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タイヤの交換時期と料金相場|自分で交換するやり方、業者の口コミ情報まで
タイヤ交換時期や交換料金相場、自分で行うタイヤ交換方法などについて解説します。タイヤの脱着はタイヤ交換と何が違う?タイヤ交換後に必要なタイヤバランスの調整とは?ゴムバルブはいつ交換する?といった疑問にもお答えします。
目次
- タイヤ交換チャート早見表
- 車のタイヤの交換時期はいつ?寿命をどうやって判断する?
- スタッドレスタイヤの寿命・交換時期の判断基準は?
- スペアタイヤの寿命・交換時期の判断基準は?
- タイヤ交換を持ち込みでする場合の料金相場は?
- ガソリンスタンドに持ち込みタイヤの交換は可能?
- バイクのタイヤ交換にかかる料金は? 持ち込み対応店舗は少ない
- タイヤ交換してくれる店舗の口コミは?
- タイヤ交換は自分でできる?時間と方法
- タイヤの脱着とは?交換との違い
- タイヤバランスとは|タイヤ交換したのに不具合?
- タイヤバランスが悪いとどうなる?
- タイヤバランスの調整はどこで出来る?調整料金は?
- タイヤのゴムバルブとは?
- タイヤのゴムバルブの交換方法と費用
- タイヤのゴムバルブのキャップの種類
- 【まとめ】タイヤはこまめにチェックして交換・調整を
タイヤ交換チャート早見表
1. タイヤの交換時期を 見きわめる | スリップサイン、 走行距離、 ヒビ割れ、 製造年数などを確認 |
2.新品のタイヤを購入 | サイズや用途を確認 |
3.タイヤの組み換え | 新品タイヤを ホイールに装着 |
4.タイヤ交換 (タイヤの脱着) | ホイールごと 古いタイヤを外し、 新品タイヤを取り付け |
※ゴムバルブの交換 | タイヤの脱着と 一緒に行うのがベスト |
5.タイヤバランスの調整 | 均一に転がるように調整 |
車のタイヤの交換時期はいつ?寿命をどうやって判断する?
タイヤは使い続けていると劣化し、本来の性能を発揮できずスリップの原因となり、事故のリスクを引き上げます。安全運転のためには、タイヤの寿命をみきわめ、新品への交換が必要です。
また、事故を起こさずとも、タイヤの残り溝が1.6mm未満の場合は保安基準適合外となり、取締の対象となってしまいます。もちろんこの状態では車検も通りません。
「タイヤが減ったら早めに交換をしましょう」とは言われるものの、あとどれだけタイヤが使えるかを自分で判断するには、スリップサインの見方や、ゴムの劣化具合を診断する必要があります。正確なタイヤの交換時期を判断するための4つのポイントを紹介します。
※この記事では寿命となったタイヤの交換時期の判断方法を解説しています。夏冬タイヤの交換時期を知りたい方はこちらをご覧ください。
タイヤの寿命・交換時期の目安①溝・スリップサイン

タイヤの寿命は「スリップサイン」でチェックできます。スリップサインとは通常、タイヤの溝の奥に隠れている突起です。タイヤ側面の「▲」マークが描かれた部分にあり、タイヤの溝がすり減り、溝の深さが1.6mmを切ると、スリップサインが露出します。
タイヤの残り溝が少なくなってくると、タイヤのトレッド面の排水性能が低下し、雨天走行時のスリップの原因になります。さらに、低速でもハイドロプレーン現象が起こりやすく、コントロール不能による交通事故が懸念されます。
また、タイヤに6箇所あるスリップサインが1つでも露出していると道路運送車両の保安基準を満たしていないため法令違反になってしまいます。スリップサインが露出する前(=溝の深さが1.6mmになる前)に、新品のタイヤへ交換しましょう。
【簡単】10円玉を使ってタイヤの寿命を確認しよう
タイヤの溝の深さを測る道具に「ウェアインジケーター」がありますが、ここでは10円玉を使った夏タイヤの寿命の簡単な確認方法をご紹介します。
タイヤの溝に対して「10」の文字を刺すようにして10円玉を差し込みます。このとき、10円玉の「10」の文字が全て見えるようなら、残り溝が約4mm以下ということ。そろそろスリップサインが露出してしまうので、交換時期です。
タイヤの偏摩耗にも注意
偏摩耗は幅の広いタイヤで発生しやすく、タイヤのトレッド面が均一に減らずに一部だけに偏って摩耗すること。この場合、タイヤの外側はまだまだ溝があるのに内側がスリップサインが出てしまうことがあります。もちろんこの状態でも、スリップサインが出ている時点で走行はNG。速やかなタイヤ交換と、サスペンション・ホイールアライメントの点検をおすすめします。
タイヤの寿命・交換時期の目安②走行距離
走行距離によって、スリップサインが出始める時期をある程度予想することもできます。
新品時のタイヤ溝は約8mmほど。一般的な車の場合、5,000kmで1mmタイヤが減るといわれているので、タイヤの摩耗の進行は、車の車重や速度、操作、また路面状況でも大きく変わりますが、走新品タイヤ交換時から約3万km走行したら、スリップサインが出始めると計算することができます。
タイヤの寿命・交換時期の目安③ゴムの劣化やヒビ割れ・傷
指で押しても弾力が無かったり、画像のように側面(サイドウォール)にひび割れがある状態は、タイヤが劣化し、交換時期を迎えているサインです。硬化して固くなったタイヤではスリップしやすく、ひび割れや傷のついたタイヤはパンクやバーストを誘発するおそれが。走行距離が少なく、溝が残っていても危険ですので、早めに交換しましょう。
タイヤを劣化させないためには、保管方法に注意することが大切です。直射日光や風雨にさらされる屋外は避け、空気圧を適正値の半分程度に下げて平積みで保管することで、タイヤにかかる負荷を減らすことができます。
また、路面の砂利や落下物でタイヤが傷ついた場合は、そこから傷が拡大する恐れもあるため注意が必要です。
タイヤの寿命・交換時期の目安④製造年数
タイヤは使用していなくても経年劣化によってゴムが寿命を迎えてしまうため、多くのタイヤメーカーは約10年の使用を期限として設定しています。(実際には使用条件や保管環境によっても寿命は変わってきます)そのためタイヤの製造年がわかれば、タイヤの寿命を目安として把握しておくことができます。
購入時期を忘れてしまった場合でも、タイヤを見るだけで製造年週が確認できます。2000年以降の製造番号では、タイヤ側面の4ケタの数字がタイヤの製造された製造年と製造年週を意味します。
画像のタイヤの、側面のホイールに近い部分には「BMC2914」という表記が見えます。前半の「29」は「第29週目」、「14」は「2014年」を示しています。つまりこのタイヤは2014年の第29週(7月半ば)に製造されたということですので、どんなに溝が残っていても2024年には新品に交換するべきといえます。
タイヤの製造年数の読み方について詳しくは、こちらもご覧ください。
スタッドレスタイヤの寿命・交換時期の判断基準は?
スタッドレスタイヤの寿命は、使用条件によっても異なりますが一般的には3~5シーズン程だと言われています。しかしあくまで交換時期の目安なので、こまめな点検を欠かさないことが重要です。
スリップサインに加えてプラットフォームもチェック!

スタッドレスタイヤの寿命の判断方法は、基本的には上で紹介した方法と同じですが、残り溝に関しては、スリップサインに加えて、スタッドレスタイヤには「プラットフォーム」があります。
プラットフォームはスタッドレスタイヤ側面の「↑」マークが描かれた部分にあります。プラットフォームが露出した状態は、新品状態から溝の深さが50%以下になったことを示しています。この状態のスタッドレスタイヤは冬用タイヤとしてすでに寿命を迎えています。
冬タイヤとして使用する予定のスタッドレスタイヤについては、プラットフォームが露出していてスリップサインがまだ露出していない場合でも、非常に滑りやすくなっていて危険ですので早めに交換しましょう。
【簡単】100円玉を使ってタイヤの寿命を確認しよう
100円玉を使った、スタッドレスタイヤの寿命の簡単な確認方法をご紹介します。
100円玉のフチから「1」までの長さは約5mm、新品スタッドレスタイヤの溝の深さは約10mmです。そのため、100円玉を溝に差し込んで数字の「1」が見えたらほぼ50%摩耗していることになり、タイヤ自体の交換時期だとわかります。
スペアタイヤの寿命・交換時期の判断基準は?
スペアタイヤは応急用というその性質上、軽量であることが求められており、通常のタイヤと比較すると接地面が細く、空気圧も低く作られているので、長距離を走行するのに十分な耐久性があるとは言えません。
そのため、スペアタイヤの安全性が保てる走行速度の限界は約80km/h程度であり、走行距離も約100km程度が限界です。ですから、自宅や工場まで自走できた時点で、すぐに純正のタイヤに戻しましょう。
ただし、スペアタイヤとして純正のタイヤをそのまま搭載している車もあります。その場合、純正のタイヤを「スペアタイヤ」、応急用の簡易タイヤを「テンパータイヤ(Temper tire)」と呼び分ける場合もあります。
純正のタイヤに交換した場合、そのままローテーションして使っても問題ありません。
スペアタイヤを使う際の注意点
前輪駆動車の駆動輪がパンクした場合、後輪のパンクしていないタイヤを前輪に装着し直し、スペアタイヤを後輪に装着する必要があります。
また、後輪駆動車の場合、前輪の非駆動輪がパンクした場合でも、スペアタイヤを後輪の駆動輪に装着するように指定されていることがあるので、車の説明書をしっかりと読んで仕様を確認しておきましょう。
これらの注意事項を守らない場合、ハンドリングが不安定になって、重大な事故に繋がることもあるので、注意する必要があります。
タイヤ交換を持ち込みでする場合の料金相場は?

最近はネットで格安タイヤが販売されているため、持ち込みでタイヤ交換したいと考える人も少なくありません。
タイヤ交換をおこなっている業者は、ディーラーやオートバックス、イエローハットなどのカー用品店とタイヤ館やマルゼンなどのタイヤ専門店やガソリンスタンドがあげられます。自店でタイヤを購入してもらうほうが店にとって利益が出ることから「持ち込みのタイヤ交換は不可」としているところが多いです。
持ち込みのタイヤ交換が可能かをまずは店舗に問い合わせてください。持ち込みのタイヤ交換OKとしている店舗でも、工賃やトータルの費用が少し高くなる傾向があります。
持ち込みでのタイヤ交換の相場はタイヤのサイズにもよりますが、4本交換しバランス調整もおこなって8000円〜。ここに廃タイヤ処分料が加算されます。
オートバックスとイエローハットのタイヤ交換工賃比較 どっちが安い?
オートバックス | イエローハット | |
---|---|---|
タイヤ交換 | 1,080円〜 / 1本(バランス調整込み) | 1,080円〜 / 1本(バランス調整込み) |
ゴムバルブ交換 | 270円〜 / 1本 | 270円〜 / 1本 |
窒素ガス充填 | 540円〜 / 1本 | 540円〜 / 1本 |
廃タイヤ処理 | 270円〜 / 1本 | 270円〜 / 1本 |
上記表の工賃はすべて税込み価格で、2019年4月時点の値段です。また、店舗によって価格が異なる場合があるので利用する際には各店舗に料金を確認してください。
オートバックスとイエローハットのタイヤ交換工賃を比較してみましたが、いずれも定価が存在するのは店舗でタイヤを購入した際の料金のみでした。
タイヤを持ち込んで交換してもらう場合は、店舗でタイヤを購入した場合の工賃と変わらない店舗から1本につき4000円程度かかる店まで費用は多種多様なようです。なお、サマータイヤからスタッドレスタイヤなどへの履き替えに関しては具体的な金額が公式情報としては設定されておらず、店舗による差が大きい状態です。
スタッドレスタイヤ履き替え工賃の相場

スタッドレスタイヤからサマータイヤの履き替え工賃の相場は、ホイール付きタイヤ4本で3,200円程度です。ホイールなしでタイヤのみの交換になると、タイヤの組み換えをおこなう必要がありますので、4本で8,000円程度にアップします。バランス調整は別料金(約4,000円〜 / 4本)になっていることが多いです。
また履き替えたタイヤの保管場所がない場合は、タイヤの保管サービスを利用する人も多いです。タイヤ4本で月額1,080円〜預かってくれるところもあります。
ガソリンスタンドに持ち込みタイヤの交換は可能?

専門店が近くにない場合は、ガソリンスタンドでもタイヤ交換ができます。ガソリンスタンドの場合、タイヤ購入時なら1本1,000円前後というのが交換費用の相場のようです。購入すれば交換費用はサービスとしてくれるケースも。なお、その他廃棄にかかる処理費用が必要になる場合もあるので確認しておきましょう。
持ち込みタイヤの交換も可能なスタンドがほとんど。交換費用は購入時よりも高くなり、 1本2,000円前後というのが相場のようです。
タイヤ交換費用はどれぐらい?
タイヤ購入時なら1本1,000円前後というのが交換費用の相場のようです。ただし、購入すれば交換費用はサービスとしてくれるようなスタンドもあります。上手に探してみましょう。なお、その他廃棄にかかる処理費用が必要になる場合もあるので確認しておきましょう。
タイヤ交換にかかる時間はどれぐらい?
ディーラーや専門店に頼むと、予約などを取るところからはじまり、交換にも時間がかかる場合が多いものです。しかし、スタンドはこれらを専門にやっているわけではありませんので、意外と空いていて時間がかからないお店が多いです。早いと40分~1時間程度で終わります。
予定外のタイヤ交換もガソリンスタンドで
あらかじめ予定を立ててタイヤ交換ができるかというと、必ずしもそうでない場合もあると思います。例えば、出かけた先でタイヤのトラブルに見舞われてしまった時。もしもタイヤの交換が必要な状態となってしまった時には、ガソリンスタンドが強い味方になってくれるかもしれません。
バイクのタイヤ交換にかかる料金は? 持ち込み対応店舗は少ない
一般車のフロントタイヤ | 2,000〜2,500円程度 |
一般車のリアタイヤ | 2,500〜3,000円程度 |
スクーターのフロントタイヤ | 1,500〜2,000円程度 |
スクーターのリアタイヤ | 3,000〜4,000円程度 |
バイクのタイヤ交換は、リアタイヤがフロントタイヤに比べて工賃が高く設定されています。これは周辺部品が多く複雑なためです。また、外車も工賃が高くなる傾向があり、ハーレーはリアタイヤ交換だけで6,000円以上となる店舗も少なくありません。
また車のタイヤ交換と同様、タイヤ持ち込みでの交換は対応してくれる店舗が少なく、対応してくれる店でも工賃が1.5〜2倍高くなります。
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...