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「車が欠かせない地域にEVは向かない」って聞くけど…実際どうですか?EVオーナーへ直撃!EVとの「うまい付き合い方」が見えた
ヨーロッパを中心とするEV推進の流れもあり、普及率拡大が期待されるEVですが、日本国内の状況を見てみると、2023年における登録車(乗用車)の新車販売に占めるEVの割合は約1.7%と(一般社団法人 日本自動車販売協会連合会の調べによる)、定着が進んでいるとは言いがたい状況です。
日常的な使い勝手への懸念や、インフラ面の不安、新しい技術に対する抵抗感など、普及が滞っている理由はさまざまに考えられます。しかし実際のところ、現にEVを所有している人たちは上のようなデメリットを感じているのでしょうか。
今回はとくに「車が必須とされている地域で、EVをメインの車として使っているオーナー」に焦点をあて、率直な感想を聞いてみました。
軽EVは送迎や買い物に最適?
EVに乗ったことがない人にとって、まず懸念されるのが「これまでの車と同じように使えるのか」という問題でしょう。「ハイブリッド車などと比べると、一度の充電で走れる距離が短い」といった意見もあり、これだけ聞くと「毎日使うには不便なのでは」と思ってしまいますが、実際のところはどうなのでしょう。
「自宅をリフォームするときに、息子に勧められて軽のEVを買ったんですよ。太陽光パネルを屋根に載せたんですけど、それならEVにした方がお得なんじゃないかって。
一度に走れる距離は限られているけど、もう近所の買い物くらいにしか使っていないもので。『決まった場所にしか行かないなら、小さいEVでいいんじゃないの』と言われましたが、そのとおりでしたね。
旅行に行くときはもう、自分では運転せずバスツアーや新幹線ですし。ガソリンスタンドにも行く必要がないし、あまり走らないので、充電は家で週に2回か3回。私と同じような人には向いているんじゃないかな。静かだしいいですよ」(70代男性、埼玉県北部)
たとえば日産の軽EVであるサクラの航続距離は「180km」とされています。旅行などを考えると、複数回の充電が必要になると思われますが、毎日の送迎や買い物がメインの用途であれば、とくに不便を感じることもないようです。
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- 執筆者プロフィール
- 鹿間羊市
- 1986年生まれ。「車好き以外にもわかりやすい記事」をモットーにするWebライター。90年代国産スポーツをこよなく愛し、R33型スカイラインやAE111型レビンを乗り継ぐが、結婚と子どもの誕生を機にCX-8に乗り換える...