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実験で1,080℃の日産リーフが大炎上、BEVを水より早く消火する方法が話題

リチウムイオンバッテリーは消火が難しい

©pomphotothailand/stock.adobe.com

ニュースでは度々電気自動車(BEV)の火災事故が取り上げられます。BEVに搭載されたリチウムイオンバッテリーは衝撃を受けると内部でショートを起こし、大量に流れる電流によって発熱する熱暴走を起こします。場合によっては発火燃焼によって酸素が発生し、さらに火の手が強まることもあります。

また火が消えたように見えても、バッテリー内部では反応が続いており、数時間後や数日後に再び発火することもあります。このようにBEVの消火は非常に厄介です。

そんななか、スペインの消防士チームが巨大な難燃性ブラケット1枚を用いただけでBEVを消火する様子を撮影したYoutube動画が話題になっています。

スペインの消防チームが日産リーフで消火テスト

この動画はスペインの消防チームによるブリッジヒル社が開発した「カー・ファイヤー・ブランケット」のテスト。発火したBEVを難燃素材の大型ブランケットで覆い、サーモセンサーで温度を確認しながら消火する様子を記録したものです。

まずは用意された日産 リーフを日であぶり加熱。摂氏1,080度まで加熱し、バッテリーが燃えだしたところで消火開始です。車全体をブランケットで覆い、なるべく空気が入らないようにしています。

ブランケット内部の酸素が遮断され、火の勢いが弱まったことでブランケットの上から測定した内部温度は358℃まで低下。その3分後には120℃まで低下しました。その後10分後には内部温度は100℃強にまで落ち着いています。

そこで消防チームは一度ブランケットを撤去。その時点での車体温度は160℃です。しかし、撤去して間もなく再び火が発生しました。これがBEV火災の恐ろしさです。撤去してから2分と経たないうちに炎が再び燃え上がったため、消防チームは再びブランケットを被せました。

それから15分が経過してもまだ周辺からは煙が上がっています。このブランケットの開発元であるブリッジヒル社は、最低でも1時間はブランケットをかけたままにしておく必要があるとコメントしています。

動画内で完全消火はできなかったものの、難燃性のブランケットを用いたBEVの消火はどうやら可能のようです。

カー・ファイヤー・ブランケットなら消火に水いらず

©Jane/stock.adobe.com

BEVの消火方法は、ガソリン車とやや勝手が違います。BEVが登場したばかりの頃の車両火災では、消火活動に多くの時間を要しました。2021年にアメリカテキサス州で起こったテスラ モデルSが出火した際には 10万リットル以上の水を用いて、完全鎮火までに4時間を要したといいます。

現在ではBEVの火災の特徴が共有され、訓練教育も相まって有効な消火方法が確立されつつあります。欧州では水を満たしたコンテナなどに車を沈めてバッテリーを冷却する方法が取られています。

動画で使用されたブリッジヒル社の「カー・ファイヤー・ブランケット」なら、そもそも水を使用しないため、どんな場所でも消火作業が可能です。ブリッジヒル社の商品は、実際の消防士の意見を取り入れ開発されているため、その性能は十分といえるでしょう。

執筆者プロフィール
伊藤友春
伊藤友春
1981年生まれ。自動車専門Webライターとして執筆活動中。自動車の構造に明るく、ほとんどの整備や修理をDIYでこなす。輸入車・コンパクトカー・変わったデザインやコンセプトの車が好きで、現在の愛車はその最た...
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