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クリープ現象を上手に使うと安全運転になる?事故を未然に回避しよう

クリープ現象とは?

アクセルを踏まなくても車が前進・後退する現象

クリープ現象とは、AT(オートマチック・トランスミッション)車において、アクセルを踏まなくても自動車が前進・後退する現象のことです。似たような動きをする自動車もありますが、クリープ現象と呼ぶのはAT車におけるそれのみです。

トルクコンバーター
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クリープ現象を発生させる要因はトルクコンバータにあります。トルクコンバーターというのは流体クラッチや羽根車などを用いてエンジンの動力をトランスミッションへ伝える変速機の一種です。

トルコンとも呼ばれることもあります。自動クラッチとの別名があることからも、運転手をクラッチ操作から解放する役割を担っているとわかります。

どのような車でクリープ現象が発生する?

クリープ現象が発生するのは、先にも書いた通りAT車です。より正確に表現すれば、流体継手やトルクコンバータが動力伝達機構に採用された自動車においてクリープ現象が発生します。

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AT車、CVT車、そして電気自動車などでは、ドライブレンジを選択することで自動車は動き出します。

ドライブレンジを選んだ状態でブレーキからアクセルを離すと前進するわけですが、CVT車と電気自動車ではこの現象をクリープ現象と呼ぶことはありません。その理由は単純明快で、これらにはトルクコンバーターが採用されていないからです。

というわけですから、AT車におけるこの現象をクリープ現象と呼ぶようにしましょう。

クリープ現象のメリット・デメリット

メリット1:MT車のペダル操作から解放される

クリープ現象によって得られる恩恵は、発進・加速・停車といったあらゆる操作でクラッチペダル操作から解放されることです。

これはCVT車や電気自動車でも同じで、流通しているMT(マニュアル・トランスミッション)車を除く全ての自動車はクラッチペダル操作から解放されています。

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昨今ではAT限定免許の運転手が多いためここでざっくり説明しますと、MT(マニュアルトランスミッション)車ではアクセルを踏むだけでは車を動かすことができず、クラッチペダル(動力を繋いだり遮断するためのペダル)操作が必須です。

右足でアクセル、そして左足でクラッチペダルを扱うのが定番でしたが、クリープ現象(アクセルペダルだけで車を動かせる)のある車種では右足だけでの自動車の運転が可能となりました。

メリット2:ちょっと動かすだけならアクセルペダルを踏む必要がない

ドライブレンジやリバースレンジ(後退する時に選択するレンジのこと)を選んだ状態であればアクセルを踏まずして車両が動きます。

敷地内や駐車場のような移動距離の少ないところでちょっとだけ移動させたい時に、アクセルペダルを操作することなく移動できて便利です。

デメリット1:燃費が悪くなりやすい

クリープ現象が発生する自動車の燃費は悪くなりやすいと言われています。同車種でMT車モデルとAT車モデルを比較すると、MT車のほうがカタログ燃費で優れているというのはよくあった話です。

例えば現行のスイフトスポーツの場合、カタログ燃費は以下のようになります。高速道路モードを見ると大差ありませんが、市街地モードや郊外モードではMTモデルの燃費性能が優れているのは明らかです。

スイフトスポーツ2WD・6MTモデル2WD・6ATモデル
WLTCモード17.6km/L16.6km/L
高速道路モード19.2km/L19.1km/L
市街地モード13.8km/L11.9km/L
郊外モード18.8km/L7.6km/L

AT車で燃費が悪くなる傾向にある理由として、トルコンの伝達率が挙げられます。これはトルコンの構造上致し方ないのですが、ロックアップ機構やオーバードライブギアなどを用いて燃費性能を向上させる工夫が為されています。

デメリットその2:アクセルを踏まなくても動くことへの違和感

オートマ車よりもMT車に乗り慣れた人にとって、クラッチペダル操作で動力をコントロールすることなく、アクセルペダルを踏むだけで自動車が加速するというのは、人によってはカルチャーショックとも言えるでしょう。

また、MT車の感覚でAT車を運転すると、重大事故を引き起こす可能性があります。それはブレーキとアクセルの踏み間違いや、急発進などを原因として起きている実際の事故のケースを知れば一目同然です。

クリープ現象の発生する自動車の運転で気をつけたいこと

アクセルを踏まなくても車が動くので注意

ブレーキペダルから足を離すと同時に車が動くわけですから、MT車と比べてドライバーの意思に反していると言えます。

普通、車を動かしたいと思ったらアクセルペダルを踏むわけですが、アクセルペダルを踏んでいないのに自動車が前進・後退することになるので、その点ドライバーとのシンクロ率(一体感)が低いです。

回転数が高いときはクリープ現象でも車が速く動く

回転数が高い状態でクリープ現象が発生すると、低回転時よりも動きが大きくなります。このような状態が発生するのはエンジンを始動してすぐ、つまりアイドリングが高い状態の時です。

結構クイックな動きをしますので、できればエンジン回転数が落ち着くまで動かすのを控えて、急ぎでどうしても動かさなければならない時にはいつもより慎重になりましょう。

日産 リーフはEVなので、この記事で言及しているクリープ現象は起こらない

この点を踏まえると、電気自動車にはエンジンが搭載されていないので、回転数が高く急発進するような現象は起こることなく安心です。音も静かで快適な乗り物だとも再認識させられます。

クリープ現象が原因となる交通事故に注意!

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ふとした折にブレーキから足を離したり、アクセルペダルとブレーキペダルを間違えて操作したことで、交通事故を起こしてしまったというのはよく耳にする話です。

クリープ現象で動いてしまって前の自動車にぶつかった(衝突事故)、ブレーキのつもりがアクセルを踏んだことでコンビニへ突っ込んだなど。

コインパーキングの料金支払い時の交通事故もあります。ドライブレンジのままブレーキを踏んだ状態で駐車券を機械に挿入して料金支払いをしていたところ、ブレーキペダルから足が離れて動き出し、パニックになってそのまま周りの自動車を巻き込んだ事故になったという内容です。

運転以外の別の操作をする際にはパーキングレンジやニュートラルレンジへシフトレバーを動かして、リアブレーキを効かせておきましょう。

同乗者の安心感アップ!クリープ現象を駆使した運転テクニック

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というわけでAT車を運転する際にクリープ現象は付き物ですから、これをうまく利用して日々の運転やドライブに勤しむことが大切です。同乗者に安心して車内で時間を過ごしてもらえるように、クリープ現象を使いこなしましょう。

アクセルを踏まない発進・後退駐車

クリープ現象によってアクセルを踏むことなく発進と後退を低速度で行えるので、アクセル操作の手間が少なくなるのは明らかでしょう。MT車のようにクラッチを繋ぐ手間もないわけです。

アクセルを踏む機会・量が減少すれば聞こえてくるエンジン音も比較的小さくなるので、車内での快適性もアップ。いずれにせよ繊細なペダル操作はマストです。

坂道発進も楽々

MT車ですと坂道発進時に一瞬後ろへ下がってしまうといったこともありましたが、クリープ現象のあるAT車であればそんな心配もありません。変な心配をすることなく坂道での停車や発進を行えます。

クリープ現象を適切に活用して快適なドライブを

AT車ならではのクリープ現象ですが、CVT車や電気自動車でも似たような動きがあり、それらは全て扱いようによっては便利になるだけでなく、交通事故を引き起こす危険なものです。

信号待ちで停車している時なら問題ありませんが、駐車場や各種ドライブスルーで料金を支払うなどの際にはニュートラルレンジやパーキングレンジにして、車が意図せず動かないようにしましょう。

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中華鍋振る人
中華鍋振る人
自動車とバイクに関連する記事を書いています。モータースポーツは観戦よりも参戦派。道交法や違反に関する情報を、法律に詳しくない人にもわかりやすく解説しています。
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