「ヨーイング」　三つの回転挙動とは？
ローリングの挙動とは？
ピッチングの挙動とは？
ヨーイングの挙動とは？
回転挙動の神髄はドリフトにアリ！
「ローリング」「ピッチング」「ヨーイング」は基本的な挙動！

「ローリング」「ピッチング」「ヨーイング」　三つの回転挙動とは？

自動車の基本挙動には「停止」「加速」「減速」「等速」といった、四つの基本的挙動があり、これらに加えて「ローリング」「ピッチング」「ヨーイング」という三つの回転挙動があります。

回転挙動とは、自動車の重心を通る前後左右の軸線を中心とした回転運動のことであり、運転技術を高める上で、知っておかなければならない基本中の基本ともいえる挙動のことです。

この記事では、そんな基本的挙動である三つの回転挙動「ローリング」「ピッチング」「ヨーイング」について、どんな場合にどのような動きをするのか、解説しています。

ローリングの挙動とは？

ローリングは車の左右の傾き

ローリング（rolling）とは、カーブを曲がる際に、車体が片側へ傾くといったような、車体の前後を軸にした回転運動のことです。

別名「ロール」とも呼ばれ、傾いた角度をロール角、変化の速さをロール角速度と言います。ローリングは車の運動特性と密接に関係しており、適切に調整する必要があるのです。

例えば、ロール角が大きすぎると操縦性が悪くなり、逆にロール角が小さすぎても、曲がりにくくなって操縦性が低下してしまいます。

乗り心地の良い車にするためにも、スタビライザーやサスペンションのバネの硬さ、前後のトレッドの幅をうまく調整して、最適なロール角でコーナリングができるようにしましょう。

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ローリング挙動の解説動画

ピッチングの挙動とは？

ピッチングは車の前後の傾き

ピッチング（pitching）とは、車体の左右を軸にした回転運動のことです。ブレーキを踏んだ際に車体が前のめりになり、ブレーキを離すと、その反動で車体の後部側が沈み込む、シーソーのような挙動のことを言います。

別名「ピッチ」とも呼ばれ、傾いた角度をピッチ角、変化の速さをピッチ角速度と言います。

ピッチングが大きい車は、車体の揺れも大きく、乗り心地が悪くなってしまいますが、ピッチングが小さすぎても曲がりにくく、操縦性の悪い車になってしまいます。ローリングと同じように、足回りのチューニングの適切な調整が重要なのです。

ピッチング挙動の解説動画

ヨーイングの挙動とは？

ヨーイングは車の左右の回転

ヨーイング（yawing）とは、車体の上下を軸とした回転運動のことです。

もっと分かりやすく言えば、車体を真上から見たときに、左右のどちらかに旋回する挙動のことをヨーイングといいます。また、別名「ヨー」とも呼ばれ、回転した角度をヨー角、変化の速さをヨー角速度と言います。

ヨーイングは走行安定性能と密接に関係しており、チューニングでは最も重要視されます。

ヨーイングの激しい車ほど、走行中の姿勢制御も難しくなりますが、近年では電子制御による車体の姿勢制御システムも発達しているので、新しい車ならよっぽどの無茶な運転をしない限り、制御不能になるようなことはありません。

ヨーイング挙動の解説動画

回転挙動の神髄はドリフトにアリ！

「ローリング」「ピッチング」「ヨーイング」が重要な挙動といわれても、普段から意識していない限り、あまり重要視することはないでしょう。

しかし、自動車の花形テクニックといわれる「ドリフト」においては、これら三つの回転挙動が、非常に重要な役割を果たします。

一般に姿勢制御で全てが決まる言うドリフトでは、車体の細かな挙動の一つ一つに気を配る必要があり、少しでもその均衡が崩れてしまえば、ドリフトは完成しません。
そして、その細かな姿勢制御で重要な役割を占めているのが「ローリング」「ピッチング」「ヨーイング」の三つの回転挙動なのです。

ドリフトしたままコーナーへ突入する際のロール角（左右の傾き）とヨー角（左右の回転）、そして突入時の加減速におけるピッチ角（前後の傾き）、これら三つの回転挙動を完璧に制御できて初めて、完璧なドリフトが完成します。

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「ローリング」「ピッチング」「ヨーイング」は基本的な挙動！

自動車の回転挙動「ローリング」「ピッチング」「ヨーイング」はいかがでしたか？

これらの回転挙動は、普通に車を運転するだけなら、あまり意識する必要はありませんが、知っていて損をするという訳では無いので、この機会に頭の片隅にでも覚えておいてください。

いつか突然ドリフトを究めたくなった時、頭に入っていると役立つかもしれませんよ！