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令和の奥様「“大きければ良い”はもう古い!」ファミリーカー市場に異変
人気を集めているボディタイプは?
ミニバンが人気を低下させている一方で、”クロスオーバー”と名乗った都会派向けのSUVが人気を集めつつあります。特に、コンパクトカーに近いサイズ感のモデルが人気を獲得しているようです。
トヨタのディーラー販売スタッフは次のような見解をしています。
「近年は、ミニバン系よりもSUV系の車種の注文が伸びていて、ほぼ互角ぐらいになってきています。
都市部や住宅街の狭い路地でも運転しやすいコンパクトサイズのSUVが増えているのが人気を集めている要因だと考えています。
トヨタではひと昔前まで、”SUV=ランドクルーザー”と考えられているお客様が多い印象でした。レジャーで山や海に出かける家族連れの男性ユーザーがランドクルーザーを1台目で購入し、2台目としてヴィッツ(現・ヤリス)などのコンパクトカーを購入していたのはよく見受けられたケースです。
しかし、ここ数年でメーカー側は、ライズやヤリスクロス、カローラクロスを一気に投入しました。
特に、ライズはボディが5ナンバーサイズで、狭い駐車環境でも停めやすく、女性でも運転しやすいと好評です。一方で、外観のデザインに優れ、4人や5人で乗っても荷物を十分に積み込めるヤリスクロス、カローラクロスも、奥様を充分説得できるモデルとなっています」
デザインや使い勝手に優れていることが、近年のSUV人気に繋がっているとのこと。
車を取り巻く情勢が変化しているのもありますが、1台で近所のお出かけから週末のドライブまで対応できる柔軟性がファミリー層に受け入れられている要因となっているようです。
ラインナップが拡充している一方で課題も…
ミニバンから人気を奪い、売れ筋になりつつあるSUVですが、同時に課題もあるようです。
トヨタのディーラー販売スタッフは次のように危機感を語っています。
「ライズ、ヤリスクロス、カローラクロスとラインナップが増えてきた反面、ボディサイズが近いのでお客様に提案するのが難しいです。
デザインが気に入ったなどの”指名買い”であれば話が早いのですが、予算や装備も選ぶ基準に加えられると、他社さんのお車も交えて比較されてしまい、中々決められないお客様も出てきます。
同クラスでは少しモデルが古くなりますがC-HRもありますし、かつ少し上のクラスでRAV4もあるので、迷われるお客様が多いです」
SUVの人気が高まる一方で、取扱車種が増えたことによりディーラー側では対応に苦戦しているという側面もあるようです。近い将来、販売車種が整理される可能性も考えられるでしょう。
とはいえ、当面はSUVがミニバンから人気を奪い続けそうです。トヨタおよび日本を代表する高級車「クラウン」がSUVスタイルとなって登場するとの噂もありますし、SUV人気はさらに加速するでしょう。
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- 執筆者プロフィール
- 長谷川 優人
- 1990年生まれ。30代突入と同時期にライター業を開始。日常系アニメと車好き。現在所有はワゴンR(MH95S)。アニメ作品の聖地巡礼などで、各地へドライブに出かける。