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当たってないのに人身事故でひき逃げ犯?「非接触事故」に気づかず立ち去ったら

非接触事故(狼狽事故)とは?

急ブレーキを踏む人
©toa555 /stock.adobe.com

車が関係する人身事故というと衝突事故をイメージする方が多いと思います。これは、自動車と人が接触する事故のため、「接触事故」といいます。

一方で「非接触事故」とは、自動車と人が接触しない事故を指します。別名「狼狽事故(驚愕事故)」とも呼ばれます。

具体的には、危険を察知して回避行動を行った結果、転倒したり別の障害物に衝突したりすることで被害を被ってしまった場合などが該当します。

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車と歩行者による非接触事故の例

交差点で車が徐行しながら右折中、その横断歩道の途中を歩いていた人物が車の接近に驚き転倒し骨折した場合。これは立派な非接触事故になります。そもそも歩行者の横断中は徐行であっても、横断歩道を走行してはなりません。

このように何らかの危険要素をはらんだ運転をしていた場合は、たとえ接触していなくても怪我の原因になったとされてしまいます。

最悪の場合、ひき逃げ扱いになることも

「当たってないから関係ない」と現場を離れれば、最悪の場合ひき逃げ扱いとなり、逃走犯扱いされてしまうこともあります。

仮にひき逃げ扱いにされてしまうと免許は取り消され、少なくとも3年間は運転することができません。また、裁判となった際も圧倒的に不利になってしまいます。

事故を起こした際はその場を離れず、けが人がいた場合は救護を行いましょう。

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車同士やバイクの転倒でも非接触事故になりうる

車を避けようとした自転車、バイクが転倒して怪我をした場合も、非接触事故になりえます。また、車同士が接触していなくても、避けようとして運転手がむち打ちなどの怪我をした場合も、非接触事故になる可能性があります。

昨今では、自転車を避けようとした歩行者が転倒するケースもあるようです。

当たっていないのに「当たった」と言われたときは?

自分では接触していないのに、相手が「今、当たっただろう。そのせいで怪我をした」と主張するケースは、正確には非接触事故ではありません。

非接触事故では「自分の車が本当に当たったかどうか」ではなく、「当たっていないが、自分の行動で相手が怪我をしたかどうか」に焦点が当たるためです。

しかし、相手が「当たった」と主張していて食い違っている場合は、非接触事故同様にその場で警察を呼ぶことが大切です。

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もしかして非接触事故を起こしたかも…どうしたらいい?

交通事故のイメージ
©GDM photo and video /stock.adobe.com

「あれ?」と思ったら、接触していないだけでなく、自分の運転にも落ち度がなかったと思う場合でも、その場を離れてはなりません。一見して相手に怪我なし、転倒なしの場合でも、歩行者、自転車、バイク、車に関わらず、事故に遭遇した場合はまず警察に通報しましょう。

その後、相手が警察に通報した際、自分の通報(=事故があったことを知らせること)がない場合は、相手の言い分だけで捜査が始まってしまうかもしれません。

また、通報せずに立ち去ってひき逃げの容疑者にされたら、自分に非がないことを証明するのが難しくなります。

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当事者から外れることが重要!

一番重要なポイントは「事故証明に記載される当事者から外してもらう」ということです。

実況見分の終了時、警察官から「自分の運転に落ち度はなく事故とは無関係である」ということを確認してもらう必要があります。この確認が取れれば正式に事故とは無関係になります。

最後の当事者から外してもらうという点を除けば、あとは一般的な事故遭遇時と同じ対応をすれば問題はありません。

勝手に示談にするのはやめよう

その場で警察や保険会社に連絡せず、相手にお金を支払ったり、示談にするのは絶対にやめましょう。トラブルのもとになります。

そういったケースで途中から保険会社にやりとりを引き継いでもらいたいと思っても、警察への通報がない、自分で勝手に示談を進めているなどのせいで、スムーズにいかなくなってしまいます。

接触なし・転倒なしでも警察に連絡すると安心

接触なし・転倒なしで相手がその場からいなくなってしまった場合でも、不安であれば警察に「こんなことがあったのですが」と連絡しておくと安心です。

非接触事故の過失割合はどうなる?

非接触事故は、ぶつかっていないという状況のために、双方の主張が食い違うことが多いです。判例も少ないため、適切な過失割合の判断が難しいといえます。

非接触事故の過失割合は、同じ状況で発生した接触事故に比べて、被害者側の過失が10~20%プラスされる場合が多いそう。理由は「回避行動をしなければケガは避けられたかも」「回避しなくても接触しなかったかも」といった可能性があるためです。

被害者に「前方不注視」「スピード超過」などの過失が認められる場合も

車対車の場合、追突事故であれば過失は10:0になります。これは一方の車が完全に停止しているためです。しかしどちらも動いている場合、過失割合が10:0になることはありません。

非接触事故の場合でも、車間距離をじゅうぶん取っていたら・前をしっかり見ていたら・スピードを出していなかったら、被害者も急な回避行動をする必要がなかったかもしれません。

そのため、被害者の過失割合がゼロになることはないといえます。

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非接触事故の点数は違反内容によって異なる

車間距離不保持違反1点
急ブレーキ禁止違反2点
安全運転義務違反 2点
速度超過1点~12点

非接触事故にて道交法があったと認められた場合、免許証の減点も累積されてしまいます。点数はどんな違反が認められたかによって異なります。

前方不注意、側方不注意、漫然運転、ハンドル操作ミスなどが認められた場合は「安全運転義務違反」に該当します。

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執筆者プロフィール
MOBY編集部
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新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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