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ナンバープレートの読み方は?意味と種類、役割を画像で解説
ナンバープレートとは自動車を識別するために取り付けられる標識板のことで、正式名称は「自動車登録番号票」といいます。車やバイクなど、公道を走行する乗り物すべてに取り付けられており、全く同じナンバーをつけている車はありません。
本記事ではナンバープレートの見方・役割・種類といった基本的なことがらを解説します。
ナンバープレートの役割

ナンバープレートは、個々の車両を識別できるようにして管理をしやすくするという役割があります。
車両の情報を管理している陸運局などは、それぞれの自動車が適切な検査を受けているか、安全基準を満たしているかなどを、ナンバープレートによって把握することができるメリットがあります。
車両の所有者は、ナンバープレートをつけることによって車庫証明の手続きや自賠責保険・各種税金の支払いが正しく行われていることを証明することができます。
ナンバープレートの見方

自動車が管理されている地域、車の大きさ、車の用途などよって、ナンバープレートの文字や数字、色の割り振りルールが決まっています。
- 地域名:その自動車を管轄する運輸支局・自動車検査場がある地名
- 分類番号:車両の大きさなどで決まる番号
- 平仮名等:車両の使いみち
- 一連指定番号:車を区別するための番号
各項目の詳細は次項から説明します。
地域名

「地域名」は、ナンバープレートが発行された場所によって変わります。ナンバープレートの発行は各区域を管轄する運輸支局・自動車検査場によって行われています。
ほとんどは都道府県名が使われますが、同じ都道府県内でも複数の管轄区域に分かれている場合、管轄区域ごとの名前が採用されます。
例として、東京都には「東京ナンバー」はなく、品川、練馬、足立、世田谷、杉並、八王子、多摩の7つのナンバーがあります。
ご当地ナンバー
管轄区域が分かれていなくても、地域名として採用されるものがあります。これはいわゆる「ご当地ナンバー」と呼ばれるものです。
どの地域でもナンバーにできるわけではなく、地域特性や経済圏などで一定のまとまりがあることが条件です。例えば「富士山」「鈴鹿」「出雲」「奄美」などが採用されています。

「ご当地ナンバー」と混同されがちなものに、「地方図柄入りナンバープレート」がありますが、異なるものです。地方図柄入りナンバープレートについてはこちらにまとめています。
分類番号

3ケタの番号からなる「分類番号」は、車両のサイズや用途によって決まります。1ケタ目(画像では”5″)は固定で、残り2ケタはランダムに決定します。自分の希望する番号は選べません。
分類番号によって「○ナンバー車」なのかがわかる
振り分けられる番号の意味は以下のとおりです。”詳細”をクリックすると解説記事にジャンプします。
分類番号 | 用途 | 関連記事 |
---|---|---|
100番台 | 普通貨物 | 詳細 |
200番台 | 普通乗合 | 詳細 |
300番台 | 普通乗用 | 詳細 |
400番台 | 小型貨物 | 詳細 |
600番台 | ||
500番台 | 小型乗用 | 詳細 |
700番台 | 詳細 | |
800番台 | 特殊用途 | 詳細 |
900番台 | 大型特殊 | |
000番台 | 大型特殊 (建設用途) |
一般的な常用自動車は300番台、または500番台が用いられることがほとんど。300番台は3ナンバー車、500番台は5ナンバー車と呼びます。他の番号でも同じように○ナンバー車と呼ばれます。
各ナンバーによって納める税金や車検の費用などが異なります。
常用自動車で一般的な3ナンバーと5ナンバーとは?基準や税金などの違いを解説
平仮名等

用途によって以下の平仮名がランダムで割り振りされます。有名なのはレンタカー車に用いられる「”わ”ナンバーです。」
自分の希望する平仮名は選べません。また、駐留軍人用車両は平仮名のほか、アルファベットも使用されます。
事業用 | あいうえ かきくけこ を |
---|---|
自家用 | さすせそ たちつてと なにぬねの はひふほ まみむめも やゆ らりるろ |
貸し渡用 (レンタカー) | わ れ |
駐留軍人用車両 | よ(またはEHKMTY) |
使われていない平仮名も
「お・し・へ・ん」の4つの平仮名は、ナンバープレートに使用されていません。 理由はそれぞれ以下のとおりです。
- お:「あ」に形が似ていて見間違う可能性がある、「を」で代用されている
- し:「死」を連想させて縁起が悪い
- へ:「屁」を連想させて不潔、排気ガスを連想させるなど諸説ある
- ん:声に出して読みづらい
一連指定番号

「一連指定番号」は登録時に割り振られる番号です。
必ずしも4ケタであるわけではなく、「・111」「・・11」「・・・1」のように、先頭に「・(ゼロの代わり)」が3つまでつくことがあります。
好きな番号を指定できる「希望ナンバー」
何もしなければ自動的にランダムな数字が割り振られますが、自分の希望する番号を申請することもできます。正式には「希望番号制度」と呼びます。「・777」や「8888」など人気のナンバーもあり、そういったものに関しては抽選制を採用しています。
プレートの色
ナンバープレートは、主に「自家用車」か「営業用車」かの違いで、 白、黄、緑、黒、青に色分けされています。
白ナンバー(白地に緑文字)
黄色ナンバー(黄色地に黒文字)
黄色ナンバーは自家用軽自動車、軽商用車(いずれも排気量が600cc以下)用です。
普通自動車より少し小さめのプレートサイズで、封印(ナンバープレートを止めるボルトの上にするアルミ製の蓋)はありません。
軽自動車なのに白ナンバーをつけている車を見かけた場合、それはラグビーナンバーかオリンピックナンバーです。ラグビーナンバーは受付を終了していますが、オリンピックナンバーは2021年9月末日まで申し込みが可能です。
緑ナンバー(緑地に白文字)
黒ナンバー(黒地に黄色文字)
青ナンバー(青地に白文字)
青ナンバーは外務省用車(外交団用、外交団大公使館、代表部用)で、青地に白文字です。
逆の白地に青文字は領事団用です。日本の道交法上の交通違反は適用外、自動車税免除となります。
様々なナンバープレートの種類
字光式ナンバー
文字が光るナンバープレートで、本来は視認性の向上などを目的としたものです。
字光式ナンバーにするためには申請が必要。申請や取り付けの方法などはこちらの記事で解説しています。
仮ナンバー(自動車臨時運行許可)
仮ナンバーは、車検が切れている車に装着される、赤い車線が引かれているプレートです。
車検を受けるための移動を許可するためのプレートで、ドライブなどの目的では公道を走ることができません。
仮ナンバーの申請方法やより詳しい情報はこちらの記事で解説しています。
ほかにもナンバープレートには様々な種類がある
これまで紹介したもの以外にも、ディーラーナンバーや国際ナンバーなど、普段は見ることがないナンバープレートがあります。このように特殊なナンバープレートについてはこちらの記事で見た目や用途などをさらに詳しく解説しているため、興味のある方はぜひご覧ください。
ナンバープレートの「封印」とは

「封印」とは、ナンバープレートを固定するボルトをカバーするアルミ製の留め具のことです。自動車(軽自動車を除く)のナンバープレートの取り外しを防止する役割があり、取り付けが義務付けられています。
封印がされるのは一箇所のみ
なお、ナンバープレートの2つあるボルトのうち、封印がされるのは左上の片方のみ。右上のボルトはそのままむき出しになっています。
地域によって封印に刻まれる文字は異なる

封印に刻まれている文字は、自動車の登録手続きを行った運輸支局を表しています。東であれば東京運輸支局に登録されているということになります。
この文字は、「地域名」の区分とは異なります。地域名は運輸支局だけでなく、自動車検査登録事務所の地名も含みます。そのため、東京都を例にすると、品川ナンバーのみ運輸支局、他はすべて自動車検査登録事務所が管轄しています。
各自動車検査登録事務所はその地域の運輸支局が総括しているため、東京都では品川や多摩など計7つの地域名がありますが、封印の種類は「東」のみなのです。
刻印される文字が2文字になることも
東京都は「東」の1文字でしたが、大阪や山形などは「大阪」「山形」など2文字が刻まれています。これは、大阪の場合「大分」と、山形の場合「山梨」や「山形」と重複してしまうためです。
ナンバープレートを取得・変更するには
ナンバープレートの取得・変更に係る手続きは、お住いの地域を管轄する運輸支局・自動車検査場で行います。それぞれに必要な費用や書類に関してはこちらの記事で解説しています。
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