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車のエンジンルーム内にあるパーツの名前は?点検方法や清掃についても
エンジンルーム内の主な部品の名称まとめ
エンジンルームには基本的なエンジン部品と、エンジンを冷やしたりエンジンを潤滑に動かすための部品があります。ねじで取り付ける機械的な部品と、オイルや水などの消耗品で構成されています。
エンジン
真ん中にどっしりと構えるエンジンと、そのエンジンから太目のパイプがいくつか覗いています。パイプは2種類あって、排気を車体後方へ導くものはエキゾーストパイプ(マニホールド)という名称です。エンジン内に燃料を送り込むための太いパイプをインテークマニホールドといいます。
混合気の吸気口と燃料噴射装置
少し見にくい位置にある事もありますが、エンジンに燃料を霧状にする燃料噴射装置(インジェクター)がついています。
エンジンへ燃料と一緒に空気を取り入れるため、吸気口とごみやチリをエンジンに入れないためのエアフィルターがあります。
一般的な車の場合は、エアフィルタボックスの中にじゃばら状の紙製フィルタがセットされているのが特徴です。
日常的なメンテナンスでは、フィルターはエアコンや空気清浄機の掃除くらいの気持ちで、簡単に手でぽんぽんと埃を払うくらいでも大丈夫です。掃除をするときは、エアフィルタボックスの中に埃が入らないように注意してください!
エンジンオイル
エンジンの近くにエンジンオイルを注入するための注入口があります。
エンジンオイルは金属製のエンジンの中の部品へ潤滑剤として流して、金属同士の磨耗を抑えたり、エンジン内で過熱する部品の冷却に使います。
極少量ですが、エンジンの燃焼と共に外に出て行ってしまい、オイル量が減ってしまうことがあるでしょう。そのため、エンジンオイルの量を調べるための棒(オイルレベルゲージ)がついています。
車種によって変わりますが、引き出すと30cm位の長さで、大体は黄色いつまみがついています。また、その棒に付着したオイルの色や、金属片が含まれる量、粘度などを調べることでオイル交換の時期を確認します。
ラジエーター及び冷却水タンク
一般的な水冷エンジンはエンジンを冷却するために水路を作ってあって、水を流すことでエンジン冷却しています。
ラジエーターは、エンジンを冷却した水へ風を当てて温度を下げ、冷ました水をまたエンジンへとポンプから送り込むための部品です。
ほとんどの場合は、車の一番前面の横長の口のような穴が開いたところについています。車が顔っぽい形になる理由のひとつです。
バッテリー
バッテリーはエンジンが燃焼するときの点火装置へ電気を送るために使います。キーを入れてエンジンをかけるときにもちょっとだけエンジン内を動かしてかかりやすく、また逆転でかからないようにしています。
ラジエーター内のポンプや燃料噴射装置にも使います。どちらかというと、車の中で電気が必要となったら全部バッテリーから供給されます。最近の車はコンピュータ制御ですので、電気が無いと動かすのも大変です。
ただ使うばかりだと電気はすぐなくなってしまうので、車のバッテリーは充電池が使われています。エンジンがかかると充電する仕組みです。
ウォッシャー液タンク
窓をワイパーで掃除するときのウォッシャー液です。タンクがありますので、減ってきたらそこへ足します。
ブレーキフルードタンク
一般的な油圧式ブレーキを採用している車用です。ブレーキ用のオイルが無くなってしまったら継ぎ足します。
ブレーキのシステムは密閉状態ですので、まず足らなくなることはありません。継ぎ足さなければいけないような状態や、色がいつもとおかしいなどがあったら異常のサインです。
【ちなみに…】エンジンカバーは何のためにある?
エンジンカバーとは、エンジン本体を覆うフタのようなもので、近年は燃費向上のために金属製から樹脂製に移行しています。
エンジンカバーの役割は、パーツが多く煩雑な見た目のエンジンをコストをかけずに見栄え良くすることのほか、エンジンから出てくる音や振動を吸収して防音・防振性能を高めることが挙げられます。
各メーカーやブランドのエンブレムが入っているエンジンカバーも多く、すっきりとしたスマートなエンジンルームは高級感があります。
エンジンルーム(ボンネット)の開け方は以下記事で詳しく解説しています
初心者でもできるエンジンルーム内の点検方法
大切な愛車は洗車で綺麗にするだけでなく、日々のメンテナンスにより安全快適なドライブが楽しめます。
クルマは気温や湿度が高い梅雨から夏場にかけてはトラブルが発生しやすい時期になります。人の身体と同じで季節の変わり目に調子を崩しやすいので日常点検を忘れずに行いましょう。以下は初心者でもできるエンジンルームの点検箇所です。
エンジンルームの点検箇所
- ウインドウォッシャー液の量
- 冷却水の量
- ブレーキ液の量
- エンジンオイルの量
- バッテリー液の量
運転前もしくはエンジンを切ってしばらくしてから、ボンネットを開けます。点検する装置がどこにあるのかまず覚えましょう。
冬場はエンジンルーム内に猫が入り込んでしまうことも
寒くなると、暖を求める猫ちゃんたちが車のエンジンルームやタイヤの間に入り込んでしまうことがあります。そのまま気付かずにエンジンをかけたり、車を発進させたりすると、悲しい事故や車の重大な故障を引き起こす可能性もあります。
エンジンルーム内の温度は計ったほうがいい?
一般的な車で、一般的な乗り方をしているのであれば、エンジンルーム内の温度について神経質になる必要はないでしょう。
クラシックカーや高級スポーツカーなどのオーナーは、エンジンルーム内に熱がこもりすぎてトラブルを引き起こさないよう、温湿度センサーを取り付けて気を払っている場合もあるようです。
エンジンルーム内の温度を下げたい場合は、走行後、停車した状態でボンネットを開けるだけでも効果があります。
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...
- 監修者プロフィール
- 鈴木 ケンイチ
- 1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレー...