最速を止め続ける最高峰のブレーキメーカー「ブレンボ」の魅力とは？

最速を止め続けるブレーキを知っていますか？

車の性能が向上し、最高速度が上がれば上がるほど、安全を確保するためのブレーキに対する要求もあがっていきます。「速さ」が売りのスポーツカーやバイク、大型車などに搭載され、スピードを追求するモータースポーツでも多くの栄誉に輝いているブレーキメーカーが存在します。

最速と言われる車を世に送り出す、自動車メーカーの信頼を受け最速を止め続けるブレーキメーカー「ブレンボ」についてまとめてみました。

ブレンボとは？なぜ世界最高峰のブレーキとされているのか

最高峰のブレーキメーカー「ブレンボ」

ブレンボ（本社：イタリア、ロンバルディア）は、自動車と二輪車用のディスクブレーキを製造するメーカーです。ディスクブレーキが発明、実用化されたのとほぼ同時期の1961年に創業しました。

現在は従業員約7,000名、イタリアのほか、EU、北米、中南米、アジアに生産拠点をもつグローバル企業です。

ブレンボを搭載している車、バイク

ブレンボは、1970年代からその技術力が高く評価されるようになり、スーパーカーから大型トラックなどの商用車まで、多くの車に装着されるようになりました。

ブレンボのブレーキを純正使用している車種、メーカーの一部をご紹介します。F1、WRC、ITCなどのモータースポーツでも高いシェアを誇り、F1サプライヤーとして1975年の供給開始から40年間で、25回ものワールドチャンピオンを獲得しています。

最速の車や、バイクについては下記の記事でご紹介していますので、気になった方はぜひチェックしてみてください。

四輪

フェラーリ、ポルシェ、レクサスLFA、フェアレディZ、GT-R、ランサーエボリュ―ション、インプレッサWRX、メルセデス・ベンツ、BMW、イヴェコ、ルノートラック、ボルボの商用車　ほか

二輪

アプリリア、ドゥカティ、BMW、KTM、ハーレー・ダビッドソン、カワサキ、スズキ、ホンダ　ほか

飽くなき技術の追求、ポルシェとの共同開発も！

ブレンボの7,000名の従業員のうち約10％を技術者が占め、技術追求には並々ならぬ熱意があります。何しろ、ブレーキ関係の国際特許申請は300件以上というから驚きです。

そして、ブレンボはポルシェとブレーキを共同開発しています。ポルシェは、ブレーキに車両が有するパワーの4倍程度の性能を与えます。つまり、GT3やカレラSなどの360馬力クラスの車に搭載されるブレーキは、1,500馬力程度の性能が要求されることになります。

ポルシェとの共同開発は、最高峰のメーカーであるブレンボにとっても高いハードルとなっているようです。ポルシェとブレンボによる極限まで質の高さが求められた共同開発の結果、993の世代で最高の性能と定評があったポルシェのブレーキは、996、997ではさらなる進化を遂げています。

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ブレンボの魅力は？

ブレンボの真価はブレーキの本質にあります。「確実に、短距離で停止させる」ことをより高い次元で実現します。スピードが追求され、より速い速度を実現すればするほど、安全を確保するためには確実に停止させる性能が求められます。この点においてブレンボのブレーキは最高水準にあると言われています。

強化ブレーキの多くは微妙なブレーキコントロールが難しく、挙動がぎこちないというネガティブな特徴があります。ブレンボのブレーキは繊細で柔らかいフィーリングを持ち、より短い距離で確実に速度を落とし停止に至ります。

さらに特筆すべきは、耐フェード性能の高さです。サーキット走行で、他社製品がフェード現象によりブレーキ性能を悪化させる状況でも、ブレンボのブレーキは性能を維持します。ブレンボのフェード現象や摩擦に強い素材や製法など不断の努力の結果と言ってよいでしょう。

ブレンボのブレーキは、ピストン以外の部品なしでブレーキ剛性を高めることができます。シリンダー面積を広くすることができ、それが強い制動力につながります。

大口径ホイールや鍛造ホイールに対してブレーキのサイズが小さいため、放熱性が非常に高くなります。これが耐久性に加えて、ブレンボがスーパーカーやレーシングカーに採用される理由のひとつにもなっています。

ブレンボブレーキキットを取り付ける動画

ブレンボブレーキを取り付ける作業の動画です。ついつい見入ってしまいます。

究極の機能美

高性能、耐久性などディスクブレーキ本来の性能だけでなく、ゴツゴツした無骨なフォルムと華やかなデザインもブレンボの魅力です。ホイールの隙間からのぞく、ブレンボのブレーキはとてもかっこいいです。

ボディカラーとあわせている車があります。 ブレンボのブレーキキャリパーは、赤や黄色などビビットな色が多く華やかですが、全開走行を繰り返すうちに焼けてくすんだ色合いになります。

まるで、若くて元気な青年が渋い大人の男性へと成長するようで素敵です。

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