自動車オーナーには痛い5月の出費「自動車税」…支払わないとどうなるの？

5月といえば自動車税納付の時期。排気量によって金額は大きく変わってきますが、毎年数万円の税金を納める必要があります。

決して安いとは言えない自動車税ですが、支払い期限を過ぎたり、滞納してしまった場合どうなるのでしょうか？

自動車税を滞納するとどうなる？

自動車税は、4月1日時点での車の所有者が支払わなければならない税金です。その年の4月〜翌年3月までの税金を支払うもので、通常納付期限は5月31日となっています（一部自治体は6月30日）。

この自動車税を支払わなかった場合、どのような問題が発生するのでしょうか？

延滞金が発生する

基本的には納付期限を20日ほど過ぎると”督促状”が届きます。この時点でペナルティを科されることはほとんどありません。

しかし、厳密には納付期限を過ぎた翌日から1日ごとに延滞金が加算されていきます。1,000円未満は切り捨てられるため、実際に支払い義務が生じるのは1,000円を超えてからです。

なお、延滞金の年率は納付期限からの経過日数によって変わります。令和4年1月1日〜令和4年12月31日の期間は、納期限後1ヵ月以内の場合は年2.4％、1ヵ月超の場合は年8.7％です。

例として、自動車税が50,000円、延滞日数が120日の場合の延滞金は以下のとおりです。

• 年率2.4%（30日分）の延滞金：50,000円×30日×2.4%÷365日＝約98円
• 年率8.7%（90日分）の延滞金：50,000円×90日×8.7%÷365日＝約1,072円
• 合計：約1,170円

財産が差し押さえられる

法律上では、督促状を発した日から10日以内に完納しなければ、財産の差し押さえが可能です。実際には多少猶予が与えられていますが、そのまま放置していれば最後には「差押最終通告」が発布され、給料や預貯金の差し押さえが行われてしまいます。

給与が差し押さえられた場合は、もちろん勤務先にその旨の連絡がいき、自動車も差し押さえの対象になってしまうと、職員立ち会いのもとタイヤにロックがかけられます。

車検に通らなくなる

車検の際は「車検証」「自賠責保険証明書」「自動車税納付証明書」が必須です。自動車税を納付しなければ自動車税納付証明書が受けられないため、車検を通すことができなくなります。

車検切れで走行することは道路交通法違反であり、罰則に問われますので注意しましょう。

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自動車税を滞納してしまった時はどうする？

仮に自動車税を滞納してしまい、督促状が届いた場合は、速やかに納付を済ませましょう。すぐに完納すれば、大ごとになることはほとんどありません。

また、何らかの事情がある場合は分割での納付が認められることがあります。

県税事務所に聞いてみると、「どうしても一括納付ができない場合は、分割納付も可能です。世帯や収入などの聞き取りを行い、分割回数を決定します。

ただし、分割中にも延滞金は発生します。長期間にわたる分割では、延滞金の支払い義務が発生する金額に達する可能性もありますのでご注意ください。」とのこと。

あまりにも分割の期間を長くした場合、延滞金が1,000円を超えてしまい、延滞金の支払いも発生する可能性があるようなので注意しましょう。

災害や失業など、どうしても支払いが難しい状況もあるかもしれません。そのような場合は都道府県税事務所に相談してみてください。

大切なのは、延滞金も含めて「税金を支払う意志がある」ということを示すことです。分割が不可能なわけではないため、納付できない理由をしっかりと説明し、分割納付などを打診してみましょう。

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