プレリュード
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「時代に殺された“デートカー”」輝きはそのまま…なのに人々は見向きもしなかった~ホンダ4代目・5代目プレリュード【推し車】
アメリカンスタイルでスポーツ路線・4代目(1991年)
2代目からの超キープコンセプトで人気継続したのもつかの間、日産のS13シルビアに人気をさらわれてからは、かえって「もう古い」扱いだった3代目プレリュードから一転、4代目は何となく古いような新しいような、アメリカンスタイルの3ナンバークーペへ。
リタラクタブルヘッドライトを捨てて一新したフロントマスクは、中央部が突き出したグリルレスのノーズがF1を思わせて意外にスポーティで、Cピラー根本が太く後側方視界が悪そうなリア周りなどは、かえって1970年代あたりを思わせ郷愁を誘うデザイン。
エンジンは国内仕様だと全て2.2リッター直4DOHCで、標準グレードが160馬力のF22B、高性能グレードのSiではDOHC VTECのH22Aが200馬力を発揮し、3ナンバー化で大きく重くなったボディでも案外いい走りをして、プレリュードらしく4WSも準備しています。
実際、ジムカーナやダートトライアルのローカルイベントで、あえてこの型のプレリュードを愛用しているドライバーがいたもので、低速セクションで意外にヒラヒラ走るかと思えば、高速セクションでは重量過大で慣性がつきすぎスピン…なんてよくあったものです。
いずれにせよ、ラグジュアリークーペとしてはもう需要がなく、スポーツ路線に転じたところでインテグラタイプRほど走るわけでもない4代目プレリュードは、「何が悪いとは言わないし、何なら男臭いカッコ良さもあるが、もう居場所のないクルマ」でした。
- 執筆者プロフィール
- 兵藤 忠彦
- 1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...