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“スケベレバー”に“ティッシュ置き”…少子化対策に効きそうな名デートカーたち【推し車】
価値観の変質と多様化で、今や「デートカー」など死語も同然、仮にデートへ使うにしても、怪しかったり貧相でなければ何でも良さそうですが、かつては狭くても2人だけの空間を演出する2ドアクーペなど、いかにもデートカー向きとされるクルマがありました。
少子高齢化対策に全くやる気の見えない(むしろ逆に人口を抑制したいとしか思えない)政府に、今なら補助金でも出させたいほどにいろいろと効果があった?デートカーという言葉をかつて流行らせ、王座を争い、そして絶頂期を迎えた3台を、今回は紹介します。
ホンダ プレリュード(2代目・1982年)
とっても便利な通称「スケベレバー」で、デートカーという言葉が定着
ホンダのプレス資料でフロントシートを見ても、助手席側から運転席側の画像しかないためわかりにくいのですが、2代目プレリュードの助手席右側、つまり運転席から手を伸ばせばすぐのところに真下へ引き下ろすレバーがありました。
これを運転席から使うと、人が乗っていなければ助手席の背もたれが前にパタンと倒れ、助手席側から後席への乗降を手助けしたり、後席の荷物が取りやすくなりますが、他にこんなレバーをつけたクルマがないのは、停車時なら助手席左側のノブで問題はないからでしょう。
ならば助手席に人が乗っている時にレバーを下ろせばアラ不思議(でも何でもないですが)、背もたれがパタンと倒れて同乗者は一瞬にして寝る姿勢に!この後は果たして?!
他にもいろいろと特徴は多いものの、”デートカーとしては”この通称「スケベレバー」こそ2代目プレリュードの本体であり、他はオマケにすぎない、そう言っても過言ではありません。
- 最新「プレリュード」中古車情報
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本日の在庫数 22台 平均価格 226万円 支払総額 60~425万円
日産 シルビア(5代目・1988年)
デートカー発ドリフト行き超特急
発売されるや、「アートフォース」というキャッチコピー通りのエレガントで艶めかしいデザインのボディ、当時流行ったプロジェクター式ヘッドランプなどで3代目プレリュードを蹴落とす大ヒット、デートカーとして数多くの若い男性が買い求めた5代目S13シルビア。
FRスポーツとして強力なDOHCターボや日産独自のHICASで4WS感覚のコーナリングを…などという要素はデートカーとして心の底からどうでもいい話で、とにかく助手席に女の子が喜んで乗ってくれるクルマとして、頂点を極めました。
大量に売れたS13シルビアは中古車市場へ安く大量に流れ、ドリフトブームの盛り上がりに大きく貢献したわけですが、後に日本発祥の文化としてドリフトが世界的な人気を得た要因に男性のスケベ心が大きく関わっていたと思うと、世の中何が幸いするかわかりません。
- 最新「シルビア」中古車情報
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本日の在庫数 363台 平均価格 343万円 支払総額 149~1,100万円
ホンダ S-MX(1996年)
究極のデートカー兼、少子高齢化対策までこれ1台!
そもそも子作りとは生物なら種の繁栄のため大いに奨励すべきものであり、行き過ぎて人口爆発を起こすとみんな貧乏で困るとはいえ、制約が過ぎても子供が減りすぎ、人口バランスが崩れて大いに困るわけです。
そういう意味で、前後ベンチシートを倒せばダブルベッドへ早変わり、場所を選ばず(人目は気にしますが)いろいろとはかどり、ダブルベッドモードでちょうどいい場所にボックスティッシュを置ける親切仕様なS-MXこそ、「究極のデートカー」でした。
現実には「走るベッド」と冷やかされ、ベース車のステップワゴンがあればいいじゃないとばかりに一代限りで終わりましたが、こういうわかりやすいクルマが堂々と流行る世の中になれば少子高齢化対策にもなる!と、実はとても意義深いクルマなのかもしれません。
実際には、一緒に乗ってくれるパートナー探しすらやりにくい世の中になってしまい、デートカーというジャンル自体が消滅しました。
- 最新「S-MX」中古車情報
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本日の在庫数 16台 平均価格 99万円 支払総額 58~165万円
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- 執筆者プロフィール
- 兵藤 忠彦
- 1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...