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ブレーキランプ切れ・ブレーキランプが消えないのは違反?交換・修理方法や費用

ブレーキランプとはどこの部分?

©琢也 栂/stock.adobe.com

ブレーキランプは車体後部左右に備わっており、ブレーキペダルの踏み込みと連動して強い赤色光を発する灯火です。

近年のほとんどの車は、必要とされる各灯火類がすべてになったコンビネーションランプが主流になり、省スペースのためにブレーキランプとテールランプの灯体が共用となっています。

さらにLEDブレーキランプの登場によりレンズデザインの自由度が増したことで形状が複雑化しており、なかには点灯してみなければどれがブレーキランプかわからないような車もあります。

ブレーキランプ切れ・ブレーキランプがつかないとどうなる?

ブレーキランプは運転をするうえで非常に重要なランプであり、左右に備わるうち1ヵ所でも球切れを起こしている状態では整備不良に該当し、取り締まりや検挙の対象になってしまいます。

当然ながら後続車との追突事故を起こす可能性もありますので、ブレーキランプが切れていたらすぐに対処が必要です。

テールランプとの違い

テールランプ(尾灯)とは、夜間に自車の存在を知らせるための赤い灯火のこと。

ブレーキランプはフットブレーキに連動して点灯しますが、テールランプはヘッドライトスイッチに連動しています。

ブレーキランプとテールランプが一体式になったものはコンビネーションランプ、内部の電球はバルブと呼ばれることもあります。

ブレーキランプ同様、左右1ヵ所でも球切れを起こしていると整備不良で検挙されます。

ちなみに、後方上部に取り付けられるハイマウントストップランプは補助制動灯であるため、球切れの状態では検挙対象にはなりませんが、車検には通りません。

ブレーキランプ・テールランプの球切れ罰則

  • 違反名:整備不良(尾灯等)違反
  • 違反点数:1点
  • 反則金:大型車 9,000円/普通車 7,000円/二輪車 6,000円

ブレーキランプが消えない・つきっぱなしはどうなる?

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ブレーキランプのトラブルには、ランプが点きっぱなしになる故障もあります。その多くがブレーキペダルの踏み込みを検出するスイッチの故障であり、スイッチやスイッチ周りの部品劣化によって起こります。

ランプが消えない症状が発生するとキーオフの状態でも点きっぱなしとなるため、ブレーキランプの球切れやバッテリー上がりを誘発します。一時的にランプを消すにはバッテリーの配線を外すしか方法はありません。

また、ブレーキランプがつきっぱなし状態での運転は、ブレーキランプがつかない場合と同じく、後方車両からブレーキで減速をしたタイミングがわからないため非常に危険な行為です。

ブレーキランプが消えない状態での運転は、整備不良(尾灯等)の罰則で1点の反則点と、普通車の場合は7,000円の反則金が科せられます。

ブレーキランプが点滅するのはOK?

保安基準第134条3項5号では『制動灯は、点滅するものでないこと』と明記されており、点滅して点灯するブレーキランプは車検に通らないうえ道路交通法違反となります。これはハイマウントストップランプやイルミネーションランプの場合でも同様です。

ただし、非常に強い減速を後方に知らせる緊急制動表示灯として使用する場合は、ブレーキランプの点滅が認められています。

緊急制動表示灯は、50km/hかつABSが連続動作している状態でブレーキランプ・ハイマウントストップランプ・ウインカーが点灯することが作動条件であり、ABSが解除されたら点滅が停止する構造でなくてはいけません。

メルセデス・ベンツは2005年から世界でいち早く緊急制動灯を「アダプティブブレーキライト」の名称でを実用化しており、BMWやボルボの車にも同様の条件で点滅する緊急制動灯が搭載されています。

ブレーキランプの交換・修理方法

©RomanR/stock.adobe.com

ブレーキランプやテールランプの電球交換は難しい作業ではありません。自分で交換ができれば作業工賃を抑えられるほか、予備の電球と工具を車に積んでおけば出先で突然球切れに気づいたとしてもすぐに対応できます。

適合するバルブの規格を知っておこう

自分で電球を購入して交換するなら、使用されているブレーキランプとテールランプそれぞれの規格を知っておく必要があります。

確認する規格の項目は以下の4つです。適合規格は車両取扱説明書のメンテナンスデータ欄に記載されています。

電圧

一般乗用車は12V、トラックは24Vです。

シングル球・ダブル球

テールランプとブレーキランプが独立している車はシングル球、テールランプとブレーキランプが共通している車はダブル球が用いられます。

ソケットタイプ

ブレーキランプなどに用いられる金属金口タイプ(記号はSおよびG)と、テールランプなどに用いられるウェッジタイプ(記号はT)の2種類があります。

定格消費電力

一般的にテールランプは5W、ブレーキランプは21Wが用いられます。

カー用品店やホームセンターには冊子状の適合表が用意されています。適合表から自分が乗っている車種の項目を探し、交換する部位に記載された規格の商品を選んでください。品番はメーカーによって異なるため、商品を手に取る際には間違いを防ぐために必ず電球規格も確認しておきましょう。

DIYでのブレーキランプ・テールランプ交換方法

ランプの裏側から電球交換できる車の場合は、工具不要で簡単に交換可能です。交換作業がやや面倒な、ランプ本体を車体から外す必要がある車の電球交換方法を解説していきます。

必要工具

  • プラスドライバーもしくは10mmレンチ
  • 内張り剥がし
  • 軍手など

交換手順

  1. プラスドライバーおよび10mmレンチでランプ本体を固定しているボルトを外す
  2. 内張り剥がしを使って、ランプ本体を車体から取り外す。ランプ本体は車両にクリップで固定されていため、クリップのツメを破損させないように注意。また取り外す際に、勢い余って配線を強く引っ張らないように気をつける
  3. ランプ本体裏側についているソケットを左に回してから引き抜く
  4. ソケットから古い電球を取り外し、新しい電球を取り付ける
  5. ソケットをランプ本体に差し込み、右に回してロックする
  6. ランプ本体を車体に取り付け、ボルトで固定する
  7. 点灯確認

純正LEDコンビネーションランプの場合はどうする?

近年新車装着が増えている純正LEDコンビネーションランプ。高寿命である代わりに電球交換ができません。

純正LEDは光源のLED素子のひとつが切れていても保安基準違反になってしまいます。

純正LEDで球切れが起こった場合は、ランプユニットや内部基盤の交換、もしくはLEDの打ち替え作業が必要になるため、ディーラーや電装関係専門の整備工場に修理を依頼しましょう。

電球タイプのLEDは使える?

アフターパーツとして、白熱灯と交換できるLED電球タイプも登場しています。

しかし電球タイプのLEDは、バッテリー上がりや走行機能への悪影響を起こす事例が報告されているため、メリットだけを鵜呑みにして安易な交換は考えものです。

しかも保安基準を満たすLED電球は白熱灯に比べて非常に高価。かといって安価な粗悪品は、光量不足で安全運転に支障をきたす場合があります。

標準で白熱灯が使われている車は定期的な点灯確認を怠らず、予備の電球を車載して切れたら自分で交換するのがもっとも安価かつ安全です。

ブレーキランプ切れはどこで直せる?

©xiaosan/stock.adobe.com

ブレーキランプやテールランプの電球は、ディーラーや整備工場、カー用品店で交換してもらえます。また、適合する電球の在庫があればガソリンスタンドでも作業をしてもらえます。

費用は依頼する業者によって異なるものの、いずれの場所でもおおよそ1,500円前後です。その内訳は電球代500円と作業工賃1,000円です。

ただし純正LEDランプの球切れや、ブレーキスイッチなどの故障はカー用品店やガソリンスタンドでは対応できないため、ディーラーや整備工場へ修理を依頼しましょう。

ブレーキランプの交換料金・電球の値段は?

ブレーキランプ交換の具体的な費用は作業の依頼場所によって異なります。カー用品店は500円程度で作業する店舗が多く、整備工場は1,000円前後の費用がかかります。ガソリンスタンドは500円から1,000円、ディーラーは1,000円から1,500円ほどです。

これらはあくまでも相場であり、テールランプユニットの着脱など手間がかかる作業ほど工賃は高くなります。

交換電球の価格は、一般的な白熱灯であれば300円から500円程度。LED電球タイプなら1,000円から2,000円が相場です。LEDを単体で交換できない純正LEDコンビネーションランプの車はランプユニットまるごと交換となり、部品代だけで数万円の費用がかかります。

バルブを交換してもブレーキランプが点かないとき、消えないとき

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アース線が切れていると電球は点灯しない

新品のバルブに交換してもブレーキランプがつかない場合は、アース線が切れていたり、接触不良を起こしていたりしている可能性があります。

アース線とは電球が収められているソケット部分から通っている線のこと。この線に不具合があると電気がうまく通らず、電球が点灯しません。

接触不良の場合、ソケット部分をよく確認して電球を付け直してみましょう。

それでもうまくつかない場合は、ディーラーや整備工場に相談してください。

ブレーキスイッチの接触不良が原因かも

フットブレーキを踏んでいないのにブレーキランプが点きっぱなしになっている、エンジンを切って停車させたのにブレーキランプが消えないなどの場合は、ブレーキスイッチの接触不良が原因かもしれません。

ブレーキスイッチはブレーキペダルについているもので、ブレーキペダルを何回も踏み込むうちに接触部が摩耗してしまいます。

エンジンが停止している状態でブレーキランプがつきっぱなしになっていると、バッテリーが上がってしまいます。

ブレーキランプの電球を交換しても点灯に不具合が見られる場合は、必ずディーラーや整備工場に相談してください。

執筆者プロフィール
MOBY編集部
MOBY編集部
新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...
監修者プロフィール
鈴木 ケンイチ
鈴木 ケンイチ
1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレー...

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