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サルーンとは?セダンとの違いや意味について解説

セダンと似てる言葉「サルーン」、どんな意味か知ってる?

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自動車でよく聞く”サルーン”という言葉。もともと「サルーン(saloon)」の語源は、フランス語の「サロン(salon)」という言葉で、①ホテルや客船の大広間、②パブの特別席、③列車の特別客車、④箱型(セダン型)の自動車などを指します。

日本において③に近い意味で使われているのが、電車に用意されていることがある「サルーン席」という特別席。パーテーションで仕切られた準個室で、プライベート性の高い座席となっているのが特徴です。

自動車での「サルーン」は、「箱型(セダン型)の自動車」を指します。なお、日本では「ゆったりとした空間を確保した車」を意味することもあるため、セダンだけでなく、SUVミニバンなどにおいても使われることがあります。

サルーンとセダンの違いは何?

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前述のように、自動車における「サルーン」は「箱型の自動車」を指すため、基本的にはセダンと同じ意味を持つ言葉です。

JIS(日本産業規格)では、サルーンはセダンとも呼ばれており、ドアが2枚もしくは4枚、座席が2列で4席以上、側面の窓が4枚ある箱型の乗用車とされています。つまり、サルーンとセダンは、高級感や価格の違いに関わらず、”同じもの”を表しているのです。

ただし、「サルーン」はイギリス英語、「セダン」はアメリカ英語、という違いはあります。他にもドイツでは「リムジン(リムジーネ)」、イタリアでは「クワトロポルテ」、フランスでは「ベルリーヌ」など、国によってセダンの呼称はさまざまです。

ちなみに、元来リムジンとは、御者と客室が仕切られた馬車を表す言葉で、その語源もフランスにあります。

日本におけるサルーンは、全長とホイールベースが延長され、専属運転手がハンドルを握る車を指すのが一般的。運転手がハンドルを握り、オーナーは後席に座るタイプの車を「ショーファードリブンカー」と呼ぶこともあります。

セダンとサルーンの違い【ややこし語#8】

日本では”高級セダン”をイメージすることが多い

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サルーンとセダンは基本的に同じ意味ですが、日本で「サルーン」が使われる場合は「通常のセダンよりも高級な車」という意味合いが強い傾向にあります。

筆者自身、かつてディーラー担当者に『サルーンとセダンは何が違うのか』と聞いたことがありますが、「基本的には同じ意味だと考えても問題ありませんが、日本では”ワンランク上”の高級セダンとして捉えられることが多いです。」と言われたことがあります。

イギリス英語の「サルーン」に”ワンランク上”の高級車というイメージを持つのは、イギリスの高級車メーカー「ロールス・ロイス」や「ベントレー」を連想させるからでしょう。

実際に日本の自動車メーカーでは、「ホンダ アコード サルーン」「日産 クルー サルーン」など、別モデルやグレードと差別化するためにサルーンという言葉を使っていました。

トヨタ クラウンに「ロイヤルサルーン」というグレードもありましたが、サルーンという言葉から、高級感や上品さを全面にアピールできるといえます。

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国内外のプレミアムサルーンたち

最後に、国内外の代表的なプレミアムサルーンをいくつかご紹介いたします。国産車・輸入車ともに、大排気量エンジンの搭載と豪華な車内、そして非常に高い車両価格が特徴です。

トヨタ センチュリー

センチュリーは、トヨタが誇る最高級サルーン。1967年に登場したのち、公用車や御料車として使用されてきた実績があります。

重厚かつ上品なボディは、熟練の職人による”手作り品”。内装も要人を乗せるに相応しい作りになっており、居住性も抜群です。

2018年にフルモデルチェンジが実施され、3代目センチュリーの搭載エンジンはV8・5.0Lとなりましたが、2代目センチュリーに搭載されていたのはV12・5.0Lのエンジン。量産車においては、国産唯一のV型12気筒エンジンでした。

レクサス LS

「ラグジュアリーセダン」を意味するLSは、レクサスのフラッグシップサルーン。ラグジュアリーさはもちろんですが、低めのルーフラインや伸びやかなボディによって、スポーティさも併せ持つ1台となっています。

LSのエンジンはV6・3.5Lであり、高級サルーンのなかでは比較的小排気量ですが、LSの優れた燃費性能は、他の高級サルーンにはない魅力です。

最上級グレード「Executive」では、インテリアのオーナメントに「プラチナ箔」「西陣織」が用いられ、工芸品のような美しさが表現されています。

ロールス・ロイス ファントム

ファントムはイギリスを代表する超高級車ですが、高級サルーンやショーファードリブンカーと呼ばれる車のなかでも、別格の存在です。価格も6,050万円〜となっており、選ばれし者の”富の象徴”ともいえます。

パルテノン神殿をモチーフにした大型のグリルの上には、「スピリット・オブ・エクスタシー」が鎮座。車内は旅客機のファーストクラスをも凌ぐ豪華さです。

乗り心地や静粛性、快適性などにおいて、他車の追随を許さないほどのスペックを誇ります。

ベントレー フライングスパー

ベントレーもまた、イギリスを代表する高級車メーカー。もともとは旗艦モデルとして「ミュルザンヌ」が存在していましたが、2020年に生産が終了したため、現在は「フライングスパー」がフラッグシップサルーンとして君臨しています。

フライングスパーはクラシカルな内装と、シートに施された「ダイヤモンドキルト」が上品さと高級感を演出。

ショーファードリブンカーとして申し分ない快適性を備えながら、スポーティさも兼ね備えており、自分でハンドルを握っても楽しめる”二面性”が魅力です。

メルセデス マイバッハSクラス

メルセデス・ベンツ Sクラスのショーファードリブン仕様ともいえるのが、「マイバッハSクラス」です。Sクラスでも十分快適ですが、そのボディを延長し、後席の居住性をさらに高めています。

遮音材の追加や、遮音性の高いリアガラスの採用など、通常のSクラスより快適性が大幅に向上。さらにファーストクラスパッケージを選ぶと、後席に冷蔵庫やシャンパングラス台座、格納式テーブルが装備されます。

ポルシェ パナメーラ

パナメーラは、スポーツカーの名門・ポルシェの高級サルーン。この車はどちらかというと「ドライバーズカー寄り」の性格であり、他のサルーンと比べるとスポーツカーに近い乗り味となっています。

パナメーラの走行性能は”ポルシェの名”にふさわしいもので、V8・4.0Lターボエンジンを搭載するトップグレードの「Turbo S」では、最高出力463kW(660PS)、0-100km/h加速は3.1秒という、クラス最高のパフォーマンスを誇ります。

後席の快適性などは前述のサルーンに劣るものの、ここまでのパフォーマンスを持ちながら、4人がくつろいで乗れる”スポーツサルーン”は希少な存在です。

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執筆者プロフィール
成田 佑真
成田 佑真
1993年生まれ。普段は医療機器販売を行っているが、暇があれば自動車関連記事を読み漁る。現在の愛車はA4。子どもの頃からマークⅡに憧れ、社会人になりマークXを購入。週末は必ず手洗い洗車を行い、ドライブに出...

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