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「○km/L」と「○L/100km」…どっちが便利?日本と欧州で違う燃費表記

日本では「燃料1リットルあたりの走行距離」が一般的

日本で一般的に使われている燃費表記は、「1リットルあたりの走行距離」をあらわす「○○km/L」という表記が使われています。

例えば、日本仕様のトヨタ ヤリスでは、燃費表記はガソリンエンジンモデルが21.6km/L、ハイブリッドが35.4km/Lです。

前者ではガソリン1リットルで21.6キロメートル、後者では1リットルで35.4キロメートル走行できる計算となるため、この数値が高ければ高いほど燃費が良いということが分かります。

燃費が良いことを「低燃費」とも言いますが、カタログなどで表記されている1リットルあたりの走行距離の数値が高いのに、「低燃費」と表現されるため、ややこしいと感じる人もいるようです。

欧州では「100kmあたりの燃料消費量」が普及

©Georgy Dzyura/stock.adobe.com

一方、ヨーロッパで販売されているトヨタ ヤリスの燃費表記はガソリンエンジンモデルが5.5L/100km、ハイブリッド4.3L/100kmと表記されています。日本とは違い、ガソリンエンジンモデルのほうが数値が高いですね。

これは、日本では「ガソリン1リットルで走行できる走行距離」を示しているのに対し、ヨーロッパでは「走行距離100kmで消費するガソリンの量」を示しているからです。

走行距離に対してどれくらいの燃料を消費したかを示すものなので、数値が低ければ低いほど燃費が良いということが分かります。「低燃費」かどうかは、こちらの表記が分かりやすいのではないでしょうか。

なぜ表記が統一されていないの?

©︎AA+W/stock.adobe.com

燃費の測定方法は、日本では「JC08モード」が採用されていましたが、2018年10月からは国連が定めたWLTPを基にした「WLTCモード」に全面移行しています。しかし、測定した燃費の表記までは統一されていません。

統一されていない理由として考えられるのは、日本とヨーロッパの人々では1回あたりの走行距離が大きく変わるということ。

日本では車を短距離で利用する人がほとんどです。ひと月に300km以上運転するという人は半数にも満たず、ひと月の走行距離が100km未満という人が実は最も多いほど。

そのため、100kmという距離で燃費性能を示されるよりも、1Lでどれだけ長い距離を走れるのか示されたほうが、「車でよく行くショッピングセンターまで6kmだから、燃費が20km/Lの車なら1Lで3往復以上できる」とイメージがしやすいのかもしれませんね。

ところが、ヨーロッパは街と街の間の距離が長かったり、日本よりも高い速度で走行できる高速道路があったりと、走行距離が多くなりやすい道路事情があります。

また、環境問題が叫ばれていたり、税金が高くガソリンも日本が安く感じるほどなので、1Lでどれだけ走るかよりも「一定の距離をどれだけ少ないガソリンで走行できるか」を気にする人が多いのでしょう。

日本国内であっても、普段の走行距離が長めな人はこの100kmあたりのガソリン消費量で燃費を計算しても良いかもしれません。

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Q. 「○○km/L」「○○L/100km」燃費表記、あなたはどっち派?

日本では一般的な燃費表記といえば、1リットルあたりの走行距離を表す「○○km/L」ですが、国によって一般的な燃費表記は変わり...

  • 1リットルあたりの走行距離(○○km/L)
  • 100kmあたりの燃料消費量(○○L/100km)
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執筆者プロフィール
MOBY編集部 高山 志郎
MOBY編集部 高山 志郎
平成元年生まれ、東京都出身。学生時代にモータースポーツ活動を開始し、大小さまざまな耐久レースへ参戦。優勝の経験も持つ。エンジニアとして複数の業界を渡りながら趣味で車やバイクに触れ続け、縁あって自動...

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