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【知らないと違反】登坂車線とは?駐車や追い越しから速度制限についても
目次
登坂車線とは?

まず、登坂車線の定義を確認してみましょう。道路法によって道路の構造や基準を定めている「道路構造例」という政令で次のように定義されています。
登坂車線 上り勾配の道路において速度の著しく低下する車両を他の車両から分離して通行させることを目的とする車線をいう。
出典:道路構造令第2条第7号・用語の定義
坂道で速度が落ちてしまう車が通行する目的で設置されるということですね。
そして、登坂車線にも追い越しや速度など規制やルールが決まっています。突然の登坂車線で思わぬ間違いなどをしてしまわないよう、登坂車線とはどのようなものかを確認してみましょう。
登坂車線はどんな場所に設置される?
登坂車線はただ長い登り坂が続く道路にあるわけではなく、以下の条件の道路に設定されます。
普通道路の縦断勾配が5パーセント(高速自動車国道及び高速自動車国道以外の普通道路で設計速度が1時間につき100キロメートル以上であるものにあつては、3パーセント)を超える車道には、必要に応じ、登坂車線を設けるものとする。
出典:道路構造令第21条第1項・登坂車線
2 登坂車線の幅員は、3メートルとするものとする。
一般道路の場合には勾配が5%、制限速度100km/Lの高速道路では勾配が3%以上の道路に設置できるということですね。
5%の勾配というのは、100m進んでの5m登るぐらいの登り坂ということになります。
これぐらいの坂になると、パワーの無い車にとっては速度を維持できない場合があるということですね。高速道路では一般道路よりもゆるやかな坂道でも設置されるようです。
登坂車線には目印はある?

©komta/stock.adobe.com
登坂車線なのか、普通の片側複数車線なのかは、見分けることができます。
まず、登坂車線の始まりには「登坂車線」を示す青色の標識(高速道路の場合には緑色の標識)があります。
さらに車線を区切る線も通常の車線境界線ではないことが多く、太くて間隔が短い白の破線が使われています(通常の車線境界線の場合もあります)。
他にも、途中にも登坂車線であることを示すものや、「遅い車は登坂車線」などと書かれた標識が途中に設置されることもあります。
道路標識についての記事はこちら
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...