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【ベンツ唯一のワンボックス】ベンツVクラスの燃費や維持費とカスタムから試乗評価など
目次
ベンツVクラスとは?

ベンツVクラスは、メルセデスベンツの中で唯一のワンボックス(ミニバン)タイプの車です。
広い車内は、3列のシートを装備し定員7名が普通に乗車でき、十分なラゲッジスペースも確保されています。
ベンツVクラスは、ワンボックスといってもメルセデスベンツを名乗るだけあって、その装備は洗練されたデザインでまとめられており、メルセデスベンツの高級感と品質は健在です。
初代ベンツVクラスが日本に導入されたのは1998年です。
2代目は2003年に導入されましたが、車名は「ビアノ」と改名されました。
そして2014年に発表された3代目は再び「Vクラス」となりました。
2015年にフルモデルチェンジされ、現在カタログにラインナップされています。
また、2018年内にマイナーチェンジが行われる可能性が高いと言われています。
Vクラスのマイナーチェンジについては以下をご覧ください。
メルセデスベンツのラインナップ
セダン/クーペ/ワゴン/コンパクト/ワンボックス | 4ドアクーペ | ロードスター | オフロード SUV |
---|---|---|---|
クラス(基本構成) | Gクラス [AMG] | ||
Sクラス [AMG] | CLS [AMG] | SL [AMG] | GLS [AMG] |
Eクラス [AMG] | − | GLE [AMG] | |
Cクラス [AMG] | − | SLC[AMG] | GLC [AMG] |
Bクラス | CLA [AMG] | − | − |
Aクラス [AMG] | − | GLA [AMG] | |
Vクラス | − | − | − |
[備考] [AMG]:AMG設定車有 | |||
AMG GT / GT S / GT R | AMG専用のハイパフォーマンス スポーツカー |
メルセデスベンツの車種は、基本構成として「クラス」にて大別されています。
クラスにはそれぞれ、セダン/クーペ/ワゴン/コンパクト/ワンボックスという車種設定があります。
更に各クラスに相当する4ドアクーペ、ロードスター、SUV(Gクラス)に分けられています。
Vクラスは、その中でもワンボックスだけに特化した設定です。
現在は2.2Lのディーゼルエンジンのみで、装備によって6種類のモデルが存在します。
ワンボックスカーについては以下の記事を参考にしてください。
ベンツVクラスにアウトドアモデル「V220d マルコポーロ ホライゾン」追加

ベンツは2018年2月より、新型V220d マルコポーロ ホライゾンの注文受付を開始しました。
新型V220d マルコポーロ ホライゾンは、Vクラスの車両にポップアップルーフやフルフラット機能付ベンチシート、回転式の前席シートなどを標準装備し、車内で快適に過ごせるプレミアムアウトドアミニバンです。
ポップアップルーフとベンチシートで最大5名の就寝スペースを確保しているとしています。
エンジンは2.2L 直4 直噴ディーゼルターボ、メーカー希望小売価格は846万円。
配車時期は7月頃を予定しています。
ベンツVクラスの販売は順調
ベンツは2017年上半期の「Vクラス」の販売台数を発表しました。
2017年上半期の販売台数は29,000台と、2016年上半期の販売台数23,000台と比べると24%もプラスとなりました。
ベンツ Vクラスの販売台数は世界中で伸びましたが、特にドイツ・中国でよく売れているとのことです。
ベンツVクラスに最上位グレード・限定色追加

2017年8月23日にベンツが、Vクラスに最上位グレードである「RISE(ライズ)」と限定色である「designo hyacinth red metallic」を追加することを発表しました。
「RISE(ライズ)」はVクラスの最上位グレードとなり、ベースモデルは2列シートの5人乗りとなります。
3列シート8人乗りはオプションになるとのことです。
パワートレインには2.1Lディーゼルターボエンジンが搭載される予定です。
価格は34,990ユーロ(約455万円)からとなります。
また、ベンツVクラスには限定色として「designo hyacinth red metallic」が追加されます。
この限定色は数が限定して発売されます。
ベンツVクラスの魅力

ベンツVクラスの魅力は、何と言っても最大7名が乗車できることです。
またシートアレンジが豊富で、ラゲッジスペースを広く確保して多くの荷物を積んたり、2列目と3列目のシートを向かい合わせにしたり、その用途に応じて様々なシュチエーションにあったシートアレンジを選択することができ、単なる移動だけの車でははなく、その移動する時間も同乗者と楽しく過ごすことができる車だということです。
そして、「メルセデスベンツ」という高級ブランド車のイメージも大きな魅力ではないでしょうか?
高級ブランド車にも関わらず、ワンボックスタイプであり、実用も兼ねているというのはある意味とても贅沢なことです。
ベンツVクラスのスペック

V220d トレンド |
V220d | V220d スポーツ |
V220d アバンギャルド ロング |
V220d スポーツロング |
V220d アバンギャルド エクストラロング |
|
---|---|---|---|---|---|---|
エンジン種類 | 直列4気筒DOHCターボ | |||||
排気量 | 2.2L | |||||
最高出力 | 120[163]/3,800 | |||||
最大トルク | 380[38.7]/1,400-2,400 | |||||
トランスミッション | 電子制御7速AT | |||||
駆動方式 | FR | |||||
使用燃料 | 軽油 | |||||
[単位]最高出力:kW[PS]/rpm 最大トルク:N・m[kgf・m]/rpm |
V220d トレンド | V220d | V220d スポーツ | V220d アバンギャルド ロング | V220d スポーツロング | V220d アバンギャルド エクストラロング | |
---|---|---|---|---|---|---|
全長 | 4,905 | 4,910 | 5,150 | 5,170 | 5,380 | |
全幅 | 1,930 | |||||
全高 | 1,880 | |||||
ホイールベース | 3,200 | 3,430 | ||||
車両重量 | 2,280 | 2,370 | 2,380 | 2,420 | 2,490 | |
乗車定員 | 7 | |||||
[単位]全長・全幅・全高・ホイールベース:mm 車両重量:kg 乗車定員:人 |
ベンツVクラスのエンジンは、全モデル共通となっており「2.2L直列4気筒DOHCターボ」のディーゼルエンジンのみとなっています。
トランスミッション、駆動方式も共通ですので、動力性能には差がありません。
ベンツVクラスは、全部で6モデルがラインナップされていますが、廉価版の「V220dトレンド」のみ受注生産となっています。
廉価版とはいえ、安全装備に手抜かりはなく全モデル共通の装備となっています。
モデルの相違は、標準、ロング、エキストラロングの3つのボディータイプと、搭載されている装備の差によるのものです。
それが車両重量に反映されています。
ディーゼルエンジンについてはこちら
ベンツVクラスの新車価格

メルセデスベンツ Vクラス 新車価格 | |
---|---|
V220d トレンド(受注生産) | 5,500,000 |
V220d | 6,360,000 |
V220d スポーツ | 6,800,000 |
V220dアバンギャルド ロング | 7,130,000 |
V220d スポーツ ロング | 8,190,000 |
V220d アバンギャルド エクストラ ロング | 7,490,000 |
[単位]円(消費税込み) |
ベンツVクラスは、エンジンなど動力・駆動系が共通ですので、ボディータイプとその装備の差によって価格が異なります。
「V220d」がベーシックモデルとなっており、「V220dトレンド」はその廉価版という設定で受注生産となっており、一番安価となっています。
「V220dトレンド」では、内外装共に除外された装備が多く、電動シート、電動デュアルスライドドア、自動開閉テールゲートは全て手動となっていることが、手ごろな価格に反映されていると言えるでしょう。
ベンツVクラスのボディタイプの「ロング」「エキストラロング」は、本革シートが標準装備となっており、またオーディオシステムも豪華となりスピーカーは6個から倍以上の15個を配置しています。
ベンツVクラスのディーゼルエンジンの燃費は?

V220d トレンド | V220d | V220d スポーツ | V220d アバンギャルド ロング | V220d スポーツロング | V220d アバンギャルド エクストラロング | |
---|---|---|---|---|---|---|
JC08モード燃費 | 15.3 | |||||
実燃費 | 6〜14 | |||||
[単位]km/L |
ベンツVクラスは全モデルが共通した2.2L直列4気筒DOHCターボ(ディーゼル)で、スペックも同じです。
実燃費は「街乗り走行〜高速走行」として幅を持たせた表記としてありますが、全モデルの平均値ですので幅があります。
一番軽量な「V220dトレンド」でも2,280kgありますので、JC08モードで燃費15.3km/Lはなかなか健闘していると言えるでしょう。
特にスポーツ ロング/アバンギャルド エクストラ ロングの 2,490kgの車重では厳しくなります。
車両重量が重いモデルでは、定員乗車でアップダウンの激しい道や、街乗りでのストップアンドゴーによって実燃費は落ちてしまいます。
ベンツVクラスは車の重心も高く、急にスピードを出す性格の車ではないので、高速では巡航運転、「急」が付く動作をしないエコ運転を心掛ければ、 JC08モード燃費に近い値を実現するのも可能だと思われます。
ベンツVクラスの新車購入時の維持費

新車購入時の維持費を計算してみます。
ベンツVクラスの全モデルに採用されている同一のディーゼルエンジンは、「クリーンディーゼル車」です。
よって新車購入(初登録)時には、エコカー減税が適応されます。
エコカー減税とは、「グリーン化税制」と「環境対応車普及促進税制」の2つを合わせたものを言います。
「グリーン化税制」は、2017年4月1日より導入され、地球環境を保護する低排出ガス車や、燃費性能の優れた車で、環境への配慮がされた自動車に対して自動車税の軽減をするものです。
「環境対応車普及促進税制」は、2009年から導入されているものです。
具体的には以下の適応となります。
【自動車税:概ね75%減税】(新車購入翌年度の1回のみ)
【自動車重量税:免税】
【自動車取得税:非課税】
これによって、初年度/次年度の税金は大幅に削減されることになり維持費も安価になります。
V220d | 年間費用(円) | 条件/備考 |
---|---|---|
自動車税 | 26,200 | 2.0〜2.5L以下(2017年8月購入時) |
重量税 | 0 (免税) | 2.5t 以下(減税適応前は 12,500円/年) |
自動車取得税 | 0 (非課税) | V220d購入時に課税の場合は159,000円 |
自賠責保険 | 11,983 | 36ヶ月分の12ヶ月換算 |
燃料代 | 82,770 | 年間10,000km 燃費:11.84km/L ハイオク:98円/L (*1) |
合計 | 120,953 | |
(*1) 走行距離/燃費はオーナー情報により設定/軽油価格は変動します。 |
クリーンディーゼルについてはこちら
ベンツVクラスの外装(エクステリア)



ベンツVクラスの外装はスタイリッシュで高級感のあるデザインになっています。
フロントには一目でベンツと分かるグリルを搭載しています。いかにも「箱」といった感じのデザインで、日本車のミニバンと比較すると全幅が1,900mmとかなり広く、迫力があります。
ベンツVクラスの内装(インテリア)とシートアレンジ

内装は、メルセデスベンツの名に恥じない洗練されたデザインが採用されています。
確実で疲れにくい運転ができるように、操作はシンプルにできるようにデザインされています。
電動シートの調整ボタンは、メルセデスの伝統の通りドアに用意されています。
ダッシュボード中央上部の見やすい位置にある8.4インチのワイドディスプレイは、ナビゲーション、オーディオやインターネット接続が可能で、コントローラーやタッチパッドで操作することができます。
運転席のある最前列から2列目、3列目までウォークスルーで移動ができますから車を降りることなく、運転手を交代することが可能です。
2列目、3列目のシートは、スライド、バックレストの前倒し、折りたたみ、取り外しが可能で様々な用途に合わせてアレンジすることができます。
多彩なシートアレンジ

基本的な定員乗車(7座席)のシートレイアウトです。
1列目と2列目は2座席が独立したシートです。
3列目は3座席のベンチシートとなり、7名が窮屈な思いをすることなく着座することができます。
また3列目の後方には、実用な的ラゲッジスペースも確保されていますので、定員乗車時においてもラゲッジスペースを犠牲にすることなく、きちんと荷物を積むことができます。

2列目と3列目の対座シートレイアウトです。
2列目を後ろ向きに取り付けることができます。
会話を楽しんだり、ゲームをしたり、おやつを食べたり、家族や仲間で楽しみながら目的地まで移動することができるシートレイアウトです。
乗車したままラゲッジスペースへのアクセスもできますので、車を止めて降りることなく荷物の出し入れが可能です。

荷物をたくさん積むためのシートレイアウトです。
2列目のシートを取り外し、3列目のシートを前方にスライドします。
これで広いラゲッジスペースを作り出すことができます。
それでも普通の乗用車と同様に5名が乗車できますので、人と多くの荷物を一度に移動することができるとても便利なシートレイアウトです。

長い荷物を運ぶためのレイアウトです。
2列目と3列目の片側のシートを取り外すことにより、長い荷物を運ぶことができます。
写真では自転車を分解せずにそのまま積んでいます。
2列目、3列目を取り外してしまえば、車中泊も簡単にできてしまうほどの広大なラゲッジスペースが生まれます。
このようにシュチエーションに合わせて、様々なシートレイアウトを選ぶことで、実用的に使用することが簡単にできてしまいます。
ベンツVクラスのカスタムパーツ

実は2017年7月にカタログされた「 V220d スポーツ ロング」は、「V220d アバンギャルド ロング」をベースに、AMGがデザインした外装スポイラーやホイール、内装のトリムなどを装着したモデルでです。
エンジンや駆動系のチューンナップされていないこともあり、AMGとしてラインナップはされませんでしたので、メーカーによるカスタム車と呼んでもいいのではないでしょうか?
ベンツV クラスの内外装カスタムパーツは、社外でも多くのチューナーから販売されています。
その中でも昔からメルセデスのコンプリートカーを製造・販売している一流チューナーであるブラバスからも発表されています。
内装に使われるスイッチなど小さな部品から、大きな外装パーツなど、これらのカスタムパーツで自分だけのベンツVクラスを仕上げるのもいいでしょう。
ブラバスについてはこちら
ベンツVクラスの評判・口コミ

ベンツVクラスの評判・口コミを紹介します。
ベンツV220についてのレビュー
高速での安定感が良い。
国産ミニバンより、中高速帯でのコーナーリングが良い。
街中では、珍しい。
不要なシートは、外せるので、3人乗りの商用車のようになり、大型の荷物が積める。
シリーズにはロングボディもあるが、標準仕様でも大人が3列に座ることができる。ガッチリとした造りのシートは座り心地にすぐれ、インテリアはメルセデスならではの高級感も漂う。
運転席に乗った瞬間にびっくり。なんたる高級感。インパネ周辺はベンツの最新サルーン系と同じテイストで、横に広がる木目パネルの意匠はCクラスというよりSクラスに近い雰囲気。圧倒的なクオリティの高さです。単に広いだけでなくスライド、折り畳み、そそして取り外しが自由な2~3列目のフレキシブル性もお見事ですね。
ベンツVクラスを所有するということ

ベンツV220は、商用車ベースですからメルセデスベンツの乗用車において、ある意味異端な存在と言えるでしょう。
洗練された走りでは、重心が低いセダンやクーペには敵わないでしょう。
ベンツV220と同価格帯の国産ワンボックスで、内装も装備も至れり尽くせりの豪華仕様を選択することもできます。
それでもVクラスを選ぶ理由とは何でしょうか?
それは単に車を購入するのではなく、メルセデスベンツというブランドとドイツの自動車文化を手に入れるということではないでしょうか?
慣れないうちは、国産車とは異なる車の考え方や作り方には疑問を持つこともあるでしょう。
しかし、使いこなしていくうちにその使い勝手のよさ、デザインの良さがわかってくるのが国産車にはない外国車の味です。
ベンツV220を一度試乗してその入り口に立ってみませんか?
ベンツの大きめの車についての記事はこちら
7人乗りの車についてはこちら
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- 宮代ツトム