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日産が21世紀のパイクカー『コンセプト20-23』を発表!“日産デザインヨーロッパ”設立20周年の記念モデル
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日産デザインヨーロッパの20年を象徴する記念EVコンセプトカーが公開
イギリス現地時間203年9月25日、日産は電気自動車(EV)コンセプトカー『コンセプト20-23』を発表しました。
コンセプト20-23は、ロンドンにある日産デザインヨーロッパ(NDE)のデザインセンター設立20周年を記念して製作されたコンセプトカーであり、これまで先駆的な自動車デザインを発案してきたNDEの20年を象徴するモデルとのことです。
また、公開時には日産自動車の社長兼CEO内田 誠氏もNDEを訪れ、そのなかで日産は2030年までに欧州に投入する新型車をすべてEVする目標を掲げると発表。内燃エンジン車の販売禁止時期が欧州諸国で議論されるなか、日産はEVへの転換を推進することによりカーボンニュートラルの実現を目指すと正式に発表されました。
日産『ジューク』を生み出した「日産デザインヨーロッパ(NDE)」とは?
2003年に設立された「日産デザインヨーロッパ(NDE)」は、欧州日産の車両のデザインや設計などを手がける拠点です。60名あまりの人員が在籍し、エクステリアやインテリアデザイナー、クレイモデラーやデジタルアーティストなどの専門チームに分けられ車両製作にあたります。
NDEが手がけた第1号車は、2004年のジュネーブ モーターショーで発表された『キャシュカイ コンセプト』。2009年には、近未来的かつ型破りなデザインで登場した『ジューク』を世に出し、2015年には1971年のサファリラリーを制した『ダットサン 240Z』をオマージュした「グリップスコンセプト」を製作。
そのほか『NV200コンセプト』や、レーシングゲーム「グランツーリスモ」に登場した『ニッサンコンセプト2020 ビジョン』など、数々の斬新で特徴的なデザインを生み出してきました。
日産が送り出す21世紀のパイクカー『コンセプト20-23』
日産『コンセプト20-23』の車名は、NDEがこれまで歩んできた20年の歴史と「日産(23)」に加え、「2023年」に生まれたことになぞらえているそうです。
コンセプト20-23のデザインは、NDEの若手メンバーチームによって「ロンドンで運転したいデザインの車」というシンプルなコンセプトのもとで生み出され、日本では1980年から90年代に販売されていた『Be-1』『パオ』『フィガロ』『エスカルゴ』といった特徴的なパイクカーのエッセンスを引き継ぎながら21世紀らしいトーンを加えたと説明されています。
日産フォーミュラE参戦車両やオンラインレース車両のデザインも強く反映させ、基本形状はありふれた3ドアハッチバックでありながら、機能デザインはレーシングカーそのものです。
フロントスポイラーに設けられたブレーキ冷却用の開口部に加え、大胆な形状の前後フェンダーパネルにはブレーキの排熱や抵抗圧力を引き抜くためのルーバーダクトが設けられます。
ルーフ上には換気用のベンチレーターが設けられ、ルーフ後端には一体型の大型スポイラーが鎮座。リアバンパーは車体下の空気を積極的に抜いてダウンフォースを稼ぐ本格的なディフューザー形状です。
ヘッドライトおよびテールランプを構成する上下の細い半円形LEDランプは、シャープな印象を与えると同時に、旧来の丸型ヘッドランプのような愛嬌ある表情を生み出しているようです。ドアの開閉方式はAピラーの付け根から上方に開くシザードアが採用されています。
インテリアデザインは、レーシングカーの機能を近未来的に表現したとのことで、液晶ディスプレイに最小限の情報を表示。パワートレインに関わるスイッチは、レーシングカーのような異型ステアリングの裏側に集約されているとのことです。
日産のグローバルデザインを担当する専務執行役員のアルフォンソ・アルバイサ氏は、コンセプト20-23について「大胆なアイデアを形にし、命を吹き込むNDEのデザインセンター設立20周年の祝福にふさわしい」とコメント。
NDE副社長のマシュー・ウィーバー氏は「NDEは比較的小さなチームですが、20年前にロンドンのデザインセンターがオープンして以来、常に大胆で、斬新で、革新的な作品を生み出していることに誇りを感じています」とのコメントを残しています。
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- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...