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「珍しさは価格に反映する?」OEM車のリセールバリューは高い?購入メリットとは

OEM車が本家よりリセールバリューが高い”異例の”ケースも

OEM車を購入するにあたって不安な要素となっているのが「リセールバリュー」です。どれほど差が生じるのか、筆者の知人である中古車販売店のスタッフに尋ねると次のような回答がありました。

OEM車でも、モデルの知名度次第では”本家”をしのぐリセールバリューがある車があります。

例えば、爆発的に売れているトヨタ「ルーミー」は代表的な車です。本来はダイハツ「トール」という車がOEM元となります。

トヨタ ルーミー(2020年) ダイハツからのOEM供給車となっている

普通、OEM車は本家より売れないというのがセオリーなのですが、販売台数や知名度ではルーミーがトールを食っている状況です。

ダイハツのディーラーさんよりトヨタのディーラーさんのほうが店舗数も販売規模も大きい点がルーミーの販売が好調となっている要因だと思います。

売却希望のお客様に対して査定させていただいた際、自社で販売するなら”ルーミーが欲しい”という中古車店が多いことを見越して金額をプラスさせていただいています。

ダイハツ トール(2018年)ルーミーの”本家”となるOEM元の車種

しかし、トールも知名度が少ない分、新車として購入するなら総額からの値引きが大きくなるかもしれません。

1台でも売って実績を稼ぎたいから、少しでもルーミーより値引きを頑張ってお客様をつなぎ留めたいという意図があるのでしょう。

長く使って乗り潰すのか、それとも数年で買い替えるのかという点も考えて、OEM関係にある車を買うか買わないか選択したほうがよいかもしれません。」

”本家”が差し替えられるケースも!リセールバリューと安く購入どちらを取る?

さらにOEM車には、”本家”となるOEMの供給元が変更されるケースも存在します。2022年8月に登場したスズキの1BOXミニバン「ランディ」の4代目が該当する例です。

スズキ ランディ(3代目)日産からOEM供給を受けていた

ランディの歴史を振り返ると、初代はスズキの自社製でしたが、2代目および3代目は日産よりOEM供給を受けて1BOXミニバン「セレナ」にエンブレムバッジを差し替えた車でした。

しかし、4代目からはトヨタ「ノア」にエンブレムバッジが差し替えられて販売されます。同じ車名を使いつつも日産からトヨタへ「渡り歩いた」異例の1台となりました。

2022年8月にFMCしたスズキ ランディ 4代目から、新たにトヨタのOEM供給を受ける

OEM車は、販売元となる自動車メーカーからすれば他社のモデルを販売ラインナップに加えられることで開発費を抑えらえるのが強みです。

しかし、ルーミーとトールのケースは稀で、ほとんどはOEM車のほうが販売や知名度で本家より遅れをとっていることは否めません。

OEM車の購入に際しては、中古車販売店のスタッフのコメントにもある”長く使って乗り潰すのか、それとも数年で買い替えるのか”という点も含めて、リセールバリューと購入金額を天秤にかけるとよいでしょう。

しかし、購入金額が安くなるかもしれないメリットもありますので、OEM車も候補に入れた車選びの際には今後のカーライフを見据えた選択をするのがおすすめです。

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執筆者プロフィール
長谷川 優人
長谷川 優人
1990年生まれ。30代突入と同時期にライター業を開始。日常系アニメと車好き。現在所有はワゴンR(MH95S)。アニメ作品の聖地巡礼などで、各地へドライブに出かける。

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