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【幼稚園バス】シビリアンも技術の日産だった|はたらくクルマ
日産シビリアンの幼稚園バス
皆さんお馴染みの幼稚園バス。日産のマイクロバス、シビリアンの幼児車(カタログ表記はこうなっています)も「技術の日産」を垣間見ることができました。
まずは、外装からご覧ください。
ボディサイズは、
全長:6,270mm
全幅:2,065mm
全高:2,610mm
車両総重量:3,440kg(4速AT車)
乗車定員は、
大人3名は、運転手と付添の2名のみ。幼児39人が定員ですが、幼児専用の座席の設計のため、大人が3人を超えて幼児関に座ると、道交法違反になります。
後ろ姿に日産の気遣いが。
幼稚園バス後方からの視認性を重視して「乗降中」の表示灯は高い場所に設置されています。
この後ろのドアを開放してもらいました。
大人数の幼児が乗車するので、万が一の際の避難には大きな開口部が必要です。
閉めたときの状態がこちら。車内からの脱出が容易そうですね。
車内に同乗する先生にも日産の配慮が数々。
日産シビリアンはもともと車内高が高いという特長がありますが、先生が車内を移動するとき腰をかがめなくてもよいのは利点です。
こちらが最後部にある先生用の座席です。
もう一つの先生用の座席は出入り口ドアのすぐ脇にあります。
車内前方から撮影。右側に写るのが折戸式ドア。手動です。一般的なマイクロバスのドアは、自動で扉が外側に膨らむようにして開くものが主流となっています。手動の折戸式ドアは昭和時代のマイクロバスを彷彿とさせますが、これには理由があってのことだと日産の担当者が教えてくれました。
外側に自動でドアが膨らむと、そこに小さなこどもがいると危険であることと、先生が手動で安全を確認しながら開閉することにも意義があるとのこと。さらに、日産シビリアン幼稚園バスのドアは、車内外の両方から双方が目視できるようにドア下側にもガラス窓を備えています。
幼児用座席にも日産の思いやりが。
急ブレーキをかけたとき、背もたれに頭をぶつけても怪我をしないよう、厚めのプロテクターを備えていました。
運転席は何の変哲もありません。
トランスミッションは4速AT。5速MTもラインナップ。
助手席はありません。
気になったのは、こちら。
日産が世界で初めて量産車に採用した、アラウンドビューモニターが装備されていました。
画面の左側は、乗降ドア付近が映し出されています。
カメラは乗降ドアの真上に設置。
技術の日産を垣間見ることができた機能でした。
しかし、アラウンドビューモニターという先進技術とは裏腹に、サスペンションは古式ゆかしいリーフリジッド。
古式ゆかしいとは失礼、今でもトラックやバスでは主流のサスペンション形式でしたね。(普通のマイクロバスのシビリアンの上位グレードにはエアサス車があります)
カタログを見ていると、もっと古式ゆかしいものが!
それは「OHVエンジン」を現行シビリアンに採用していたことでした!直列6気筒、排気量は4.5L、最高出力は127kW(173PS)、最大トルクは314N・m(32kgf・m)というスペック、型式はTB45Eと呼ばれるもので、自動車だけでなく産業用エンジンとして今も現役ではたらく日産の名機となっているそう。
画像にちらちらと写し込んでいた大きな幼稚園児は、日産の担当者でした!体を張ってコスプレして取材に応じていただいたことに敬意を表して撮影。
どうもありがとうございました!
取材・撮影・文:MOBY編集部 宇野 智
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- 執筆者プロフィール
- 宇野 智
- モーター・エヴァンジェリスト/ライター/フォトグラファー/ビデオグラファー/エディター エヴァンジェリストとは「伝道者」のこと。クルマ好きでない人にもクルマ楽しさを伝えたい、がコンセプト。元MOBY編...