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ハイオク車にレギュラーを入れるとどうなる?入れ間違ったらどうする?

指定外のガソリンを入れるとどうなる?

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レギュラーとハイオクでは性質が異なるため、自動車メーカー各社ではモデルごとにガソリンの種類を指定しています。では、指定外のガソリンを給油するとどうなるのか、詳しく見ていきます。

レギュラー仕様車にハイオクを入れるとどうなる?

日本車の多くはレギュラーガソリン仕様になっています。では、レギュラー仕様車にハイオクを入れるとどうなるのか。結論からいうと、特にトラブルは起きない反面、大きなメリットも得られません。

ハイオクはレギュラーより燃えにくいガソリンであるものの、その性質がエンジンにダメージを与える可能性は皆無です。それでいて、ハイオクは耐ノッキング性を高めますし、清浄剤によりエンジン内を汚れにくくします。

ただ、レギュラーとの価格差分のメリットを得られるか否かは、ドライバーによって見解が分かれるところです。愛車のエンジンに問題を感じていないなら、あえてハイオクを入れる必要はないと判断してよいでしょう。

ハイオク仕様車にレギュラーを入れるとどうなる?

ハイオクは高性能エンジンのノッキング対策に必要なガソリンです。では、ハイオク仕様車にレギュラーを入れると故障するのかというと、そうではありません。

一般的な日本車には、ノッキングを検知して、点火タイミングの制御によりエンジントラブルを防ぐ機能が備わっています。このため、ハイオク仕様車にレギュラーを入れただけでは故障しませんし、走行を続けることも可能です。

ただし、レギュラーを入れている間は、エンジン出力や燃費性能が低下します。また、エンジンのセンサーに異常が出る可能性もあるため、レギュラーの長期的な利用は避けたほうが賢明です。

欧州車へのレギュラー給油はNG

日本車と同様に、欧州車にもノッキング対策の機能が備わっています。ただし、欧州車に日本のレギュラーガソリンを給油すると、深刻なエンジントラブルにつながる可能性があるので要注意です。

ヨーロッパのガソリンのオクタン価は、低く設定されている銘柄でも91オクタンです。このため欧州車は、日本で流通する90オクタンのガソリンの使用を想定して設計されていません。

日本のレギュラーを欧州車に給油するとノッキングが生じるだけでなく、最悪の場合はエンジンが破損します。欧州のガソリン車には、必ずハイオクを入れるようにしましょう。

【番外編】ガソリン車に軽油を入れるとどうなる?

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ガソリンスタンドで給油できる燃料には、レギュラーとハイオクのほかに軽油があります。軽油を使用できる車種はディーゼル車のみであり、ガソリン車には使えません。

ガソリン車に軽油を入れると、まずエンジン出力が著しく低下します。給油量が多い場合は、マフラーから黒煙が出るようになり、やがてエンジン停止に至ります。

軽油の誤給油で故障した車は、修理しないかぎり正常に走行できません。また、エンジン洗浄やパーツ交換が必要となるため、修理費は高額になります。

とはいえ、これはガソリン車に軽油を入れて走行した場合の話です。走行前に入れ間違いに気付き、すぐに修理を依頼すれば、ガソリンタンクの洗浄だけで済む場合があります。

軽自動車に軽油はNG

近年は誤って軽自動車に軽油を入れるトラブルが急増しています。軽油を軽自動車用の燃料と勘違いして、セルフ式ガソリンスタンドで誤給油するケースが増えているのです。

軽自動車に搭載されているエンジンは、ほぼ例外なくレギュラー仕様のガソリンエンジンです。誤って軽油を入れると、前述の故障が発生するので注意しましょう。軽自動車には必ずガソリンを入れるようにし、もし入れ間違った場合は速やかにガソリンスタンドの従業員に報告してください。

レギュラーとハイオクを混ぜても大丈夫?

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レギュラーからハイオクへの変更やその逆を行う際、気になるのがガソリンの混合によるエンジンへの影響です。タンクにガソリンが残った状態で燃料変更すると、2種類のガソリンが混ざってしまいます。

これにより問題が生じるなら、燃料変更前に古いガソリンを抜かなければなりません。

混ぜてもOKだが注意点あり

レギュラーとハイオクを混ぜても問題ないのか。結論を述べると、両者が混ざってもトラブルは生じません。ただし燃料の変更は、タンク内のガソリンを減らしてから行ったほうが賢明です。

新しい種類のガソリンを入れても、エンジン制御コンピュータが変化をすぐ検知するとは限りません。古いガソリンが多く残っている場合は、そちらに合わせたエンジン制御が続きます。

また、コンピュータが新しい種類のガソリンを検知しても、エンジン制御の変更と安定化にはある程度の時間を要します。エンジン制御を早く安定させるためには、コンピュータにわかりやすい情報を与えることが肝要です。以上の理由から、燃料変更は古いガソリンを減らしてから行ったほうがよいといえるのです。

混合ガソリンを常用しても大丈夫?

燃料代節約のために、あえてレギュラーとハイオクを混合させるケースがあります。たとえば、レギュラーとハイオクを同量ずつ混ぜて、95オクタンのガソリンとして使うようなケースです。こうした混合ガソリンで大きな問題が起きる可能性は少ないものの、常用はおすすめできません。

混合ガソリンを使い続けると、エンジン制御コンピュータに悪影響を及ぼす場合があります。愛車のトラブルを避けたいなら、混合したガソリンの常用は避けてください。

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執筆者プロフィール
加藤 貴之
加藤 貴之
1977年生まれのフリーライター。10年以上務めた運送業からライターに転向。以後8年以上にわたり、自動車関連記事やIT記事などの執筆を手がける。20代でスポーツカーに夢中になり、近年は最新のハイブリッド車に興...

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