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新車でもワイパーからビビリ音が!撥水処理が原因?シリコンで解消できる?
ワイパーの「ビビリ」って何?
ワイパーは、雨や雪が降るなかで車を運転するには欠かせないパーツです。ワイパーを動かすことで、車体前方と後方についているガラスの視界を良好にする重要な役割があります。
しかし、ワイパーを使っていて、ゴムがガラスに引っかかる感覚や不協和音を聞いた経験はないでしょうか。その違和感を「ビビリ」と呼んでいるケースが多く、放置しておくと大事故につながりかねません。
ワイパーのビビリとは何か、放置してしまった例や音が発生する原因、ビビリを解消する方法に触れて解説します。
ワイパーのビビリ音とはどんな音?
ワイパーのビビリは、ワイパーを使っていて生じる音で判別がつきます。
ワイパーが正常に機能している音は「スーッ」と静かな印象で、ガラスに付いた水滴を清潔に拭き上げます。
しかし、使う回数が多くなるうちに「ザザザ」「キキキ」など何かを引きずっているような異音に変わります。同時にスムーズな動きをしていたワイパーも、振動によってうまくガラスを磨けなくなるでしょう。
ワイパーを使い込むうちに、静かな音が次第に異音へ変化していくのを、ビビリ音と呼んでいるケースが多いようです。
ワイパーのビビリの原因は?
劣化したワイパーゴムを使っている
ワイパーのビビリが起こる原因に「ワイパーゴムの劣化」が挙げられます。
ワイパーゴムの劣化は雨や雪が降るなかで運転しているだけではありません。駐車保管でも、高温や湿気、雪、霜など周囲の環境でもワイパーゴムは劣化します。
ゴムの劣化によって次第にワイパーの動きが悪くなり、ビビリの発生に繋がるでしょう。
ワイパーが正しく取り付けられていない
ワイパーゴムが正しく装着されていないケースでも、ビビリが発生しやすいです。
ゴムもしくはブレードの交換を行った際、取り付け方法を間違えてしまうとガラスにワイパーが接地せず、異音が発生する可能性があります。
また、ワイパーの取り付けが甘い状態で走行していると、振動による衝撃でワイパーの位置が変わってしまうことも考えられるでしょう。
ガラスに撥水加工を施して表面にムラがある
ガラスに撥水加工をして、表面にムラがある状態でもビビリが発生しやすくなります。
手作業でガラスにコーティング剤を塗ると、厚みが均等でなく段差ができてワイパーゴムがスムーズに滑らなくなります。ワイパーの動きに支障が出ると、異音や振動が生じてビビリが起こる仕組みです。
また、DIYで車体にワックスコーティングを行い、ガラスへ流れ出して残ってしまった油膜でも、同様にワイパーの動きを妨げてビビリが発生します。
ワイパーのビビリ、そのままにしておくとどうなる?
ビビリは、ワイパーを使っていて生じる異音で判別ができます。そのまま何も対策をせずにワイパーを使い続けたら、何が起こるのでしょうか。
視界が悪くなる
雨や雪が降った状況でビビリが生じているワイパーを使用すると、ガラスを拭いた後に跡やムラが残って運転席からの視界が悪くなります。
視界が悪くなった影響は夜間での運転で現れます。ガラスに残っている跡やムラが街灯や対向車線の車が点けているヘッドライトの光によって目立ち、運転の妨げとなるでしょう。
ワイパーゴムが切れて使えなくなる
ビビリが生じた状態でワイパーを使い続けると、振動によりワイパーゴムが切れて使えなくなります。
ワイパーゴムは、使用し続けると同時に消耗していくパーツで、1年に1度の頻度で交換することが好ましいです。しかし、交換を放置しビビリの症状が出続けていると、ワイパーゴムが耐えられなくなりブレードから外れる、もしくは切れてしまう可能性があります。
ワイパーを使って走行している状態でゴムが切れてしまうと、周囲に飛んでいってしまう危険があるため注意しましょう。
ワイパー全体の劣化に繋がる
ワイパーゴムの交換を放置することで、ワイパーの部品全体が劣化し故障に繋がります。
ガラス面に合わない状態で使い続けると、ゴムだけでなくブレードやアーム部分に余計な負担がかかり、ワイパーに使われている金属や樹脂素材が劣化しやすくなるでしょう。
ワイパーの効果的なビビリ止め対策
ワイパーのビビリを解消するためには、日常点検でワイパーの状態を確かめると同時にガラスの状態もチェックするなど、劣化具合に応じた対策が大切です。
この項目では、ワイパーのビビリを解消する方法をご紹介します。
ただし、購入した新車でワイパーのビビリが発生するなら、正しくワイパーが取り付けられていない可能性があります。購入した販売店やガソリンスタンド、カー用品店に相談するとよいでしょう。
ワイパービビリ止め剤を塗る
ワイパーゴムに直接、ビビリ止め剤を塗る方法があります。
ゴムに生じているキズを埋めてくれるため、スムーズなワイパーの動きが可能です。ワイパーゴムについた汚れを落とし、ビビリ止め剤を塗るだけで手軽に症状が改善されます。
ただし、ワイパーゴムの劣化具合によってはビビリが解消されない可能性があるため、ワイパーゴムやワイパー各部品を交換するとよいでしょう。
ワイパーゴムを交換する
ビビリ止め剤で解消されないなら、ワイパーゴムの交換を行いましょう。
ワイパーゴムの寿命は1年程度とされており、使用状況で劣化具合が変化します。ゴムが劣化していればガラスに付いている水滴の拭き上がりが悪くなるでしょう。加えて、ガラスとの接地が悪くなり、ビビリが発生してスムーズにワイパーが作動しなくなります。
消耗したワイパーゴムを新品に交換することで、ガラスとの接地が改善されてワイパーの機能が回復します。
洗車などでガラスを清潔にする
ワイパー側の対策だけでなく、ガラスを清潔に保つとビビリの解消することができます。
ガラスに施した撥水加工にムラがあるなら、一度洗い流して再度塗り直してみることをおすすめします。
また、ガラスに付着した油膜も洗い流せば、ビビリの解消に繋がりやすくなるでしょう。市販されているクリーニング剤を使用してガラスを清潔な状態にすれば、ワイパーを正常な状態で使うことができます。
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- 執筆者プロフィール
- 長谷川 優人
- 1990年生まれ。30代突入と同時期にライター業を開始。日常系アニメと車好き。現在所有はワゴンR(MH95S)。アニメ作品の聖地巡礼などで、各地へドライブに出かける。
- 監修者プロフィール
- 鈴木 ケンイチ
- 1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレー...