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ジャッキアップとは?ジャッキアップの方法とポイント・おすすめ工具も紹介

ジャッキアップとは

@jpr03/stock.adobe.com

道路を走行中にタイヤがパンクしてしまうと、急遽スペアタイヤや新品のタイヤへ交換しなければならない場面が発生します。その際に使用する手順の1つが「ジャッキアップ」です。

ジャッキアップは車体を地面から持ち上げる手順で、タイヤ交換以外にも車の下回りに関係したメンテナンス作業をするなら欠かせない方法となります。街なかを走る車には「パンク修理キット」をトランクに常備していて、トラブルが発生したらいつでも対応できるようにしているケースが多いようです。

しかし、パンク修理キットの中に車体を持ち上げる道具である「ジャッキ」が含まれていても、どのように使うのか認識できていない人は多いのではないでしょうか。

今回はジャッキアップの方法を、ジャッキの種類や使用する際の注意点、おすすめの商品と併せて詳しく解説します。

ジャッキは2種類ある!

ジャッキアップで使用するジャッキの種類は2つ存在します。車のタイヤを交換した人でなくても、どこかの場面で道具を見かけた経験があるかもしれません。

  • パンタグラフジャッキ
  • フロアジャッキ(ガレージジャッキ)

この項目では上記で示した2種類のジャッキを、それぞれの特徴を交えて解説します。

パンタグラフジャッキ

1つ目に解説するのが「パンタグラフジャッキ」です。

電車のボディ上部に設置されている“パンタグラフ”をモチーフとした形状が特徴。乗用車のパンク修理キットなどで付属しているケースが多く、タイヤがパンクやバーストしてしまった際の応急処置で使用する場面が多い道具です。

現状存在しているパンタグラフジャッキは「手動式」「電動式」の2つにわかれています。電動式は別途市販されており若干販売価格が高めとなりますが、ジャッキアップに慣れていない人には便利なアイテムとなるでしょう。

フロアジャッキ(ガレージジャッキ)

もう1種類のジャッキは「フロアジャッキ」と呼ばれています。別名で「ガレージジャッキ」という商品名で使用されているようです。

パンタグラフジャッキとは異なり大柄で重い道具となっているのが特徴で、パンタグラフジャッキよりは持ち運びが難しくなっている反面、車体を持ち上げられる許容範囲が大きく、かつ頑丈にできているのが強み。

車に常備するのではなく自宅で保管し、スタッドレスタイヤに交換するなどDIY作業で使用するのに適しています。

ジャッキアップポイントとは

ジャッキアップポイントとは、ジャッキと車の接続箇所のことを指します。

パンタグラフジャッキのジャッキアップポイントは、通常、各タイヤからボディ中央部寄りの車底部にあり、フレームに切り込みがある部分です。ガレージジャッキのジャッキアップポイントは、車の前後底部に位置していますが、場所は車種によって異なります。

ジャッキアップポイントを間違えてジャッキを接続したり、接続方法を誤ると、車に傷がつくことがあり、最悪の場合、ジャッキが外れて事故を引き起こす恐れもあります。ジャッキアップをする際は、どの部分にジャッキアップポイントがあるのかを必ず事前に確認しましょう。

また、作業中にジャッキアップポイントが変形する可能性があるため、ジャッキアップアダプターを取り付けて保護することをおすすめします。

ジャッキアップを行う方法

@Kumi/stock.adobe.com

この項目では、ジャッキアップの使い方とポイントを、パンタグラフジャッキとフロアジャッキ、それぞれの違いを交えつつ解説します。

同じく“ジャッキ”と名乗っていても使い方が大きく異なるため、使用用途に併せてジャッキの種類を選ぶ、あるいは両方とも用意するのがおすすめです。

なお、この項目で紹介する手順では、オートマチックトランスミッション(AT)を搭載している車に対してジャッキアップするのを想定して解説しています。マニュアルトランスミッション(MT)車は別途補足して解説するため、参考にしてみてください。

パンタグラフジャッキの使い方

パンタグラフジャッキの使い方は次の6段階の手順にわかれています。

  1. シフトレバーを「P」に設定しエンジンが停止している(かかっていない)状態とする
    ※この際パーキングブレーキをかけ忘れないように注意する
  2. 輪止めなどを使用して車が前後に進まないようにする
  3. ボディの下回りを見渡しジャッキアップポイントをチェックする
  4. パンタグラフジャッキをあらかじめ地面からジャッキアップポイントの高さになるまで引き上げておく
  5. パンタグラフジャッキをジャッキアップポイントの真下となるよう地面に設置する
  6. パンタグラフジャッキを引き上げてゆっくり車体を持ち上げる

簡潔に説明すると、下記の3点を守って作業を進める流れです。

  • 車体を動かないようにする
  • ジャッキアップポイントをチェックして、正しい位置にパンタグラフジャッキを設置する
  • ゆっくりジャッキを引き上げる

これらの3点はいずれも欠かせないポイントです。慌てたり正しい方法で進めなかったりすると車体が急に地面へ下がってきて事故につながりかねません。

手動式では手作業で行うこととなり、手違いが発生しやすくなるため、一つひとつの手順を的確にこなしてパンタグラフジャッキを使いましょう。

フロアジャッキの使い方

フロアジャッキの使い方は次の7段階の手順にわかれています。

フロアジャッキを使う以外はパンタグラフジャッキでの手法とほぼ同じ流れですが、「リジットラック」と呼ばれる補助アイテムを使用するのが特徴です。

  1. トランスミッションレバーを「P」に設定しエンジンが停止している(かかっていない)状態とする
    ※パーキングブレーキをかけ忘れないように注意する
  2. 輪止めなどを使用して車が前後に進まないようにする
  3. ボディの下回りを見渡し車体前後にあるジャッキアップポイントをチェックする
  4. フロアジャッキのレバー部分をあらかじめ地面からジャッキアップポイントの高さになるまで引き上げておく
  5. フロアジャッキをジャッキアップポイントの真下となるよう地面に設置する
  6. フロアジャッキを引き上げてゆっくり車体を持ち上げる
  7. 車体を持ち上げたら車体の下回り側面にあるジャッキアップポイント近辺にリジットラックを設置する

簡潔に説明すると、下記の4点を守って作業を進める流れです。

  • 車体を動かないようにする
  • ジャッキアップポイントをチェックして、正しい位置にフロアジャッキを設置する
  • ゆっくりジャッキを引き上げる
  • リジットラックを使って車体側面が脱落しないようにする

フロアジャッキでも、パンタグラフジャッキと同様の方法で扱うものの、異なるポイントとなるのがリジットラックを使う点。

車体前後合わせて2ヶ所にフロアジャッキを設置して持ち上げればOKですが、車体側面が何も固定されていない状態となり、車体が急に下がってしまう可能性があります。その際に、車体側面のジャッキアップポイントにリジットラックを備えておけば危険性が軽減されるでしょう。

ジャッキアップを使うときのポイント

@Leonardo Franko/stock.adobe.com

パンタグラフジャッキ、フロアジャッキ問わずに、ジャッキアップ作業をするときのポイントを4つまとめました。

  • 地面が平らな場所で作業をする
  • パーキングブレーキをかけ忘れない
  • 輪止めを設置する
  • ジャッキアップした車体の下に潜り込まない

地面が平らな場所で作業をする

1つ目が「地面が平らな場所で作業をする」です。

地面が土で固められている、あるいは砂地であるなど、ジャッキが不安定となりやすい場所で作業をするのは避けましょう。アスファルトやコンクリートが敷かれていて、傾いていない平らな土地を探してみてください。

パーキングブレーキをかけ忘れない

2つ目が「パーキングブレーキをかけ忘れない」です。

エンジンが停止していれば車が動かないとお考えかもしれませんが、パーキングブレーキのロックまで行っていないと、急に車が前後へ動き出す可能性があります。特に、MT車ではAT車よりも車が前後へ動き出す危険が伴うでしょう。

危険性を低くするため、ジャッキアップ前に車両のパーキングブレーキがかかっているかをチェックするのが大切です。

輪止めを設置する

3つ目が「輪止めを設置する」です。

パーキングブレーキをかけるのと同じく重要なポイントで、車が前後に移動するのを予防する効果があります。車を作業場所に停車させたら、輪止めを前後左右のタイヤ周りに置くように心掛けてみてください。

ジャッキアップした車体の下に潜り込まない

4つ目が「ジャッキアップした車体の下に潜り込まない」です。

ジャッキアップをすれば、車体の下側が持ち上げられて、タイヤ交換以外の作業ができるとお考えかもしれません。

しかし、車体の下に潜り込むと万が一の際、車体が脱落してきたら大事故につながりかねません。

市販されているジャッキは、自動車ディーラーや整備工場、カー用品店などに設置されている「リフトジャッキ」と異なり簡易的な道具です。車体の下に潜り込むこととなる作業は、前述のお店や施設に持ち込み、専門の整備士に作業を依頼するとよいでしょう。

ジャッキアップのおすすめ工具5選

この項目では、ECサイトやカー用品店などの実店舗で人気があり、おすすめ商品に取り上げられているジャッキを5つピックアップしました。

手動・電動のパンタグラフジャッキや油圧式のフロアジャッキまで、種類問わずに使いやすさで支持されている商品です。

メルテック パンタジャッキ FJ-20

急なパンクやバーストなどのアクシデント、タイヤチェーンの脱着に役立つ手動式パンタグラフジャッキです。

ボルトではなく「連結ロック式」の穴を使うことで、ハンドルを差し込み、力を要しなくてもジャッキを引き上げられる仕組みを採用しています。車両重量が2000kgまでの車に対応しているため、普通乗用車までなら十分に対応できるでしょう。

メルテック パンタジャッキ FJ-20の詳細情報

  • サイズ(幅×奥行×高さ):113×450×115mm
  • 耐荷重量(最大荷重):2t
  • 対応車両:車両重量2000kg以下
  • 最高値:400mm
  • 最低値:100mm
  • ストローク:300mm

エマーソン 油圧式フロアジャッキ EM-514

「製品安全協会」が定めた認定基準“SG規格”をクリアしている油圧式フロアジャッキです。

耐荷重量は3tまでとなっており、ミニバンSUVなどの大柄な乗用車にも適しています。簡単な操作で、安全に作業を進められることから人気を集めており、別売りの専用アダプターを装着すれば、車両サイドでも使用が可能となるユーティリティ性も魅力です。

エマーソン 油圧式フロアジャッキ EM-514の詳細情報

  • サイズ(幅×奥行×高さ):188×450×172mm
  • 耐荷重量(最大荷重):3t
  • 最高値:435mm
  • 最低値:135mm

大橋産業 油圧式フロアジャッキ

大橋産業 油圧式フロアジャッキ 2トン 【品番:1336】

大橋産業 油圧式フロアジャッキ 2トン 【品番:1336】

6,200円(04/16 02:22時点)
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軽自動車や小型乗用車に対応している油圧式フロアジャッキです。

別売「ジャッキアップ用アダプター」を取り付けると、パンタグラフジャッキ用のジャッキアップポイントが使用できるため、車体前後だけでなく側面でも使える便利なアイテムとなっています。

ハンドルが大きく、車体を引き上げる手順の時に重宝するでしょう。

大橋産業 油圧式フロアジャッキの詳細情報

  • サイズ(幅×奥行×高さ):195×515×167mm
  • 耐荷重量(最大荷重):2t
  • 対応車両:車両重量2000kg以下
  • 最高値:385mm
  • 最低値:135mm

MAXWIN 電動ジャッキ K-JAK01A

リモコンで遠隔操作を可能とした電動式パンタグラフジャッキです。

およそ1分でリフトアップが可能となっており、人力を要せず車を持ち上げられるのが強みとなります。

付属品の「電動レンチ」は、タイヤ交換でのボルト外しにも使える便利品。約5秒でボルトが外れる素早さが魅力です。

MAXWIN 電動ジャッキ K-JAK01Aの詳細情報

  • 耐荷重量(最大荷重):3t
  • 対応車両:車両重量3000kg以下
  • 最高値:420mm
  • 最低値:179mm

メルテック 油圧フロアジャッキ FA-23

日本のメーカー「大自工業」が生産しているブランド“メルテック”の油圧式フロアジャッキです。

車体をジャッキアップできる範囲が幅広く、適度な高さで車を固定して作業が進められるのが強み。軽自動車からSUV、ミニバンまで多彩なジャンルの車に使用できるのもメリットとなるでしょう。

付属している「ジャッキアタッチメント」を活用すれば、ジャッキアップポイントへダメージを与えずに済みます。

メルテック 油圧フロアジャッキ FA-23の詳細情報

  • サイズ(幅×奥行×高さ):188×558×168mm
  • 耐荷重量(最大荷重):2t
  • 対応車両:車両重量2000kg以下
  • 最高値:410mm
  • 最低値:133mm

ジャッキアップのおすすめ工具を紹介しました。

自分でジャッキアップを行う際には周囲に気を付け、けがのないようにしましょう。また自分で行うのが不安であれば、無理せず業者に依頼することも可能です。

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執筆者プロフィール
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新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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