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【ハマーH1はシンプルでタフ】実燃費やサイズに内装の評価からアルファとの違いなど

ハマーH1とは

ハマーH1
©art_zzz/stock.adobe.com

ハマーH1は軍用車のM998ハンヴィー(HMMWV:High Mobility Multipurpose Wheeled Vehicle=高機動多用途装輪車両)をベースにした民間向けの市販SUVです。

もともとハンヴィーは軍用車両として開発され、民間市場での販売は予定されていませんでした。
ところが、ハンヴィーの熱烈なファンだったハリウッドスターのアーノルド・シュワルツネッガーが製造元のAMジェネラル社に市販化を強く要望したことから、エンジンや内装などに手を入れ、1992年からハマーH1として市販を開始しました。

ハマーH1のスペック

全長 全幅 全高
4,686 2,197 1,905
ホイールベース 車両重量 乗車定員
3,302 3,245 6
[単位]全長・全幅・全高・ホイールベース:mm 車両重量:kg 乗車定員:人
エンジン種類 水冷V8OHVターボ
排気量 6,489
最高出力 195/3,400
最大トルク 59.4/1,800
トランスミッション 4AT
駆動方式 4WD
使用燃料 軽油
[単位]最高出力:hp/rpm 最大トルク:kgf・m/rpm

ハマーについてもっと知りたい方はこちら

【ハマーの重要事項4選】H1からH3の歴代モデルの燃費・価格・内装について

ハマーH1の歴史

ウィリス・オーバーランド社/ウィリスMB

ウィリスMB
©art_zzz/stock.adobe.com

カイザー・フレイザー社/M38A1

カイザー・フレイザー社/M38A1
Georgia National Guard CC 表示 2.0 / CC BY 2.0
出典 : https://www.flickr.com/

ハマーH1の開発元であるAMジェネラル社は、ウィリスMBで有名なウィリス・オーバーランド社やM38シリーズで実績のあるカイザー・フレイザー社をルーツに持ち、アメリカン・モータース(AMC)社傘下の大型商用車・軍用車両専門メーカーとして70年に設立されました。

その後、AMCがルノー社傘下となった際にAMジェネラル社は米政府の仲介で防衛関連企業のリング・テムコ・ボート(LTV)社のグループ企業となりますが、92年にレンコ・グループに買収され、現在はレンコ・グループとマックアンドリュー&フォーブズ・ホールディングスの傘下に収まっています。

ハマーH1の原型となった軍用車ハンヴィー

ハンヴィー
©Rick Sargeant/stock.adobe.com

ハマーH1の原型となったハンヴィーは、M151フォードMUTTの後継車種として70年代から研究開発が始まり、85年から部隊配備を開始しました。

前述の通り、開発を担当したのはAMジェネラル社で、市販車両のハマーH1も当初は同社が販売を行っていました。
ところが、冷戦終結に伴う軍事予算の削減により、軍からの大幅な受注減となったAMジェネラル社は、90年代末に経営状況が悪化したことからGMに「ハマー」ブランドを売却。
ハマーH1の生産自体はAMジェネラル社のミシャワカ工場で継続されましたが、販売はGMが新たに整備したハマー販売チャンネルで行われました。

ハマーH1の栄光と凋落

ハマー H1
©Stasiuk/stock.adobe.com

90年代当時、米国では税制改正により企業が所有するセダン型社用車の税金が引き上げられるいっぽう、貨物車に区分されるSUVは税金が安く抑えられていたため人気を集めるようになります。
そうした時期に全米に強力な販売網を持つGMがハマーブランドを取り扱うようになったことから、ハマーH1はGMのフラッグシップSUVとしてセレブリティを中心に人気を集めるようになりました。

しかし、2000年代に入るとイラク戦争が原因で原油価格が高騰、燃費性能が極端に悪かったハマーH1の販売は低迷しました。
07年から米国で施行されたディーゼルエンジンの排出ガス規制の強化により、規制基準に対応するめどが立たないこともあって、06年にハマーH1は販売を終了。
10年にはブランドそのものも廃止されました。

同様に軍用車から歴史が始まったのがジープです。
気になる方は以下の記事をご覧ください。

ジープまとめ|クライスラーのブランドと1つなった歴史と歴代の代表車種

ハマーH1のボディサイズは?

ハマー H1
©Stasiuk/stock.adobe.com

ハマーH1のディメンションは、全長4,686mm×全幅2,197mm×全高1,956mmと、並のSUVと比べると全長に対して全幅が大きくなっています。
これは軍用車両ハンヴィーの基本設計をそのまま踏襲しているためです。

従来のジープ型軍用車両が対人地雷を踏んだ際に爆発により車体が横転し、乗員が投げ出されて死傷するケースが多かったことから、ハンヴィーでは極端に車幅を大きく取って対抗したことに由来しています。

ハンヴィーに代わって調達が進められているMRAP。写真の車両はMRAPのひとつマックスプロ・プラス。

MRAP
©michaelfitz/stock.adobe.com

しかしながら、さすがのハンヴィーでも対戦車地雷には対抗は不可能ですし、近年の不正規戦闘でゲリラが使用するIED(Improvised Explosive Device:即席爆発装置)には対応が困難なため、近年米軍ではMRAP(Mine Resistant Ambush Protected:耐地雷・伏撃防護車両)を開発・配備しています。

ハンヴィーの後継車として18年より配備が開始されるオシュコシュ社製L-ATV

L-ATV
出典:wikipedia.org Author:oshkoshdefense.com CC 表示-継承 4.0

平原や砂漠は得意だが都市部や山岳地帯では・・・

原型となったハンヴィーは、欧州や中近東などの道路網が比較的整備され、障害物の少ない開けた平野や砂漠での運用を前提としているため、日本の込み入った都市部や東南アジアの密林地帯では使い勝手が良くないようです。

また、山岳地帯では3,302mmという長大なホイールベースにより、起伏を乗り越えようとすると亀の子状態になってしまうため運用に適しているとは言えません。

ハンヴィーとは真逆のコンセプトで開発されたM422マイティマイト

M422マイティマイト
©art_zzz/stock.adobe.com

かつて、米軍にはハンヴィーとは真逆の設計コンセプトで開発されたM442マイティマイトという超小型・軽量の4輪駆動車がありました。
この車輛は朝鮮半島などの山岳地帯での運用を前提に全長3,000mmにも満たない短い車体に、極端なショートホイールベースの軍用車両として開発されました。
ところが、ヘリコプターの急速な進化により、山岳地帯で車両を運用する意味合いが薄れ、マイティ・マイトはわずか6,000台で生産が打ち切られてしまいます(生産された車両はベトナム戦争に投入されました)。

CH-47チヌーク・ヘリコプターで空輸されるハンヴィー

ハンヴィー
USAG- Humphreys CC 表示 2.0 / CC BY 2.0
出典 : https://www.flickr.com/

おそらく、現在でも米軍はハンヴィーが運用しにくい都市部やジャングル、山岳地帯ではヘリコプターで代替すれば良いと割り切って考えているのでしょう。
そうした割り切りがハンヴィー、そしてその市販バージョンであるハマーH1のボディサイズに現れていると言えます。

ハンヴィーについてさらに知りたい方は以下の記事をご覧ください。

米軍からの払い下げ車ハンヴィーとは?入手方法と中古車価格を調査してみた!

ハマーH1とH1アルファとの違い

ハマーH1 ALPHA ワゴン

ハマーH1 ALPHA
Motoring Weapon R CC 表示 – 継承 4.0 / CC BY-SA 4.0
出典 : https://en.wikipedia.org/

当初、ハマーH1は軍用車両ハンヴィーと同じく、GMデトロイトディーゼル製6.2LV8OHVが搭載されていましたが、発売開始2年後に排気量を6.5Lにスープアップ。
そして、翌95年にはシボレー製5.7LV8OHV「ボルテック」ユニットが追加されました。
ギアボックスは初期型の6.2LモデルのみGM製TH400/3L80型3ATが組み合わされていましたが、その後のモデルはディーゼル/ガソリンともにGM製4L80-E型4ATに換装されています。
なお、軍用車両のハンヴィーを含めてハマーH1にMT車は設定されていません。

マイチェン版のハマーH1 ALPHA

05年、ハマーH1はマイナーチェンジを実施。
内外装に大きな変更を受けませんでしたが、エンジンやトランスミッション、ブレーキ、燃料タンク容量は改良を受け、航続性能と制動性能が向上しています。
この改良に合せて車名は「ハマーH1 ALPHA(アルファ)」に改められました。

ハマーH1 ALPHAに搭載されるエンジンは、いすゞ製8GF1型(米国名:Duramax LLY型)V8OHVインタークーラー付きターボで、組み合わされるトランスミッションはアリソン製1000型5ATとなります。
この改良により最高出力は195hpから300hpに大幅に引き上げられています。

ターボエンジンについて知りたい方は以下の記事をどうぞ。

ハマーH1の内装

ハマーH1のコクピットまわり

ハマーH1 コクピット
Mikael Persson CC 表示 2.0 / CC BY 2.0
出典 : https://www.flickr.com/

ハマーH1の原型となったハンヴィーは、軍用車輛ということもあって内装は金属むき出しで、ダッシュボードはなく、快適装備はパワステやATを除けばエアコンもラジオもありません(中近東向けのハンヴィーにはエアコンの装備があります)。
これでは民間向けの市販車としてはスパルタン過ぎるので、ハマーH1では防音・吸音材を取りつけた上で樹脂製のダッシュボードやドアトリムが装着され、エアコン、カーステレオ、CDチェンジャー、ドリンクホルダーなどが装備されています。

また、シートもヘッドレストすらない簡便な構造の物から高級SUVに相応しいクッションの効いた快適性の高い物へと交換されています。

ダッシュボードとは

ダッシュボードとは正確には車のどの部分?意味や修理方法など注意点も解説

ハマーH1の燃費

ハマーH1
Ian Hughes CC 表示 2.0 / CC BY 2.0
出典 : https://www.flickr.com/

ハマーH1の実燃費はガソリン車で3〜5km/L程度、ディーゼル車で4〜6km/L程度です。
ネットなどでは「2km/Lも走らない」という書き込みもありますが、これは風聞の類いでオーナーに話を聞くと「そこまで悪くない」との答えが返ってきました。

車重3t超の巨大なSUVとは言え、大型トラックと同じようなエンジンを搭載し、車重はそれよりも軽いわけですからそこまで燃費が悪いはずがありません。

購入を考える前に現代の燃費基準をチェック

WLTCモードとは?新燃費基準のJC08モード燃費からの変更点

執筆者プロフィール
MOBY編集部
MOBY編集部
新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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