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日本の道路はルールを無視するほど得をするの?“ならず者”ドライバーの愚行集

社会生活を送るなかで、誰しも多かれ少なかれ「世の理不尽」を経験しているものと思います。同様に、車を運転しているときにも、他車の動きや判断に対して「なんでそうなるの!?」と納得できないことがあるでしょう。

今回はドライバーの方々に、「運転中に遭った理不尽な経験」について話を聞きました。

街中を走る車のほぼすべてがオートマ車

「ノーウインカー」が得するなんて

©Free1970/stock.adobe.com

さまざまな理不尽のなかでも、ひときわガッカリするのが「正直者が馬鹿を見る」というケースです。しっかりルールを守っている側が不利益を被るというケースは、残念ながら道路上でも生じることがあるようです。

「片側2車線の右側を走行中、交差点や信号などはない道路前方に、右側の施設に入ろうと止まっている車がいました。そこまで道路は混んでおらず、左ミラーには隣車線の後続車が映っていましたが、ちゃんとミラーの枠に全体像が収まるくらいで、普段なら問題なく入れる距離でした。

ただ、その車が某オラオラ系ミニバンだったのが気にかかって……さしあたり左ウインカーを出し、ちらと向こうの出方をうかがったんですね。すると案の定というか、そのミニバンは猛加速。あっという間にスペースを潰し、仕方なく私は少し減速し、次の車の前に入ったんです。

モヤモヤする気持ちを抑えること数分。再度右車線を走っていると、今度は左前方に、左折で施設に入ろうとする車が歩行者を待っています。その後ろの2台くらいは、そのまま停止して待っていたのですが、さらにその後ろの1台が、ウインカーもなく突然、ギリギリで私の車の前に入ってきたんです。

相手は停止に近い状態から急に動いてきたので、強めのブレーキが必要でした。『あぶなっ』というヒヤヒヤのあと、ふつふつ怒りが込み上げてきましたね。

事前に余裕をもってウインカーを出した自分は進路をブロックされ、反対にノーウインカーの車が何食わぬ顔で入ってくる……何も信じられないような気分になりました」(50代男性)

車線変更の際には「3秒前からのウインカー点滅」がルールとされていますが、「ウインカーを出してから車線を変えるまでに距離を詰められてしまう」という経験は多くのドライバーに覚えがあるのではないでしょうか。

それでもやはり、ウインカーなしの車線変更は道交法違反であるとともに、周囲に危険を及ぼす行為ですから、絶対にやめてほしいですね。

ウインカーを出すタイミングはルールが定められている

一方通行、逆走しているのは相手のハズなのに

©映彦 松葉/stock.adobe.com

上述のように、「自分は間違ったことをしていないのに、ルールに背く人たちからイヤな思いをさせられる」という経験は受け入れがたいものです。次の投稿者さんも、そのように納得できない体験を語ってくれました。

「家の近くにある一方通行を進んでいると、反対側から県外ナンバーの車が逆走してくるのが見えました。それ自体は何度か経験していることで、それなりに退避するスペースもありますし、『あぁ、やっちゃってるな』くらいに思っていたんです。

ですがその車は少し様子が違って、私がスピードを緩めているのに対し、減速するそぶりもなく近づいてくるんです。一方通行に気づいていないとしても、強引すぎる動きでした。

そのまま私の車の鼻先にビタ付けしたかと思うと、勢いよくドアから出てきて、何やら『開けろや!』と叫んでいます。正直、一見しただけで『話が通じるタイプじゃない』という直感がありました。

窓を開けて『一方通行ですよ』なんて反論しようものなら、そのままパンチが飛んできそうな勢い。これはもうどうしようもないなと、仕方なくバックして退避スペースに入り……こちらが停止していないうちに、その車は急加速して、バンパーをかすめるほどの距離感で何かを叫びながら去っていきました。正直意味がわかりませんが、とはいえそれ以外に対処のしようがなかったですね」(60代男性)

どう考えても間違っているのは相手の方なのに、威圧的な態度で押し通されてしまう……これほど悔しいことはないですよね。しかし実際に危害を加えられる可能性を考えると、ぐっと堪えてやり過ごすほかない場面もあるでしょう。

警察の取り締まりなどにより是正の機会があればよいですが、確実に期待できることではないのが歯がゆいところです。

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割り込みのせいで交差点内に取り残され…

車線変更の際には複数の車の進路が交錯するため、状況によっては一方または双方のドライバーにとって納得できない気持ちを残すことがあります。次に寄せられたエピソードも、車線変更に関するものでした。

「片側2車線の道路で左側を走行中、交差点の先が詰まっているのが見えたので、青信号でしたが止まって様子をうかがうことにしました。交差点の先の最後尾はちょうど交差する道路に差しかからない程度の状態で、私は交差点に進入せず先頭で待っている状況ですね。

一方、右車線の方は交差する道路に2台ほどはみ出してしまっている状態。でも幸い、前の方の車がジリジリ動き出すのが見えたので、これなら進めるなと私も交差点に進入したんです。

ところが、左車線の方が動き出すのが早かったためか、右車線で交差点内にはみ出していた車が両方とも、私の前に車線変更してきたんです。おかげでスペースが潰されてしまい、私の車の後方が交差点内に取り残されるような格好に。

右車線も少し進んでいたので、2台分くらいであれば普通に入れたはずなのですが……仕方なく私の方が右車線に移ろうとしましたが、すでに後続車が詰めてきており、身動きがとれない状態になってしまいました。

信号が変わり、交差する道路の車はどうにか避けて進んでいましたが、とても気まずかったです。わりとすぐに車列が動き出したので、時間としてはわずかでしたが……『私が悪かったのか?』としばらくモヤモヤしていました」(50代女性)

交差点の先の道路が詰まっている場合には、交差点内に車両が取り残されないよう、前方の状況をしっかり確認して進む必要があります。このケースでは、前方の状況を確認したうえで動いた投稿者さんの判断に問題はなかったと思われますが、思わぬ車線変更によって不本意な結果になってしまったようです。

理想論としては車線変更の可能性まで考慮に入れたうえで進むべき、といえるかもしれませんが、「どちらの車線も進んでいるのにわざわざ進路を変えてくる」という状況はなかなか想定できないものでしょう。

人の価値観がさまざまであるように、運転時の判断基準や処理能力も千差万別です。もちろん、だからこそルールを守る必要があるのですが、決まりがあれば逸脱する人が出てくるのもまた世の常なのかもしれません。みなさんは運転中、理不尽な目に遭った経験はありますか?

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執筆者プロフィール
鹿間羊市
鹿間羊市
1986年生まれ。「車好き以外にもわかりやすい記事」をモットーにするWebライター。90年代国産スポーツをこよなく愛し、R33型スカイラインやAE111型レビンを乗り継ぐが、結婚と子どもの誕生を機にCX-8に乗り換える...

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