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ブレーキフルード(ブレーキオイル)の交換時期や工賃は?自分でできる点検方法も

ブレーキフルード(ブレーキオイル)とは?

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ブレーキフルード(ブレーキオイル)とは、ブレーキを作動させるオイルです。ブレーキフルードがなければ、ブレーキは使えません。

ブレーキフルードの役割は、ブレーキ装置を動かすことです。ブレーキペダルを踏むことで、キャリパーやドラム内のピストンを押します。

そして、各ピストンがブレーキパッドやライニングを動かすことで、ブレーキをかけることができるのです。ブレーキフルードは、「止まる」操作をするために必要不可欠なものといえます。

ブレーキフルードは交換が必要

ブレーキフルードは定期的に交換する必要があります。長く使い続けると、酸素や熱によって劣化します。

ブレーキフルードが劣化すると変色し、茶色や灰色などに変わります。オイルが劣化すると、交換しない限り元の性能には戻りません。

また、ブレーキが故障すると事故につながり危険です。そのためブレーキフルードは必ず定期的に交換しましょう。

ブレーキフルードを交換しないとどうなる?

ブレーキフルードを交換しないと、劣化したブレーキフルードによってゴムパーツを傷めたり、ブレーキ性能が下がったりして事故を起こす可能性が高くなります。

ゴムが傷み、オイルが漏れるとブレーキがきかなくなります。

また、ブレーキフルード自体も劣化が進みます。劣化すると当然、新品のオイル性能を保つことはできません。

劣化によりブレーキフルードの沸点が下がると、走行中にブレーキフルードのなかに泡ができます。すると、ブレーキフルードの油圧がピストンに伝わりづらくなり、ブレーキがききづらくなったりきかなくなってしまうことも。

この症状をペーパーロック現象といいます。ブレーキフルードが大量に漏れてしまうと、ブレーキ操作ができなくなるのは時間の問題です。走行中にこのような状態になることを想像すると、安心して車に乗れませんよね。

そのため、ブレーキフルードは定期的に交換が必要なのです。

ブレーキフルードが足りないときは整備工場へ

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ブレーキフルードが足りないときは整備工場へ持って行き、点検を受けましょう。多少なら問題ありませんが、大幅に減っている場合、どこかから漏れている可能性があります。

むやみに継ぎ足し放置すると、漏れに気づかないまま走行し、事故につながる可能性が高いです。継ぎ足す際には、必ず点検を受けましょう。

点検の際は、継ぎ足したことを伝え、漏れている可能性を伝えること。点検者にブレーキフルードが減っていたことを伝えることがとても大切になります。そして、必要であればシールの交換やホースの交換を行いましょう。

ブレーキフルードの交換時期

ブレーキフルードの交換時期は2年ごととしている方がほとんどです。厳密な交換時期を知りたければ、車に乗っているメンテナンスノートを見てみましょう。

ブレーキフルードだけでなく、各オイルやベルトなど消耗品の点検時期や交換時期が記載されています。ブレーキフルードの交換時期はメーカーや車の種類によって違いがあります。

車検作業での交換が一般的

ブレーキフルードは車検作業で交換する方法が一般的です。多くの整備工場では、車検作業にブレーキフルードの交換を取り入れています。

しかし、必ずブレーキフルードを交換しなければならないわけではありません。安く済ませたいなら、ブレーキフルードの交換を断ってもいいのです。

また、一部の格安車検では、ブレーキフルードの交換などを全く行わない店もあるため注意が必要です。

ブレーキフルードの交換工賃

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ブレーキフルードの交換工賃は、5000円から1万5000円程度です。値段の違いは店によるものです。

この金額を見て「オイルを変えるだけなのに、なぜこんなに高いのか?」と疑問に思う人もいるでしょう。なぜなら、タイヤを取り外して行う作業だからです。

ブレーキフルードのニップル(オイルを抜き取る場所)は、ディスクやドラムに取り付けられています。そのため、タイヤを取り付けたままだと、工具を入れられません。

漏れの点検も兼ねるため、どうしてもタイヤを外しての作業が必要です。タイヤ脱着料金も上乗せされるためこのような金額になります。

車検時に行うと工賃が安くなる

ブレーキフルードの交換は、車検時に行うと工賃が安くなります。

車検時におこなわれる24ヶ月点検では、タイヤを外しブレーキの分解整備を行います。つまり、ブレーキフルードの交換を単体でお願いした際に発生する「タイヤの脱着工賃」が発生しないのです。

わざわざ割高になる単体作業よりも、車検作業で交換する方がお得です。このような理由から、ブレーキフルードの交換は車検時に行うことが多く、車検ごとの交換をおすすめしているのです。

ブレーキフルードの点検方法

オイル量のチェック

初心者でも簡単にできるブレーキフルードの点検方法は、リザーバータンク内のオイル量チェックです。

ブレーキフルードのリザーバータンクは、エンジンルーム内に設置されています。運転席の前に設置されている車が一般的ですが、場所は車種によって違います。

リザーバータンクの側面には、適正な量のゲージが表示されています。点検方法は「MAX」と「MIN」の間に、油面があればOKです。

おそらく、エンジンルーム内は見づらいと思うので、油面が見づらければライトを用意し、タンクの側面から照らしてみましょう。そして、少しタンクをたたき油面を動かしてみると、確実に油面のチェックができます。

オイル色もチェック

エンジンルーム内のキャップの文字を読んでみましょう。キャップにはどんなオイルが使われているのかが記載されています。

以下の表示があるキャップがあれば、それがブレーキフルードのリザーバータンクです。キャップの色は黄色や黒色です。

  • 純正ブレーキ
  • DOT3もしくはDOT4
  • DOT4 FLUID
  • BRAKE FLUID

ブレーキフルードは薄めの黄色であるため、オイルの色を見て判断することもできます。そしてリザーバータンクを見つけたら、量をチェックしましょう。

点検でブレーキフルードが減っていてもむやみに継ぎ足さないように!

点検をした際、ブレーキフルードが大幅に減っていた場合、むやみに継ぎ足さないことをおすすめします。MINのゲージよりも少ない場合、ブレーキフルードが漏れている可能性があるからです。

場合によってはブレーキ操作ができず、事故につながることもあるため、もし点検時にブレーキフルードが大幅に減っていた場合、すぐに整備工場へ連絡しましょう。

大幅にブレーキフルードが減るというのはあまりないですが、もしそのような状態になっていたら危険性が高いことを覚えておいてください。

ブレーキフルードの交換は自分ですることもできる

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ブレーキフルードの交換は自分で行うこともできます。方法としては、ブレーキフルードのリザーバータンクのキャップを開け、各ブレーキのニップルからフルードを抜きつつ減った分を足すというもの。

ニップルからフルードを抜く際は、ブレーキを踏みながら行います。しかしブレーキフルードの交換は、タイヤを外しての作業となるので、自分で行えるかどうかをよく考えてから作業しましょう。

また、1人で交換するよりも、2人でおこなう方が安全です。作業する際は、協力してもらうことをおすすめします。

しっかりエア抜きをしないとブレーキがきかなくなることも

ブレーキフルードを交換する際、フルード内に空気が入り込んでしまうとブレーキがきかなくなり危険です。

抜くことばかりに集中し、リザーバータンク内のオイル量をチェックしなかった。気づいたときには「ブレーキの警告灯」が点灯していた、なんて失敗も有り得ます。

また、ブレーキフルードがボディやキャリパー、ドラムなどに付着したまま放置していると、鉄やボディに施されている塗装を溶かしてしまいます。

これらのような失敗をする可能性もあるため、この記事では整備初心者の方はブレーキフルードの交換はプロに任せましょう。

どうしても自分で行いたい場合、正規の交換方法をきちんと確認してから作業をおこないましょう。

ブレーキフルードの規格と選び方

ブレーキフルード選びはブレーキを強化するうえでマストな要素の1つですから、ブレーキ系統の強化をする上では必ず手を加えたいところです。

ブレーキフルードの規格

多くのブレーキフルードはDOT規格が採用されています。

DOT規格は、DOT3、DOT4、DOT5.1、DOT5と種類があり、モータースポーツのような特殊な用途でない限り、DOT3やDOT4が一般的です。

DOT規格のブレーキフルードを選ぶうえで確かめなければならないのがドライ沸点とウェット沸点です。ドライ沸点は新品購入時(吸湿率0%)の状態で沸騰する温度、ウェット沸点は吸湿率3.7±0.05%の場合に沸騰する温度になります。

ブレーキフルードは吸湿率が高くなると沸点が低くなることもわかります(ベーパーロックが起きやすくなる)。

DOT規格のドライ沸点とウェット沸点をまとめると次の通りです。

種類ドライ沸点(℃)ウェット沸点(℃)
DOT3205以上140以上
DOT4230以上155以上
DOT5.1260以上180以上
DOT5260以上180以上

上記の表から分かる通り、DOT4はDOT3よりもドライ / ウェット沸点が高く、DOT5.1とDOT5はDOT4よりも高くなっています。

DOT5.1とDOT5のドライ沸点とウェット沸点は同じ数値ですが、前者はグリコール系で後者はシリコン系です。DOT3とDOT4はどちらもグリコール系になります。

シリコン系のブレーキフルードは車両メンテナンスの難易度を上げるため、レース等の特殊なケースで使われるのが一般的です。

街乗りならDOT3あるいはDOT4がおすすめ

マスターシリンダーキャップには使用されているブレーキフルードの規格が記載されているので、愛車に指定されているブレーキフルードを確かめたい場合にはそこをチェックしましょう。

ハイパワーな車種ではDOT4のブレーキフルードが指定されていることもありますが、多くの国産車はDOT3指定です。

指定されている規格のものを使えば十分ですし、ベーパーロック対策としてDOT3からDOT4へ交換しても良いでしょう。DOT3よりも吸湿率は高くなりますが、ドライ沸点とウェット沸点が高くなるので強化できます。

しかし、DOT5はシリコン系のブレーキフルードのため要注意です。グリコール系とシリコン系を混ぜて使わないようにしましょう。

DOT3とDOT4の価格帯は比較的リーズナブルですが、それらと比べるとDOT5は高額です。

車検時にブレーキフルードの交換を!

ブレーキフルードは、2年ごとの車検作業時に交換する方法が一般的です。

ブレーキフルードの交換工賃は、5000円から1万5000円ほどですが、車検作業で行うと単体作業でかかる費用よりお得になります。

もし何年も交換していないのであれば、同時に色も見ておきましょう。通常ブレーキフルードは薄い黄色ですが、劣化すると灰色のような汚れた色になります。

ここまで劣化している場合、すぐに交換してください。劣化を放置すると、オイル漏れにつながりますし、劣化によって沸点が下がりペーパーロック現象を引き起こすこともあり危険です。

ブレーキフルードは車を停止させるための、とても重要なオイルです。取扱いを間違うと事故につながる可能性が非常に高くなるため、定期的に交換しておきましょう。

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執筆者プロフィール
山北吏(つかさ)
山北吏(つかさ)
1989年生まれ。現役整備士(整備士3級)webライター。webライター歴は1年半。愛車はインプレッサ(GH8)。車に乗るなら絶対MT!実家が田舎だったこともあり山道は得意!整備士として働き始め3年目。前職は輸入業...
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