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あのエモ装備は海外からの圧力によって消えた?走行時の“キンコン音”消滅の真相

走行時の「キンコン音」、聞いたことある?

©Mumemories/stock.adobe.com

60代以上のドライバーは若いころの運転中に、30代から40代では子供のころに親の車の中で、「キンコン」という音を聞いたことがあるかもしれません。

高速道路を走行中に耳にする音で、「キンコン音」「キンコンチャイム」などと呼ばれていますが、正式には「速度警告音」という名称があります。普通乗用車では時速105㎞を超えた場合、軽自動車では時速85㎞を超えると、「キンコン・キンコン」となり続ける装備です。

これは、1974年の道路運送車両の保安基準等の一部を改正する省令」によって装備が義務付けられていたもので、当時製造されていた車には全て速度警告音が鳴る仕組みが搭載されていました。

当時としては、速度警告音が鳴る速度以上で走行するのは危険という判断で、保安基準により装備が義務付けられていたいということです。自動車の設計(高速巡行性能)や、当時の道路事情を考えると、こうした安全装備が必要なことも頷けます。

キンコン音(速度警告音)が消滅したのはなぜ?

©Alex Segre /stock.adobe.com

しかし、最近ではキンコン音を聞くことは無くなりました。この音はいつから、どうして消えてしまったのでしょう。

前述の通り、キンコン音の義務化は日本の規制によるものでした。逆に言えば、海外では前述した保安基準は存在しておらず、速度警告音は日本車だけに装着されていたのです。これが当時の自動車の輸出・輸入の大きな障壁となってしまっていました。

海外の人からは日本車は「耳障りな音が鳴る車」と捉えられてしまっていましたし、保安基準で義務化されているために、外国車を輸入する際、車検などの認証作業で非常に手間がかかり、問題視されていました。

こうした声を受け、1986年3月に速度警告音の装着義務は保安基準上から削除されることになります。一度保安基準に明記された技術が、削除されるというのは非常に珍しいことです。

削除理由の一つとして、「単調な警報音が睡眠を誘発し危険だ」というものがありましたが、これが削除の本意であるとは考えにくいでしょう。速度警告音は明らかな日米貿易上の障壁であり、その障壁が海外からの力によって崩されたのです。

執筆者プロフィール
Red29
Red29
1980年代生まれ。国産ディーラーでの営業職として働き、自動車関連の執筆者として独立。ユーザー目線に立った執筆を心掛けています。愛車はトヨタプリウス。ホットハッチに代表される、小規模小パワーのクルマが...

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