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現在のN-ONEのモチーフ「エヌコロ」が火をつけた第1次軽自動車パワーウォーズに登場する車たち【推し車】

1958年のスバル360発売でついに現実的な価格と実用的な性能の両立に成功、国民車としての軌道に乗った軽乗用車ですが、当初「最低限の性能でガマンする安いクルマ」だった事には変わりません。

しかし、1967年にホンダ N360がグロス最高出力31馬力、公称最高速115km/hと、当時としては異次元の高性能でデビューすると一変、「軽自動車だってここまでできる!」と言わんばかりのパワー競争が始まります。

グロス出力とはいえ、自然吸気エンジンでリッター100馬力は当たり前、1970年代にダイハツ フェローMAX SSの40馬力をピークとした第1次パワーウォーズの幕開けです。

スバル 360 ヤングSS(1968年8月)

「国民車の老舗」が意地を魅せた36馬力版てんとう虫

スバル360 ヤングSS

発売した1958年には高速道路の開通どころか舗装された国道すら少なく、グロス16馬力、最高速83km/hというささやかな性能でも信頼されるブランドとして売れ続け、量産効果で値下げしたスバル360はロングセラーでした。

しかしホンダ N360の登場は「てんとう虫」の愛称で親しまれた国民車を一夜にして旧式にしてしまい、人気は急落。

後継車(後のR-2)の開発を急ぐ一方、老舗メーカーとしての意地でスバル360のパワーアップを図り、EK31エンジンの圧縮比を高め、2倍以上の36馬力を誇る高回転高出力仕様EK33を積んだ、「スバル360ヤングSS」を1968年に発売しました。

しかし、発売から10年経ったクルマをいくら高性能にしても、同等かそれ以上の性能を誇り、デザインも何もかも新しい他社の新型車に対して商品力の低さは否めず、ついに「軽自動車の名門」は新興メーカーや従来からのライバルに屈したのです。

ホンダ N360S(1968年9月)

パワーウォーズに火をつけた「エヌコロ」のツインキャブ36馬力仕様

ホンダ N360S

4キャブ直4DOHCの高性能軽トラ「T360」で軽自動車市場へ参入したホンダは、1967年にメンテナンスや維持の容易なオートバイ用エンジンがベースの新型2気筒空冷4サイクルエンジンを搭載したFF軽乗用車、N360を発売。

既に「Sシリーズ」のスポーツカーや、国産車メーカー初のF1参戦でスポーツイメージの強いホンダから発売されたスポーティな軽乗用車はたちまちヒット、ライバルを圧倒する31馬力という高出力で「第1次軽自動車パワーウォーズ」に火をつけました。

老舗のスバルが36馬力のヤングSSを発売すると、待ってましたとばかりに翌月にはツインキャブ仕様36馬力のN360Sを発売、馬力競争へさらに油を注ぎますが、一方で内装の高品質化など段階的に完成度を高め、後年まで「エヌコロ」として親しまれます。

現在のN-BOXなど「Nシリーズ」(特にN-ONE)のモチーフとなったのも、このN360です。

スズキ フロンテ SS(1968年11月)

名レーサーにイタリアで「太陽の道」を走らせた高性能コークボトル

スズキ フロンテSS(2代目)

2輪レースでチューニング経験が深く、第1回日本グランプリ(1963年)ではレースを甘く見ていたスバル360に圧勝、スバルを激怒させたスズキですが、市販車のスペックは控えめの21馬力程度。

ホンダがN360を発売すると、2代目フロンテに31馬力仕様を設定しますが、1968年にリッター100馬力の高性能軽自動車がスバルやホンダから登場すると、さらに対抗して36馬力の「フロンテSS」を発売します。

しかし慌てて追加せず、まずは名レーサーのスターリング・モスに託し、イタリアの高速道路「アウトストラーダ・デル・ソーレ(太陽の道)」で長時間連続高速走行テストを公開、スペック上にとどまらない高速や耐久性を実証してから発売する周到ぶりは見事でした。

「コークボトル」と呼ばれた独特のデザインで愛された2代目フロンテの高性能版は、フロンテクーペと並び、当時のスズキでも屈指の名車として記憶されています。

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...
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