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「あなたの軽自動車は安全?」悲惨な事故が多い中、衝突試験が良好だった車種ランキング5選
目次
軽自動車は物理的に衝突・追突事故に弱い?
軽自動車はささいな衝突事故でも車体が大きく潰れがちです。車体が小さい軽自動車は、普通車に比べてフレームは細く、ドアパネルなども薄くなるため絶対的な車体強度はどうしても普通車よりも劣ってしまいます。
また車体が軽いため、衝突の衝撃で跳ね飛ばされてしまい、二次被害が拡大しやすい点も軽自動車のウィークポイントです。
しかし、軽自動車が潰れやすいのは、あえてボディを潰れやすくし、より短い「潰れしろ」で大きな衝撃を吸収できるように設計されているためです。そして、小さな軽自動車で命を守る最後の砦となるのがエアバッグです。この限られたボディの「潰れしろ」の使い方と、エアバッグの数や配置、信頼性が軽自動車の衝突安全性を大きく左右することはご存知でしょうか。
軽自動車の衝突安全性能を可視化している衝突安全性能評価とは
車の衝突安全性を測るには、実際に車を衝突させて状態を観察する必要があります。さらに他車種と比較評価するためには、まったく同じ条件下で衝突させなくてはなりません。
それら試験を行っているのが、独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)と呼ばれる第三者機関。NASVAではボディの衝突試験だけでなく、予防安全装備やシートベルト・チャイルドシートなどの安全装備の評価も行っています。
NASVAで行われる試験は「JNCAP(Japan New Car Assessment Program)」と呼ばれ、自動車メーカーを問わず客観的に車の安全性を評価し、車選びに役立てられるように詳細な試験結果を一般公開しています。
衝突安全性能評価の試験内容
JNCAPに基づく衝突安全性能の試験方法は、55km/hで正面衝突させる「フルラップ前面衝突試験」、64km/hで運転席側だけを前面衝突させる「オフセット前面衝突試験」、運転席側面に1,300kgの台車を衝突させる「側面衝突試験」、後方からの追突を再現した「後面衝突頚部保護性能試験」の4項目に分かれます。
人間に見立てて各座席に座らされたダミー人形へ加わる損傷度合いが各試験ごとに点数化され、それらの得点を合計したものが「衝突全性能総合評価」となります。
- 執筆者プロフィール
- 伊藤友春
- 1981年生まれ。自動車専門Webライターとして執筆活動中。自動車の構造に明るく、ほとんどの整備や修理をDIYでこなす。輸入車・コンパクトカー・変わったデザインやコンセプトの車が好きで、現在の愛車はその最た...