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アメリカで日産フェアレディZに販売停止命令!?ATの不具合で車が勝手に動き出す恐れ
日産 フェアレディZが販売停止と納車保留に
「日産は、アメリカで販売される2023年モデルのフェアレディZのATモデルにトランスミッションの不具合の可能性があるとして販売停止と納車保留を各所に通達した」と海外メディアが報じました。
原因はジヤトコ製9速オートマチックトランスミッションのパーキングロックの不具合で、シフトをPレンジ入れてもロックが噛み合わず、車が勝手に動き出す恐れがあるとのことです。
日産は2022年8月29日に、2019年12月13日〜2022年6月14日まで製造された20万台以上の日産フロンティアとタイタンに同様の内容でアメリカ国内にリコールを発令しており、同じくジヤトコ製9速ATを搭載するフェアレディZも調査対象に加えられるかたちとなりました。
日産は不具合確立は1%と報告…でも実際は
現状でジヤトコ製9速トランスミッションミッションの不具合による事故は報告されていませんが、リコール対象となるのはトラックだけでも20万台におよび、それらすべてトランスミッションの交換などの対処が必要になります。これだけの規模のリコールは、日産にとって膨大な出費となることは間違いないでしょう。
日産は、この不具合がある可能性がある車両は約20万台のうち1%と米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)に報告していましたが、8月に行われた工場監査では、83台のうち11台が同様の症状が確認されたことが明らかになっています。
アメリカでパーキングロック異常は大問題
アメリカでは、日本とは異なりパーキングブレーキはエマージェンシーブレーキと呼ばれるとおり、地域によっては緊急時や急坂以外でパーキングブレーキを使わない習慣があります。
そのためトランスミッション内の勘合だけで車を保持するユーザー割合が高く、パーキングロックの不具合は重篤な事故を引き起こします。
新型フェアレディZの納車を心待ちにしていた方には気の毒ですが、納車されたばかりのフェアレディZの新車が停車中に勝手に動いて、即事故車にならずに済んだのは不幸中の幸いといえるでしょう。
アメリカで注目されるのはZだけじゃない?
- 執筆者プロフィール
- 伊藤友春
- 1981年生まれ。自動車専門Webライターとして執筆活動中。自動車の構造に明るく、ほとんどの整備や修理をDIYでこなす。輸入車・コンパクトカー・変わったデザインやコンセプトの車が好きで、現在の愛車はその最た...