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レガシィ登場以前の旧世代スバルの集大成!世界の最先端を行くハイテク4WDになる“はずだった”…スバル 3代目レオーネ【推し車】
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旧世代スバル車の最後を飾る、3代目レオーネ
「忘れがたき銘車」として紹介してきた歴代レオーネで、乗用車として最後に登場したモデルが1984年発売の3代目レオーネです。4代目からは日産からOEM供給を受け、ADバンをベースにしたレオーネ バンを販売。2001年に終止符を打ちます。
3代目レオーネはフラッシュサーフェスのスッキリしたボディに、4WDシステムも段階的に近代化。上級グレードには電子制御エアサスをおごった豪華版でしたが、スバル1000から変わらない基本設計の古さは隠せず、旧世代スバル車としては最後のモデルとなりました。
車格アップ&ラインナップ拡大で攻めた2代目レオーネ
デザイン一新!豪華仕様もあった究極発展型レオーネ
1984年にモデルチェンジした3代目レオーネは、1966年に登場したスバル1000以来となる水平対向4気筒エンジン縦置きFFレイアウト、1972年発売の初代レオーネ エステートバン4WD以来となる4WDシステムなど、旧世代スバルの集大成となるクルマ。
2段副変速機を介し10速MTとしても使える5速MTや、後輪の駆動はプッシュボタンひとつで切替可能なパートタイム4WD、そして上級グレードのAT車には電子制御で後輪への駆動伝達を自動で可能にした「MP-T」を採用しています。
搭載するエンジンも回転数が低いOHVのEA81Tではなく、SOHCとなり135馬力へパワーアップを果たした1.8リッターターボのEA82Tへ更新。このエンジンを積むツーリングワゴンGTターボは、スバル初のスポーツワゴンでした。
GTターボでは4輪で独立したオートレベリング機構や、2段階の車高調整機構も組み込み、走行状況に応じた減衰力調整をこなす日本初の電子制御エアサス「エレクトロ・ニューマチックサスペンション」を搭載。
豪華になったレオーネをベースに、翌年にはスペシャリティクーペの「アルシオーネ」も登場しました。フラッシュサーフェスによる空気抵抗軽減を極めたレオーネとアルシオーネは、まさに世界でも最先端を行くハイテク4WD乗用車…のはずでした。
時代に翻弄されたスバル初のスペシャリティクーペ
- 執筆者プロフィール
- 兵藤 忠彦
- 1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...