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快適な旅のために!キャンピングカーならではの定期チェック
キャンピングカー情報をはじめとして、キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信しているWEBマガジン・DRIMOから、実際に車中泊やキャンピングカーを楽しんでいるライターによる記事をMOBYがご紹介します。※以降の記事内容および記事タイトルはDRIMOからの引用・参照です
安全で快適な走行のためには日頃のメンテナンスが大事、というのは普通車でもキャンピングカーでも共通する鉄則です。
さらにキャンピングカーの場合、専用の冷暖房や電源設備など生活のための各種機能があるために、追加で気を配るべき事項が存在します。
どれもついつい忘れがちなのですが、メンテナンスを怠ると「いざというときに使えない」という事態に。
なかにはサブバッテリーのように、一度機能が失われると戻らないものもあります。
高価な装備なのに、ちょっとした気の緩みで無駄になる、という失敗は避けたいものです。
今回は私が定期的に行っているチェックをお伝えします。
FFヒーターの定期稼働
愛用者には広く知られているかと思いますが、FFヒーターの代表製品「ベバスト」では、月1回のメンテナンス稼働が必要です。
取扱説明書にも「ご使用にならない時期(夏季など)でも、ヒーターの作動を1ヶ月に一度、10分程度行ってください」とあります。
その際は「最大温度35°Cに設定」とあり、最大パワーで燃焼させる必要があります。
大きな燃焼音が出ますし、外気温が高い時期にはちょっと気の重い作業ですね。
しかも、夏場にはすっかり忘れてしまう工程でもあります。
私はスマートフォンのカレンダーやリマインダー機能を使って、月1回のメンテナンス日を忘れないようにしています。
後述するルーフベントのチェックも同時に行っています。
余談ですが、私は「いざというときにFFヒーターが点かない!」という経験が何度かあります。
原因はいずれも電圧不足。
原理については門外漢ですが、FFヒーターは点火と消火(温度を下げる)に大きな電力を使うのだそうです。
照明などほかの電気機器が使えている状態でも、FFヒーターが点火しないという事態は十分に起こりうる。
過去に乗っていたキャンピングカーでは、サブバッテリーの交換という結末になりました。
いまのキャンピングカーでは、単純に充電不足だったので、翌日に外部充電することでことなきを得ました。
しかしFFヒーターを使いたい場面というのは、たいがい冷え込みの強くなる就寝時や明け方。
私は市街地での車中泊がほとんどなので、過ぎてしまえば笑い話ですが、寒くて眠れないというのはなかなかに危機的な状況です。
サバイバルシートや使い捨てカイロなど、FFヒーターが使えない場合の非常手段を用意しておくことをお勧めします。
スイッチの種類によりますが、調整ダイヤル式の場合はエラーが生じるとダイヤル部分のランプが点滅します。
点滅のパターンから原因が推察できるので、動画撮影やメモをしてビルダーに伝えたり、インターネット上でマニュアルを閲覧したりするとよいでしょう。
ルーフベントの開閉
車内の空気を入れ替えるのに役に立つルーフベント(換気扇)。
使用時には上ぶたが開き、外に向かって開口部ができます。
私が使っているのはリモコンで上ぶたが自動開閉するタイプ。
この症状が私の愛車だけなのか、あるいは一般的なのかはわからないのですが、上ぶたのパッキンが貼りついてしまい、開かなくなることがよくあるのです。
リモコンのスイッチを入れても開閉機構がキュルルルと空回りし、いまにも壊れそうでヒヤヒヤする事態に!
外側から物理的にパッキンをはがすしかない、という状況になります。
もっとも直射日光を浴びるところですから、夏の高温や雨など気候の要素があるのだと思います。
予防として思いつくのは「こまめに開閉すること」。
というわけで、ベバストの稼働とともにルーフベントの開閉テストを心がけています。
外部充電
もし気候のよいところにお住まいなら、オフシーズンでも自宅に駐車しておくだけでソーラー充電が頼りになるでしょう。
一方の私は寒冷地に住んでいるので、冬のあいだはまったく太陽が当てになりません。
しかも冬場には道路条件も悪化し、ほとんど旅に出なくなるため、ついついバッテリーを「ほったらかし」にしてしまいがちに。
使わなくても少しずつ自然放電することが予想されますし、過放電になるとバッテリーの性能は大幅に低下します。
定期的に自宅のコンセントにつないで外部充電することも忘れられないメンテナンスです。
その場合、自分は家の中にいるわけですが、皆さんは「充電中である」ということをどのように覚えていますか?
運転席から離れた車体後部にあることも多い外部電源コネクタ。
自分以外の家族が車を発進させようとして、ヒヤッとしたことはありませんか?
特に地方では、すぐ近くのコンビニエンスストアに行くのにも車移動です。
車で出かける、という行為へのハードルが都市部よりもずっと低く、「ちょっと行ってくる!」と勢いこんで車に乗り込むこともしばしば。
私は自分の性格上「いつか必ずコードをつないだまま発進させそう」と思っているので、充電中は運転席に赤く目立つゴム小物を置いています。
ビンのふたなどを開ける便利グッズなのですが、外部電源コネクタのキャップが固まってしまったときにも役に立つため一石二鳥!
出かける前のチェック
最後に、実際に出かける前の準備です。
タイヤの空気圧チェック、ウィンドウォッシャー液の補充などの日常点検はキャンピングカーであってもなくても同じですね。
特に車重のある大型キャブコンの場合は、タイヤ周りの点検は事故防止のためにも最重要事項でしょう。
ここにキャンピングカー独自の装備として、サブバッテリーの充電と電圧のチェック、ソーラーパネルの発電量チェック、水タンクの補充などが加わります。
ディーゼル車の場合は、旅先での尿素水(AdBlue)の不足もピンチ。
警告表示はだいぶ早めに出るかと思いますが、長旅の場合は計画的に補充したいところ。
お恥ずかしい話ですが、車の構造に関する私の知識はかなり怪しく、大部分がディーラー頼り。
キャピングカーの場合、車をビルドアップしてくれるビルダーとは別に、トヨタや日産といったベース車両のディーラーがいることと思います。
法定点検から塗装、洗車、タイヤ交換まで身近なディーラー1カ所に集約してこまめに通う、というのが私のメンテナンス術といえるかもしれません。
個々の工賃でいったらガソリンスタンドやカー用品店の方が安くても、近しい関係になることで安心を買っている、というところです。
ここまでくれば、あとは荷物のチェックを残すばかり。今回のテーマからは外れるので詳細は省きますが、私の場合うっかり忘れ物をしやすいのがカセットガス!
炎天下のダッシュボードなど、高温になる場所へのカセットガスの放置は厳禁です。
車の構造によっては家具の中など冷暗を保てる場所もあるかと思いますが、私はなるべく車内に残さないようにしています。
使いかけのシングルバーナーくらいは置いておくけれども、予備は積んでおかない、といった具合です。
そのため外出先で「ガスがない!」と気づくことも。
とはいえ、日本では外出先で買えないもの、補充できないものはほとんどないですし、私自身も心の底から困ったという経験はありません。
準備が整ったら、最後に期待と冒険心をつめて出発しましょう!
ライター:SAYA
キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信!
- 執筆者プロフィール
- 車旅情報Webマガジン「DRIMO」
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