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【ディーノ】フェラーリとは違う?名車206/246の中古車価格からスペックまで
目次
エンジン排気量を拡大した「ディーノ246GT」
ディーノ246GT(1969年)
ディーノ246GTの正式発表は1969年11月に開催された「トリノ・ショー」でしたが、生産はそれ以前に開始されていました。
246GTはホイールベースが60mm長くなりましたが、エクステリアは206GTと共通点が多く、エンジンホモロゲートをクリアしたことから2.0Lエンジンに縛られることがなくなり、ポルシェに対抗するためエンジン排気量2.4Lを拡大しました。
ディーノ246GTは、1969〜1974年の生産期間に細部の変更があり大きく3つのタイプ “L” / “M” / “E”に分けられます。
タイプ L
ディーノ246GT「タイプ L」は、1969年2月〜1970年に357台が生産され、下記の通り206GTとの共通点が多いことが特徴です。
・フロント バンパーがグリル開口部に食い込んでいる
・リアのライセンスプレート照明灯がバンパーコーナー端部
・トランクリッドのレリーズボタンが外部
・ヘッドレストがリアバルクヘッドに取り付けられている
206GTとホイールは同じですが、246GTはノックオフ式センタースピンナーを備えています。
タイプ M
「タイプ M」は1971年始めに506台が生産され、206GTとの共通部分が少なくなり、246GTオリジナル仕様に改良されたモデルとなります。
・ホイールはセンターロック から5本のスタッドボルトに変更
・ドアのキーホールがエアスクープ内からエアスクープ下に移動
・リアのバックランプが2つから1つに変更
・トランクリッドのレリーズキャッチが車内に移動
・ヘッドレストはシートに取り付けられる
タイプ E
「タイプ E」は1971年から1974年6月まで246GTSを含む2,898台が生産されました。
タイプ Mの変更点に加え、さらなる変更が加わり主な変更点は以下の通りです。
・フロントコーナーバンパーがグリル開口部に食い込まない形状
・エンジン/トランスミッションに仕様変更
・ワイパーの支点位置が変更
・クーラーの設定が可能
・リアのナンバープレート照明灯がトランクリッド後端部に変更
・オプションでデイトナシートが選択可能
ディーノ シリーズのスペック
ディーノ206GT-V6エンジン
206GT | 246GT | 246GTS | |
---|---|---|---|
全長 | 4,150 | 4,235 | 4,235 |
全幅 | 1,700 | 1,700 | 1,700 |
全高 | 1,115 | 1,135 | 1,135 |
ホイールベース | 2,280 | 2,340 | 2,340 |
車両重量 | 900 | 1,080 | 1,080 |
乗車定員 | 2 | 2 | 2 |
[単位]全長・全幅・全高・ホイールベース:mm 車両重量:kg 乗車定員:人 |
ディーノ206GT / 246GT / 246GTSのボディサイズは、現行モデルのフェラーリと比較してかなり小柄で日本の道路・駐車場事情を考えると、とても扱いやすいボディサイズといえるでしょう。
206GT | 246GT | 246GTS | |
---|---|---|---|
エンジン種類 | V型6気筒 | V型6気筒 | V型6気筒 |
排気量 | 2.0L | 2.4L | 2.4L |
最高出力 | 132[180]/8,000 | 143[195]/7,600 | 143[195]/7,600 |
最大トルク | [17.8] | [23.0]/5,500 | [23.0]/5,500 |
トランスミッション | 5MT | 5MT | 5MT |
駆動方式 | MR | MR | MR |
使用燃料 | ハイオク | ハイオク | ハイオク |
[単位]最高出力:kW[PS]/rpm 最大トルク:N・m[kgf・m]/rpm |
ディーノの車名である「206」「246」は、”2.0L V6” / ”2.4L V6”を表しているように、排気量はそれほど大きくなくコンパクトなエンジンから最高馬力180〜195PSを発揮します。
ディーノ246GT / GTSに搭載されている 2.4Lエンジンは、206GTの2.0Lのエンジンをボア・アップしたもので、WRC(世界ラリー選手権)を席巻したランチア ストラトスには、同型エンジンを中低速重視のセッティングに変更したエンジンが搭載されていました。
ディーノの中古車価格 現在は高騰の傾向に
ディーノ 246GT
ディーノ206GT / 246GT / 246GTSはほんの10年前までは1,000万円以下で購入することが可能でしたが、昨今のクラシック / ネオクラシックブームによる価格高騰が影響し現在は高額な状態が続いています。
・206GT:5,000〜8,000万円
・246GT:3,000〜5,000万円
・246GTS:3,000〜5,000万円
とくに生産台数の少ない206GTは希少性が高く、走行距離が少なくオリジナルの状態を維持している個体はあと数年で1億円に達する可能性も考えられます。
新型「ディーノ」にまつわる噂
ディーノの予想レンダリングCG
ディーノが復活するという話は2017年春頃から噂され、まだ確実な情報を入手するにはいたっていませんが2019年復活説はいまだに健在です。
フェラーリ V8シリーズはボディがどんどん大型し、高価になっていますので、V型6気筒エンジンを搭載したフェラーリ「エントリーモデル」として「新型ディーノ」への期待が高まります。
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- 執筆者プロフィール
- 石黒 真理