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チェコの自動車メーカー「シュコダ・オート」とは?歴史や代表車種を紹介
シュコダ(SKODA)はチェコ最大の自動車メーカー
シュコダ(シュコダ・オート)は、チェコ最大の自動車メーカーで、本社はチェコのムラダー・ボレスラフという都市にあります。
小型車から高級セダンまで幅広い乗用車を生産しており、全ての車種に採用されている、縦基調のフロントグリルがトレードマークです。
シュコダの歴史は120年以上
シュコダ創業当初は自転車メーカーだった
1895年、シュコダの前身にあたる自転車メーカー「ラウリン&クラメント社」が設立されました。社名の由来は、機械工のヴァーツラフ・ラウリンと書籍商のヴァーツラフ・クレメントという2人の創業者の名前によるものです。
自転車の生産を行っていたラウリン&クラメント社は、その後1901年に自動車の生産を始めました。
シュコダ社による買収、そして国有化へ
1924年にラウリン&クラメント社の工場で大規模な火災が起き、経営が困難になった結果、ラウリン&クラメント社は鉄道車両や兵器を製造する「シュコダ工業株式会社」に買収されました。
この買収を受けて、ラウリン&クラメント社の車はシュコダブランドで販売されることになりました。
そして第二次大戦後、社会主義国となったチェコスロバキア政府の方針でシュコダ工業は国有化され、社会主義体制が維持されている間は「AZNP社(自動車工業国営会社)」という会社がシュコダブランドの乗用車を生産していました。
フォルクスワーゲングループへの加入、そして現在のシュコダへ
チェコスロバキアが民主化された後の1991年、AZNP社はドイツのフォルクスワーゲン社と提携し、フォルクスワーゲングループの一員、「シュコダ・オート株式会社」として民営化されました。
フォルクスワーゲン社は、シュコダ・オート社に自社の技術を持ち込み、シュコダ車の近代化を進めました。
これによってシュコダ車は西欧の自動車に見劣りしない品質・性能を手に入れ、欧州を始めとする様々な市場で成功を収めています。
モータースポーツへの積極的な取り組み
シュコダは、社会主義体制の1960年代から継続的にモータースポーツ(自動車競技)に出場しています。
通常、社会主義体制においては企業の活動が停滞することが多いため、モータースポーツへの参戦も滞りがちですが、シュコダは西側の自動車メーカーも参加する世界ラリー選手権(WRC)に参戦し、1994年には2Lワールドカップを獲得するなど、結果も残しています。
現在もプロダクションカー世界ラリー選手権(PWRC)やインターコンチネンタル・ラリー・チャレンジ(IRC)といった大会に参戦し、その雄姿を見せ続けています。
シュコダの代表車種
シュコダ ファビア(Fabia)
「ファビア」はシュコダのラインナップの中でも比較的コンパクトな車種です。
小さいながらも高級感を感じる、美しいデザインが特長です。優れたデザインの工業製品に送られる、レッド・ドット・デザイン賞を2015年に受賞しました。
【ファビア新車価格】
- アンビション:€13,921(約180万円)~
- スマート :€14,873(約192万円)~
シュコダ スペルブ(Superb)
「スペルブ」はシュコダブランドを象徴する、フラッグシップモデルです。
チェコ名産のボヘミアングラスにインスピレーションを受けデザインされたヘッドライトが特徴です。見た目の印象より大きくトランクのドアが開くので、大きな荷物にも対応できます。
【スペルブ新車価格】
- アンビション:€27,106(約350万円)~
- スタイル:€33,629(約435万円)~
- スポーツライン:€35,545(約460万円)~
- ラウリン&クレメント:€39,982(約517万円)~
- PHEV:€35,740(約462万円)~
シュコダ オクタヴィア(Octavia)
オクタヴィアは2020年6月に発売し、セダンとワゴンの2種類が設定されています。プラットフォームはフォルクスワーゲン ゴルフや、アウディ A3などと共通。パワートレインはガソリン・ディーゼル・PHEVの3種類と豊富で、安全装備も充実。様々なニーズに訴求できるモデルです。
【オクタヴィア新車価格】
- アクティブ:€18,098(約234万円)~
- アンビション:€20,211(約261万円)~
- スタイル:€21,995(約284万円)~
- PHEV:€31,854(約412万円)~
- RS:€32,112(約415万円)~
女性が選ぶカーオブザイヤー(WWCOTY)にも選出
審査員が女性のみで構成される、ウィメンズワールドカーオブザイヤー(WWCOTY)が開催され、2021年度の受賞車両ファミリーカー部門にてシュコダ オクタヴィアが選ばれました。
日本国内ではほとんど見かけない
長い歴史を持つシュコダですが、残念ながら正規輸入代理店が日本に無いため、シュコダ車は日本にほとんど存在していません。
でも、日本でほとんど走っていないということは、今シュコダ車に乗れば街中で大注目を浴びられるかもしれません!
この記事を見て興味を持ったあなたも、人とは一味違う愛車選びとして、シュコダ車を手に入れてはいかがでしょうか?
フォルクスワーゲンの歴史や車種について詳しく解説!
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- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...