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運転上手なら「渋滞は追い越し車線から始まる」は知ってて当然?ムダに車線変更しても絶対早く着けないメカニズム

最近はドライバーの間でも周知が進んだ

©Goran Jakus/stock.adobe.com

しかし、「追い越し車線から渋滞が始まる」という事実は、最近広く知られるようになってきました。高速道路ではたびたび、渋滞予防のためのキープレフトを呼びかける看板などが設置され、実証実験の結果もWEB上で確認できるようになりました。

こうした事実を多くの人が知る前は、渋滞時は走行車線の方が早く進み、追い越し車線が遅いという状況だったのですが、事実が正しく知られるようになり、渋滞時に車線ごとに発生する進行状況の差は、年々小さくなっています。

高速道路の維持管理を行うネクスコに話を聞くと、「渋滞予防のキープレフトや、渋滞時に走行車線にいる方が早く進むという事実は、10年前と比較すると、多くのドライバーが認知していると思う」と話がありました。

結局、車線変更しても到着時間に大きな差はない

@moonrise/stock.adobe.com

ここまで紹介してきたのは、交通集中とブレーキによる渋滞での結果です。この場合は、追い越し車線よりも走行車線を走る方が、若干ではありますが、先着できる可能性が高いでしょう。10~20km程度の渋滞で、約2分程度到着時間に差が出ます。

ただし、渋滞原因が交通集中とブレーキ以外となると、少し状況が変わってきます。

例えば、SAやICの混雑が渋滞の原因となっている場合。この場合では、SA入り口やIC出口で混雑が発生しているため、走行車線の方が先に混み合い、走行車線の方が時間的には不利になります。

また、車線減少に伴う渋滞の場合には、減少する車線を走っていく方が、若干早く渋滞を抜けることができると言われています。

しかし、こちらでも有利な車線を走行しても変化するのは数分だけです。渋滞の発生原因や対策への周知が進んでいる現在では、車線ごとの到着時間の差は、ほとんどなくなったに等しくなっているのです。

以上をまとめると、多くの渋滞では、走行車線の方が若干有利といえるでしょう。一部例外がありますが、どの渋滞でも渋滞を抜けるまでの時間は数分程度しか変わりません。

こうした状況を踏まえると、渋滞時に追い越し車線を走行するのは得策とは言えません。渋滞発生の原因を作らないためにも、基本はキープレフトで走行し、追い越し車線を走行するのは必要な時だけと、多くのドライバーが肝に銘じておけば、嫌な渋滞が発生しにくくなります。

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執筆者プロフィール
Red29
Red29
1980年代生まれ。国産ディーラーでの営業職として働き、自動車関連の執筆者として独立。ユーザー目線に立った執筆を心掛けています。愛車はトヨタプリウス。ホットハッチに代表される、小規模小パワーのクルマが...

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