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アイドリングストップしない車が増える?キャンセルしたい人が感じるデメリット

アイドリングストップの仕組みと効果

渋滞に捕まった車
©naka/stock.adobe.com

アイドリングストップは自動車が停止したことを感知すると、自動的にエンジンが停止する仕組みです。ブレーキが強く踏まれるとエンジンを停止させるタイプが多く、ブレーキを緩めたり、ステアリングを操作したりすると、エンジンがかかります。

アイドリングストップでエンジンを停止させることで、その間の排気ガスの排出がカットされるため、地球温暖化の対策として各自動車メーカーが採用しています。

また、燃料の消費が抑えられるため、燃費性能向上の機能のひとつとしても採用されています。

アイドリングストップに期待される効果は?

現在、多くの自動車に装備されているアイドリングストップのメリットは、エンジンの稼働を抑えることによる燃料消費の抑制と、排出ガスの削減です。

燃費の向上

アイドリングストップを行うことにより、信号などで停止したりする時に燃料を燃焼しなくなるので燃料消費量が減ります。一時停止時の燃料消費がなくなることで、車両運行時の燃費向上が期待できます。また、燃費の向上は燃料代の削減にもつながります。

排気ガスの削減

アイドリングストップによりエンジンの稼働時間が減るために、排気ガスも削減されます。

車の排気ガスには、地球温暖化の原因の一つである二酸化炭素や、一酸化炭素や窒素化合物などの有害物質、大気汚染の元凶の一つであるPMなどが含まれています。

騒音の軽減

信号などの特定の場所は、車のアイドリングなどの騒音が問題になっていますが、アイドリングストップでエンジンが停止することで騒音の軽減につながります。

アイドリングストップのエアコンへの影響

アイドリングがストップするとエンジン自体が停止するので、エンジン回転で駆動しているエアコンのコンプレッサーも止まってしまいます。送風モードが機能していても、コンプレッサーが停止すると冷風が出なくなるため、車内は熱くなってしまいます。

夏の炎天下、高速道路で渋滞につかまってしまった時に冷房が止まると、熱中症など人体への危険が及ぶ可能性があります。

また、厳寒期や梅雨時には、A/C機能がなしでは窓が曇ってしまうのも無視できない現象です。

そのため、基本的にアイドリングストップには次の機能が搭載されています。

  • アイドリングストップした後も、状況に応じて車が自動的にエンジンをかける機能
  • アイドリングストップを無効にするスイッチ

いずれもアイドリングストップが無効になるというもので、車内の冷房・暖房を優先したい場合は都度対応することができます。

また、このような欠点を補うために、最近のアイドリングストップ車は条件によってはアイドリングを続行し、エアコンを優先させるように働くことが多いです。

さらに、ハイブリッド車の中にはアイドリングストップしても止まらないエアコンを採用する車種もあります。

アイドリングストップのバッテリーへの影響

アイドリングストップは、エンジンが始動するたびセルモーターを動かす必要があります。大電流が引き出されるため、バッテリーに負荷がかかります。

また、アイドリングストップ時に止められない電装品もあるため、アイドリングストップ搭載車のバッテリー寿命は非搭載車に比べて短くなる傾向にあると言われています。

各メーカーの保証するアイドリングストップ車用バッテリー寿命の目安は、18ヶ月または3万kmです(通常車用は3年または5万km)。

よって、基本的にはアイドリングストップ車は「アイドリングストップ車専用バッテリー」を搭載しています。ハイブリッド車、非ハイブリッド車問わず、アイドリングストップ機能が付いている車は専用バッテリーを選びましょう。

アイドリングストップ車用バッテリーについて詳しくはこちら

アイドリングストップしないのは故障?

車が停止したのにアイドリングストップしない、インフォメーションディスプレイに「アイドリングストップできません」と表示されるなど、アイドリングストップ機能が作動しない場合もあります。

結論から言えば、各メーカーが設定しているアイドリングストップ作動条件はかなり細かいため、ほとんどが故障ではないといってよいでしょう。

アイドリングストップが作動しない例

  • ECOモードなどの低燃費走行モードがOFFになっている
  • バッテリーの充電量が少ない
  • バッテリーの内部温度が低すぎる
  • CVTフルードの温度が低すぎる、または高すぎる
  • シフトレバーがDレンジ以外に入っている
  • エンジン始動後、5km/hに達しないまま停車した
  • 急な坂道で停車した
  • 外気温が-20℃以下または40℃以上で、エアコンを使用している
  • エアコンの設定温度がHiまたはLoで、エアコンを使用している

※ホンダ車のアイドリングストップしない条件を参考にしています。メーカーや車によって異なる場合があります

なかでも「アイドリングストップするとエアコンが止まってしまって暑い/寒い」という欠点を補うために、最近のアイドリングストップ車は条件によってはアイドリングを続行し、エアコンを優先させるように働くことが多いです。

暑さ・寒さに合わせてアイドリングストップよりエアコンが優先される

上で挙げた「外気温が-20℃以下または40℃以上」「エアコンの設定温度がHiまたはLo」といった、暑すぎ・寒すぎるために早く車内を冷やしたい・暖めたいという状況においては、アイドリングストップが機能しないことがあります。

条件はメーカーや車によって異なるため、取扱説明書を確認してみることをおすすめします。

外気温と冷却水の温度が低い=寒い日はアイドリングストップしない

外気温が低い冬はバッテリーやエンジンへの負担が大きくなるため、さらに負担を大きくするアイドリングストップ機能が作動しない場合があります。「あれ?」と思ったら。水温計の表示なども確認してみましょう。

エアコンと同様に、燃費や環境性能よりも乗員の体調や車の基本動作が優先される状況においては、アイドリングストップしないといえます。

アイドリングストップのデメリット

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環境にやさしいアイドリングストップですが、いくつかのデメリットも懸念されます。

  • エアコンが止まる、効きが悪くなる
  • バッテリー負荷が大きい
  • 忙しない挙動を好まない人も

アイドリングストップでは、エンジン停止・始動を短いサイクルで繰り返すことになるので、自動車の機器類への負荷は高くなります。エンジン停止時もウィンカー、カーナビなどでバッテリーの電気が使われています。

また、アイドリングストップ時にエアコンが止まってしまうのは大きなデメリットに挙げられます。暑さや寒さはもちろんですが、梅雨時や冬場はエアコンが停止するとウィンドウが曇ってしまうこともあるでしょう。

エンジンの停止時間が5秒以下なら無駄?

さらにアイドリングストップは、エンジンの停止時間が5秒以下だと、かえって燃料を消費してしまうと言われています。

エンジン始動時にはエンジン点火のために高圧な燃料噴射が行われるため、通常の運転時より多く燃料を消費します。

このことから、5秒以下のアイドリングストップでは節約よりも再始動時の燃料消費量が上回ってしまうおそれがあるのです。

アイドリングストップ “ウザい”と感じる人も

便利なアイドリングストップですが、エアコンを常時稼働させたい時や渋滞などで頻繁にストップ・アンド・ゴーを繰り返す環境ではかえってわずらわしさを感じるものです。

また、停止と再スタートを繰り返す渋滞時には、頻繁にオンオフされるアイドリングストップがイライラの原因にもなります。

アイドリングストップは、走行している最中にエンジンを止めるため、再始動まで1秒かからなくても、運転している人に違和感を感じさせます。車を運転するのが好きな人にとっては、この振動やタイムラグはかなり不快に感じられるでしょう。

もっとも最近の車では改良が進み、低速時は作動させないなど、アイドリングストップの作動条件もより実情に応じたきめ細やかなものになってきています。かつてに比べれば邪魔と感じる場面も減ってきているでしょう。

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アイドリングストップをキャンセルするには?

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アイドリングストップキャンセルスイッチをONにする

ほとんどの車にはアイドリングストップのキャンセルスイッチが付いており、それをOFFにすればアイドリングストップをキャンセルできます。

ただし、キャンセルスイッチはエンジンを停止するごとにリセットされるので、買い物や用事で車を離れるたびに再度キャンセルスイッチをOFFにし直さなければなりません。

急いでいる時などは忘れてしまうことが多く、信号待ちでアイドリングストップがかかって思い出したという場面もしばしばあります。

アイドリングストップキャンセラーを取付ける

市販のアイドリングストップキャンセラーをつけることにより、アイドリングストップを常時キャンセルすることができます。

アイドリングストップキャンセラーを付けても車検で問題になることはありませんが、取り付けには専門的な知識が必要です。

工賃はかかりますが、カーショップや整備屋さんで付けてもらった方が安全といえるでしょう。

ただし、メーカー純正の仕様でなくなるため、売却時にはマイナス査定の対象になる可能性があることには留意しましょう。

アイドリングストップキャンセラーのおすすめ3選

アイストキャンセラー

汎用型のアイドリングストップキャンセラーで、動作確認車種一覧に載っている多くの車種に取り付けることができます。

制御方法がプラスコントロール、マイナスコントロールで商品が違いますので、事前に車種一覧で確認してから購入しましょう。簡単操作でノーマル状態に戻すことができます。

アイストキャンセラー動作確認車種一覧表

ワントップ アイドリングストップキャンセラー

アイドリングストップのキャンセルスイッチがついている車に取り付けすることができる汎用型のアイドリングストップキャンセラーです。

取り付け方法は、専用のサイトで案内されています。一部の車種については配線が細すぎるため、ハンダ付けや圧着端子の使用が必要なケースもあります。

iストップメモリーユニット

iストップメモリーユニットはアイドリングストップスイッチの状態が記憶されて、次にエンジンをかけた時にも前と同じ状態を復元します。

スイッチで運転中にアイドリングストップをON/OFFしたり、このユニットを動作停止させることもできます。リンクはスバル レヴォーグ用ですが、車種ごとに商品がラインナップされています。

アイドリングストップ機能搭載車が増えた理由は?

アイドリングストップは車の燃費を少しでもよくするための機能です。「エンジンが再始動する際の音や振動が気になる」「エアコンが弱まる」など、使用感でのデメリットがあるにも関わらずアイドリングストップ機能搭載車が増えたのは、現在の市場やユーザーでは環境性能を重要視する車が支持され、売れるからといえます。

アイドリングストップ車が登場し、主流になったきっかけのひとつが、2009年に始まったエコカー減税です。その流れを汲み、燃費のいい車が当たり前になった昨今、メーカーはその数値を少しでもよくするために、やれることは全てやるスタンスを取っているということでしょう。

とはいえ、車の実燃費はアイドリングストップの頻度や長さだけでなく、アクセルの踏みこみや加速頻度など、その他の要因にも影響されるものです。

アイドリングストップを一時的にキャンセルしただけでは、燃費や消費燃料量が劇的に変わるわけではないと考えてよいでしょう。

アイドリングストップはいらない?廃止される可能性は?

トヨタ ヤリス

2020年2月に発売されたトヨタ新型ヤリス(旧名ヴィッツ)。アイドリングストップ機能が搭載されていないことでも少々話題になった車です。

もちろんこれは、ヤリスが低燃費路線を外れたというわけではなく、「アイドリングストップなしでもライバル車にじゅうぶん対抗できる環境性能」とトヨタが判断したためといえるでしょう。

アイドリングストップは前述の通りデメリットもあるため、快適性や利便性、コスト面などを総合的に考えると、ユーザーとメーカー、双方にとっても燃費性能のみでは”元が取れている”とは言えないのかもしれません。

トヨタはTNGAプラットフォームの採用で、開発・製造のコストダウンを図っています。TNGAにおいては低燃費性も重視されているため、今後もコスト、環境性能、ユーザビリティのバランスを取った車づくりがなされていくものと思われます。

しかし、これは「トヨタの方針」であって、他メーカーや自動車業界がアイドリングストップ廃止に向かうとは、一概には言えないでしょう。

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アイドリングストップ完全廃止はすぐには無いだろう

デメリットや盲点があると言っても、カタログ燃費向上やメーカーの環境への配慮といった点においては、アイドリングストップが必要不可欠な自動車メーカーがほとんど、というのが現状でしょう。

トヨタのように全車的にアイドリングストップを廃止しても低燃費性を担保できるメーカーが登場する可能性がありますが、すぐに全てのガソリン車、ハイブリッド車からアイドリングストップ機能が廃止されるということはないでしょう。

EVが主流になれば”アイドリング”自体がなくなる

日産 アリアやホンダ e、マツダ MX-30など、日本車メーカーからも量産型EVが登場し始めました。当然、EVはエンジンを搭載していないので、アイドリングストップ機能は不要です。EVが普及すれば「アイドリングストップ、いる?いらない?」論争も下火になるでしょう。

しかし、アイドリングストップでもエアコンが止まらない=エンジンの動き・有無に関わらずエアコンが利用できることは、EVには必要不可欠な要素です

この装備に関してはすでに、トヨタにのほとんどのハイブリッド車に「電動コンプレッサー付きエアコン」として採用されています。家庭用エアコンと同じようにモーターがコンプレッサーを回すため、アイドリングストップの影響を受けずに利用できるのです。

ただし、電動コンプレッサー付きエアコンは、アイドリングストップ機能つきの非ハイブリッド車では、電力が賄えないため搭載できません。

通常のコンプレッサーより高コストになるとはいっても、今後ニーズが高まり量産されるようになれば、より多くのハイブリッド車やEVに低費用で搭載されるようになるでしょう。

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MOBY編集部