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「凄い!すぐ提携だ!」世界最大の自動車メーカーGMを震撼させたスズキ車など海外メーカーから発売された日本車たち【推し車】

戦後の日本自動車史を漠然と見ていると、1950年代半ばから活性化した日本車メーカーは1960年代以降のマイカー文化定着で安定していったように見えますが、実際は北米や欧州市場への輸出に依存し、それを脅威に感じた現地メーカーとの提携が欠かせませんでした。

特に日本車メーカーとの関わりが深かったのはGMで、もっとも親密だったいすゞに加え、初代アルトに驚嘆させられたスズキには低価格の世界戦略車を任せ、後には日産から乗り換えたスバルも加わり、「日本生まれのGMグループ車」が世界を走ったのです。

今回はそんな中から、スズキとスバルのGMブランド車を紹介します。

シボレー スプリント(初代・1985年/2代目・1989年)

GMグループ向け世界戦略車として開発したカルタスのGM版

シボレー スプリント ターボ(初代)
flickr.com Author:Greg Gjerdingen CC BY-SA 2.0

1970年代にオイルショックと厳しい排ガス規制「マスキー法」に苦しめられた米GMですが、急に日本車のように低価格で売れる、省エネの環境対策車を作れと言われてもノウハウがなく、日本車を研究する日々が続きました。

その中でもっとも驚嘆させ、「世界最大の自動車メーカーを震わせた」と言われたのがスズキの初代アルトで、GMはただちにスズキと提携、低価格の世界戦略車開発を任せた結果、日本名カルタス、GM名「シボレー スプリント」が生まれたのです。

小さくて親しみやすくとも安っぽさを感じさせず、充分な動力性能を持ち、環境性能に優れた低価格のカルタス/スプリントはGMの目論見どおりに大成功を収め、2代目は新たな低価格ブランドから「ジオ メトロ」としても販売。

GMとの深い関係は2006年に資本提携を完全解消するまで続き、その時からスイフトなど、スズキ独自の高品質低価格車による世界戦略が始まりました。

オペル アギーラ(初代2000年/2代目2006年)

初代はスズキ ワゴンR+、2代目は同スプラッシュのオペル版

オペル アギーラ(初代) ©Tupungato/stock.adobe.com

多目的に使えるMPV(マルチパーパス・ビークル)需要が昔から強いヨーロッパ向けに、スズキのワゴンR拡大版「ワゴンR+(プラス)」を、当時同じGMグループだったオペルで生産・販売したのが初代アギーラで、イギリスの同グループブランド「ボクスホール」でも販売。

2代目はポーランドのマジャールスズキで生産していたスプラッシュへとベースが変更され、GMとの提携解消後も、スプラッシュの生産が終わる2014年まで供給は続きました。

基本的に、左ハンドルやエンジンがオペル製なこと以外は日本でのスズキ仕様と同じクルマですが、細部のデザインやエンブレムが異なり特に2代目はスプラッシュとフロントマスクがだいぶ異なるため、時々オペル仕様へのカスタマイズ車を日本でも見かけます。

サーブ 9-2x(2004年)

GMグループ時代のスバルによる2代目インプレッサワゴンのサーブ版

サーブ 9-2x
flickr.com Author:adogcalledstray CC BY-SA 2.0

経営悪化したサーブ、提携相手だった日産の経営悪化で身売りされたスバルが2000年にGMグループ入りしたものの、GMもこの2社の扱いに困ったのか、なぜか「サーブ顔の2代目インプレッサワゴン」を作ってしまったのが9-2x。

他に「末尾xのサーブ車」は9-3x(オペル ベクトラエステートのクロスオーバー版)、サーブ9-4x(キャデラック SRX)、サーブ9-7x(シボレー トレイルブレイザー)があり、9-2xも駆動方式がAWDのみだったので、クロスオーバーワゴン的な扱いだったようです。

GM自体も2009年の経営破綻に向けて下り坂だった時期、このような「黄昏れた貧乏神のコラボレーション」がうまくいくわけもなく、2005年にスバルがGMグループからトヨタグループ入りすると9-2xもたった2年でアッサリ生産中止。

スバルはともかく、GMの破綻後に二転三転したサーブなど、今やブランドすら残っていません。

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...

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