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《流行り過ぎて社会問題に》かつて大ブームになった四駆の補助灯…今は新たな進化も
80年代から90年代にかけて、オフロード4WD、いゆわる“四駆”がブームになったことは、度々紹介してきました。
四駆ブーム時には、グリルガードやルーフラック、リアラダーなどがカスタムパーツとして隆盛を極めましたが、「フォグランプ」もまたそのひとつでした。
ラリーカー隆盛期、フォグランプは”カッコイイ”の象徴だった
フォグランプはその名の通り、濃い霧が発生した時に安全のために点灯する補助灯です。
補助灯にはこの他、狭い範囲をより明るく照らすスポットランプや、スポットランプとフォグランプの中間的な性能のドライビングランプがありました。
80年代は世界的なラリーブームだったこともあって、四駆に限らず大径の補助灯を付けるカスタムがトレンドとなり、WRCカーのベースとなった車種は、直径20cmはあろうフォグランプやスポットランプを付けていることが多かったのです。
四駆もまた、初期のパリ・ダカールラリー出場車の影響から、大径の補助灯を付けるカスタムが流行しました。同時にトレンドとなったグリルガードには、はじめから補助灯を付けるステーが付いていたことから、補助灯の装着が加速したとも言えます。
ブームになりすぎて社会問題に、規制も行われた
その後、ライトカスタムはどんどんエスカレート。
前部に4灯、さらにルーフ上にも複数の補助灯(特にスポットライト)を付ける車両が増え始め、視界的に問題のない都市部で点灯するユーザーが増えたりしたことから、迷惑行為として社会問題化してしまったのです。
そもそもルーフ上に装着した補助灯は、当時の法律でも「作業灯」として常時点灯ができないようにすることが義務づけられていましたが、やはり守らないユーザーは一定数存在するのもの。
結局、その後に法改正がなされ、「ヘッドライトより中央部に補助灯を付けてはならない」などの規制が行われることになったのです。
加えて、スクエアな形状の四駆が廃れたこともあって、フォグランプをはじめとする補助灯を付けるクルマは少しづつ姿を消していきました。
- 執筆者プロフィール
- 山崎 友貴
- 1966年生まれ。四輪駆動車専門誌やRV雑誌編集部を経て、編集ブロダクションを設立。現在はSUV生活研究家として、SUVやキャンピングカーを使った新たなアウトドアライフや車中泊ライフなどを探求中。現在の愛車は...