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「え、そのクルマにその車名をつけちゃうの?それでいいの?」仰天スズキ車たち【推し車】

クルマの車名はモデルチェンジされて代々続いていくこともあれば、それを機にイメージチェンジで新しくなったり、新型車に往年の車名を復活させたりと、そのありかたはさまざまです。

しかし中には「え、そのクルマにその車名をつけちゃうの?それでいいの?」と思うケースもあり、今回はそのスズキ車編を紹介します。

MRワゴン(初代・2001年)

元は確かにミッドシップだったけれど

スズキ MRワゴン(初代)

軽自動車が現行の新規格に切り替わった1998年10月以降、それをキッカケに新たなコンセプトを提案した軽自動車が多数登場しては消えていって賑わった時期がありました。

1999年の東京モーターショーに登場した「MRワゴン」もそのひとつで、後席下にエンジンを配し、サイドインテークも持つ本格的なリヤミッドシップの軽トールワゴンという移植の存在でしたが、「MR(ミッドシップ・後輪駆動)」のネーミング通りのクルマです。

しかし市販型は結局ワゴンRベースで普通のFF軽トールワゴンとなり、デザインだけそのままという、MRの初代から2代目以降でFFになったトヨタ エスティマと同じ道をたどりましたが、MRの由来は「Magical Relax」の略に変更。

2代目以降はミッドシップ的デザインでもなくワゴンRと一緒に売る意味が薄れたので、日産に「モコ」としてOEM供給されて成功した方が知られています。

セルボ(5代目・2006年)

困った時につけられる車名の悲哀

スズキ セルボ(5代目)

2000年代半ば、技術的熟成により普通車と遜色ない走行性能を持つようになった軽自動車を象徴するような、走行性能や高速巡航性能を重視した「軽GT」的なモデルが作られましたが、ダイハツ ソニカの対抗馬として注目されたのが5代目セルボです。

結果的には両車とも「独立車種として作るほど需要がない」と判明、後継車は作られませんが、ロールーフのソニカに対し、セミトールワゴンのセルボは居住性にも考慮した割にスポーティなデザインも両立し、なかなかバランスの取れたクルマでした。

ただ、歴代セルボは女性向けをターゲットにしつつ、実際には男性ウケがよくてスポーティグレードを追加するミスマッチを繰り返してきたクルマで、5代目は開き直って最初から男性向けに軸足を置いたものの、ならばもっと勇ましい名前にしていればと悔やまれます。

最新「セルボ」中古車情報
本日の在庫数 154台
平均価格 35万円
支払総額 14~177万円

スズキ エスクード(現行4代目・2015年)

先代エスクードまでの伝統が台無し

スズキ エスクード(4代目・現行)

街乗りで不要なバンパーガードが、かえってカッコイイと1990年ころのRVブームで流行った本格オフローダーでしたが、そこにスッキリとした都会派デザインで一石を投じ、後の乗用車ベースなクロスオーバーSUVブームの先駆けになった初代エスクード。

ただし中身はラダーフレーム式の本格オフローダーそのもので、いわばジムニーの兄貴分だったのがエスクードの魅力でしたが、ハンガリー製の4代目、現行エスクードはモノコックフレームを使った、ただのクロスオーバーSUVになってしまいました。

もはや本格オフローダーでもなく、コンセプトがガラリと変わったのにエスクードを名乗り続けるのは違和感があり、車名変更でイメージを一新した方が、ユーザーを変にガッカリさせないで良かったのでは?と思います。

最新「エスクード」中古車情報
本日の在庫数 227台
平均価格 205万円
支払総額 59~375万円

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...

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