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【1年間の維持費公開】ベッドだけの簡易な車中泊仕様車は維持費も安い?
キャンピングカー情報をはじめとして、キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信しているWEBマガジン・DRIMOから、実際に車中泊やキャンピングカーを楽しんでいるライターによる記事をMOBYがご紹介します。※以降の記事内容および記事タイトルはDRIMOからの引用・参照です
トヨタのハイエースやタウンエース、日産のキャラバンといった商用バンにベッドを乗せて、車中泊を始めたいという人、多いのではないでしょうか。
私は日産キャラバンにベッドキットだけが付いたメーカー純正のキャラバンマルチベットという簡易な車中泊仕様車に乗っています。
本格的なキャンピングカーを買うよりは、新車でも車両価格が安くて手が届きやすいのが魅力でした。
でも、買った後の維持費も安いのか、車中泊の旅って実際いくらかかるのか。
これも気になりますよね。
本記事では、実際に簡易な車中泊仕様車を買ってみて、この1年でかかった費用についてくわしい金額を紹介します。
キャラバンに限らず、商用バンを買って車中泊をしたときの維持費の目安になると思いますよ。
必ず費用な法定費用はいくらか
まずは車両を持っているだけで発生する法定費用から紹介します。
法定費用は言わば固定費的な部分で、仮にまったく走らなくても必要。
私が所有しているキャラバンマルチベッドは4ナンバー貨物車登録です。
ガソリンエンジンの2WDモデルなので法定費用はこのモデルを参考にして算出しています。
・自動車税は年間 16,000円
・自賠責保険 14,280円
・重量税 12,300円
・任意保険 96,000円
車検費用に関しては新車購入のため2年目以降に発生(4ナンバーは新車登録後初回は2年車検)となりますが、2年で支払いをしている自賠責保険や重量税を案分すると、1年間に発生する法定費用は上記になります。
任意保険に関しては補償条件や車両保険の有無によって個人差があり金額が大きく異なりますが、おおむね普通車と変わりません。
4ナンバー車は年齢条件が付けられないケースがありますが、保険会社により年齢条件も選べます。私の場合は年齢条件を付けて車両保険も入れて月額8,000円程度でした。
1年間で96,000円程度となります。
法定費用と任意保険を合わせると年間138,580円となりました。
車中泊DIY費、後からそろえたもの
ベッドキットだけが付いている簡易な車中泊仕様のキャラバンマルチベッドは、キャンピングカーに比べて安価で購入できます。
その分キャンピングカーに当たり前のようについている装備はありません。
しかし簡易な車中泊仕様車は、そこが逆に魅力で「自分で必要な装備を自分が好きなようにそろえていける」「そしてトータル費用が安い」、これこそが最大のメリットです。
予算に応じて欲しい装備を自分でDIYしてもいいですし、購入してもいいのです。
私がDIYで後付けしたもの
・イレクターパイプを使ったDIYに約40,000円
・コーナーセンサーDIY 約10,000円
・シートカバーDIY 約20,000円
・テーブル取付けDIY 約50,000円
・シンクDIY 約10,000円
イレクターパイプを使ったDIYは車中泊仕様では定番。
イレクターパイプというのは、ホームセンターでよく売っているスチールパイプにプラスチックを被覆したパイプのこと。
イレクターパイプと専用の留め具を組み合わせることで、棚やベッドの台を作れる便利なパーツです。
私はルーフインナーバーのDIYをしましたが、洋服を掛けたり、小物を収納したり、カーテンを付けたり幅広く応用可能。
既製品の半値以下で製作できました。
リアコーナーセンサーは、キャラバンのように長い車体にはあると便利なアイテムで、純正オプションでは40,000円もします。
シートカバーもクオリティアップで取付けDIYしましたが、新型の日産キャラバン グランドプレミアムGXにも劣らない質感になったと満足しています。
テーブルは純正オプションでは80,000円しますが、小さい上に質感も個人的にはイマイチ・・・
そこで社外品を購入して自分で取り付けました。
キャラバンマルチベッドは床張りとベッドキットが標準装備。
床の穴開けが必要になりますが、テーブル取付け用のポールのベースがきれいに収まります。
凹凸が無いのでベースはそのままで、必要な時にポールを設置しテーブルを乗せられます。
社外品はクオリティが高くてサイズも大きいので、家族旅行で重宝しています。
キャンピングカーでは当たり前の「シンク」ですが、キャラバンマルチベッドにはオプション設定すらありません。
そこは作ればいいのです。
無いものを作るのも簡易な車中泊仕様車の魅力。
シンクをDIYしたことによって車内で歯磨きができるようになり、寝る前に外に出る必要がなくなりました。
車中泊用に後からそろえた物
・ポータブル電源 約70,000円
・トラベルクッカー 約4,000円
・電気敷毛布 約5,000円
・炊飯器 約5,000円
・シュラフ 約12,000円
サブバッテリーなどの電源が付いていない簡易な車中泊仕様車では、手っ取り早く電源を確保するにはポータブル電源がいちばんです。
軽くて小さいので積み降ろしも簡単。
ポータブル電源が有るだけで車中泊が一気に快適になります。
車内で家庭用電気機器が使えることが最大の魅力で、このポータブル電源を使い、トラベルクッカー(電熱式の電気調理器)でお湯を沸かすこともできますし、簡単な調理をしたり、炊飯器でご飯を炊いたりすることも可能です。
車内で扇風機や換気扇も回せます。
冬の車中泊では、電気敷毛布を使って暖が取れることで、極寒での車中泊も可能になりました。
ポータブル電源は乗せるだけなので、もし壊れたとしても買い替えが可能ですし、容量が足りなければ必要に応じて容量を増やすことも可能です。
難しい配線工事や加工は一切必要ありません。
とにかくお手軽なのがポータブル電源で、車中泊との相性もとても良いのです。
最低でも500Wクラスのものを選ぶとよいでしょう。
シュラフは、私は3シーズン用しか持っていなかったので、冬も使える4シーズン用のシュラフを息子の分と2人分購入しました。
車中泊にかかった費用
食費やガソリン代などの車中泊にかかった費用は、すべての領収証を保管しているわけではないので細かい金額までは分かりません。
おおよその目安となります。
・宿泊代 0円
・食費 1回につき1,000円~2,000円程度
・温泉代 一人につき1,000円程度なので2人だと2,000円程度
・ガソリン代 場所によって5,000円~8,000円程度(高速代は別途)
・おみやげ代 1,000円~2,000円程度
車中泊の魅力は何といっても宿泊代がかからないことです。
自分のクルマが宿ですからね!
私はよく息子と車中泊に出かけますが、息子との男2人旅では食事は簡単なものしか作らないので食費もかかりません。
例えば、炊き込みご飯の素を使っての炊き込みご飯と缶詰めのおかずでは、2人で食べても1,000円以内で済みます。
温泉は安いところでは500円から入れる場所もあれば1,000円の場所もあります。
群馬県伊香保の「石段の湯」や、山梨県まきおか町の「花かげの湯」はワンコインでした。
ガソリン代ですが、キャラバンマルチベッドの燃費はあまり良くありません。平均燃費で1リッター当たり7km程度です。
片道100kmの車中泊の旅に出たとしましょう。往復で200㎞となり、1リッター当たり7kmだと29Lのガソリンを消費します。
1リッター当たり150円で計算すると、4,286円となりますので100㎞圏内で高速道路を使わなければ5,000円以下でも車中泊の旅に出かけられます。
目的の場所によって異なりますが、車中泊のおおよその費用は1回当たり8,000~12,000円くらいで収まります。
月に1度、車中泊をしたとして1年間では最大で144,000円ほどになる計算。
さらに現地で遊んだ場合、例えばスキーもしたらリフト代が発生しますし、道の駅に隣接したフィールドアスレチックを子どもが「やりたい」なんて言いだしたら別途費用がかかります。
それでも、公共交通機関を使って宿に泊まることを考えたら、とてもリーズナブルに旅行ができるのがやはり車中泊のいちばんのメリットでしょう。
まとめ
以上が簡易な車中泊仕様のキャラバンマルチベッドを1年間所有してかかった費用です。
法定費用から見た商用バン(4ナンバー貨物登録車)の維持費は乗用車と同等か、比較するクラスによっては少し安いくらいです。
車中泊の旅は宿代がかからないこともあり節約による効果も高いのですが、それ以上に自由気ままに移動できるところが魅力です。
もちろん節約も大事ですが、せっかくの旅行ですからあまりケチケチせずやりたいことはやったほうがいいと考えています。
そしてお世話になった現地での消費も重要で、おみやげも必ず購入して帰りたいものです。
法定費用以外の部分は、変動費ですのでやり方次第でもっと安く済ますことも可能です。
その分を遊び代にすることもできます。
比較的安価で購入できる簡易キャンパーは、私のような会社員でも必要なものをDIYしながら、お小遣いの範囲で十分に楽しむことができることが最大の魅力だと思っています。
ライター:ズナスケ
キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信!
- 執筆者プロフィール
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