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“プリズムカット”ボディに最強エンジン搭載!市場参入をド派手に彩るはずが…「ああ!またホンダにやられた!」~ダイハツ 初代フェロー【推し車】
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「SS」でパワーウォーズに応じるも、短い天下
初代フェローのパワートレーンはエンジン縦置きのFRレイアウト、身もフタもないことを言えば軽商用車のハイゼット系から転用で、エンジンも同年にマイナーチェンジするハイゼットと同じ水冷直列2気筒2サイクルエンジン「ZM」の23馬力仕様です。
これはこれで、ダイハツらしく手堅く高性能な実用エンジンでしたし、四輪独立懸架サスペンションと相まって存外に良い走りの通好みなクルマでしたが、発売7ヶ月後に空冷4サイクル並列2気筒SOHC31馬力のホンダ「N360」が出てしまうと、「もうあきまへん!」。
ホンダお得意の2輪用をベースにした高回転型エンジンをビーン!ビーン!とぶん回し、問答無用の動力性能で大ヒットするN360に戦々恐々としたのはどこのメーカーも一緒で、中でもダイハツのような後発メーカーは、足場も作らぬうちの話ですから大変です。
しかしホンダが2輪のエンジンで鳴らしたメーカーなら、ダイハツだって戦前からの発動機屋(エンジン屋)として鳴らした名門ですから、他メーカーに先駆け1968年5月にはN360対抗の高性能版「フェローSS」を発売!
N360の31馬力に対し、圧縮比アップ(9.0→10.6)、ツインキャブ化、さらに吸排気まで手が入るダイハツ純正チューンのZMエンジンは32馬力を誇り、フェローSSは「軽自動車最強」のはずでした。
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- 執筆者プロフィール
- 兵藤 忠彦
- 1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...