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モータージャーナリストがオススメする、中古のBMWのSUV3選
定番モデルから高性能モデルまで!BMWのおすすめSUVをピックアップ
SUV界に“走り味革命”を興したのが2000年に登場したBMWの初代X5 だった。E395シリーズのFRプラットフォームをベースに、当時傘下にあったランドローバーの4WDテクノロジーを加えたSUVは、まるでサルーンのようなドライブフィールを実現し、世界をあっと言わせたものだった。
あれから20年以上が経って、世の中のクロスオーバーSUVは一部を除いてほとんど、セダン風の乗り味を実現している。その結果、SUVはセダンに代わる“一般的な乗用車”カテゴリーにまで成長した。BMWの功績は大きかったと言うわけだ。
まずは定番のモデルをチェック
BMW X3

BMWブランドの魅力はやはり「駆け抜ける歓び」であって、要するにそれは操る感覚が他よりも沢山あって運転が楽しいことに尽きる。BMWが時代の流れに乗ってSUV企画に乗り出した時も、そこを絶対に譲らなかった。結果、初代X5によって時代を変えることができたのだ。
となれば、その系譜を現代に引き継ぐモデルを選びたい。X5はすでに第4世代へと突入したが、昔に比べると大型になり、今ではラグジュアリー領域のSUVとなった。BMWらしい走りも楽しめて、SUVらしい使い勝手と存在感を全て手に入れるには、今ならやはりFRベースの「X3」を選ぶほかない。ズバリ、BMWのSUV(彼らはSAVと呼ぶ)における定番は「X3」だ。

3代目となる現行「X3」は2017年のデビュー。昨年21年末にビッグマイナーチェンジされたが、中古車の流通はまだほとんどない。ガソリンターボ、ディーゼルターボ、それぞれのMパフォーマンスモデル、さらにはハイブリッドモデルの用意もあるが、最も人気があってオススメはディーゼルターボの「X3 20d」だ。流通台数も多く、走行距離次第で価格を選ぶことができる。予算に合わせて探すこともできるはず。
予算に余裕があればプラグインハイブリッドの「30e」あたりも面白いが、価格差を経済性でカバーすることは難しい。家で充電し、ある程度BEVで使いこなせるライフスタイル(例えば1日のクルマでの移動距離が往復30キロ程度)であるというなら、一考に値すると思う。
憧れのBMWを気軽に楽しもう
BMW X1

BMWというとFRのイメージが強い。けれどもメルセデスベンツ同様、今ではFF系がボリュームゾーンとなって久しい。SUV系で言えばX1やX2である。
X2だけがデザイン重視のカジュアル路線スタイルで、異色の存在だ。アウディQ2あたりとライバル関係にある。既存のラインナップヒエラルキーに縛られない、新たなユーザー獲得のためのモデルで、それゆえデザインのみならず走りの質感も“ポップ”である。どちらかというとBMWというブランド性には拘らず、そのカタチが気に入ったという人向けだそう。

憧れのBMW、それもSUVに乗りたい。エントリーユーザーの受け口となるのは断然、「X1」だ。現行モデルのデビューは2015年で、早い話がモデル末期。それゆえ中古車マーケットにおける流通量も多く、新旧いろんなモデルから選ぶことができる。
オススメは300万円以下の「sドライブ(FF)18i」あたり。ディーゼルの4WDグレードが人気だが、それゆえ相場も高めに推移している。ディーゼルエンジンに特有の煩さも、この辺りのモデルではまだ少し残っているので、走りには満足できるもののエントリーユーザーには勧めづらい。
パフォーマンスで選ぶならM系!
BMW X4M / X3M

BMW MのSUVはとにかくどれを選んでも“スポーツカー”の走りを楽しむことができる。上級の「X6M」あたりでは、ほとんどスーパーカー級のパフォーマンスで、サーキットも存分にこなす。けれども、それゆえその性能を一体どこで解放すればいいのか?という疑問が、スタイルだけでも楽しめる背の低いスーパーカー以上に先に立つ。
ちょうどいいパフォーマンスSUVは「X3M」や「X4M」だろう。塊感もたっぷりなドライブフィールはノーマルとは全く違うテイスト。特に「X4M」がいい。ほとんど背の高い「M3」といった乗り味で、たとえその持てるポテンシャルを全解放せずとも、ちょっとしたカントリーロードやワインディングロードでの爽快なドライブフィールで十分、満足できる。

高性能モデルゆえ、できるだけ高年式を狙いたい。「X4Mコンペティション」で相場的には900万円以内が目安。決して安いモデルではないが、満足度も高い。何より真性Mパフォーマンスモデルの実力を味わうことができる。
セダンに変わる一般的な乗用車として、大きく成長を遂げたSUV。現在では、各メーカーから多くのSUVモデルが発売されているが、その中でもBMWのSUVは、BMWらしさである「走り味」、「操る感覚」にこだわりを持った仕上がりになっている。予算に合わせてじっくりとセレクトした上で、「駆け抜ける歓び」を体感してはどうだろうか。
- 執筆者プロフィール
- 西川 淳
- 産業から経済、歴史、文化、工学まで俯瞰して自動車を眺めること を理想とする。高額車、スポーツカー、輸入車、クラシックカーといった趣味の領域が得意。中古車事情にも通じる。永遠のスーパーカー少年。自動車...