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ガソリンランプが点灯してから走れる距離は?ガス欠の対処法など紹介

ガソリンランプが点灯してから走れる距離は?

ガソリンランプ
© kelly marken/stock.adobe.com

ガス欠の前兆とサイン

ガス欠は車の走行中にガソリンや軽油などの燃料が切れてしまい、エンジンが停止してしまうことです。ガス欠になると直ぐに車が停止してしまうわけではなく、その前に2つのサインがあります。 

1つ目はガソリンのマークである「燃料残量警告灯」がまずは点滅。ガソリンが少なくなっていることを知らせます。2つ目は燃料残量警告灯が点灯。これは点滅したときよりもガソリンの残量が減ってきたことを知らせています。 

注意したいことのひとつに、点滅や点灯は車種によって違いがあること。点滅だけや点灯のみといった車種もあれば、点灯から点滅するタイプもあるので、愛車の取扱説明書などで確認しておく方が良いでしょう。何よりも重要なのは、燃料残量警告灯が光ったらすぐにガソリンスタンドで給油することです。

ガソリン残量を測る仕組みとは

車に搭載されている燃料計は、燃料タンクに浮かべているフロート(浮き玉)によって燃料を把握しています。燃料が多いときはフロートが高い位置にあり、少なくなってくると低くなってくるので、その位置をセンサーによって計測が行われる仕組みです。

機械式燃料計…フロートの位置を機械的にメーター表示し、車の傾きや振動でフロートの上下量がそのまま表示されます。デメリットは、メーターが急激に変化してしまうこと。メリットは小型化しやすい点ですが、現在は電気式に置き換わってきました。

電気式燃料計

フロートの上下量を抵抗値に変換して残量を表示するタイプと、磁気センサによるフロート上下量の角度検出で表示するタイプの2種類が現行車の多くに採用されています。機械式燃料計よりもメーターの急な変化が少ないことが特徴です。

電気式燃料計の採用により、昔より燃料計の急激な変化は少なくなってきました。現在では、車の電気系統に故障や誤動作による障害が発生しても、安全に制御される「フェイルセーフ設計」が採用されています。残燃料は正確なものではなく、大まかな値です。そのため、燃料計はひとつの目安として見ることを心がけてください。

E表示からどれくらい走行できる?

まずガソリンタンクの容量は、一般的に乗用車は約40L、軽自動車で30Lが平均です。そしてE表示がされるのは、ガソリンタンクの残量が15%になると点滅するといわれています。もちろん車種によっても異なるので、詳しくは車の取扱説明書を確認すると良いでしょう。

おおよそ50kmは走行可能だといわれている根拠は、「燃料タンクの容量×実燃費」でE表示が点灯してから走行できる距離を割り出すことが可能なことにあります。つまり愛車の実燃費で計算することもできるわけです。

またガソリン車は50kmの走行ができますが、ハイブリッド、EV、ディーゼルとエンジンの仕様によって走行できる距離は異なります。 

ハイブリッド車

ガソリンランプハイブリッド車

プリウスを例にとると、残燃料が6.4L程度でE表示が点灯。仮にWLTCモードのカタログ値である32.1km/Lで計算すると、約205km走行することが可能です。

EV車

ガソリンランプEV車

EV車の場合は、ガス欠ではなく電欠といいます。例えばリーフですが、バッテリー残量9%で充電の警告が黄色く点灯。その後、出力制限表示灯の亀マークが点灯するとアクセルを踏み込んでも出力が上がらなくなります。そのため10%を切ると給油が必要な状態といえるでしょう。 

ディーゼル車

ガソリンランプディーゼル車

ジュースをストローで飲むとき、最後には吸っても上手く飲めなくなり、空気が入ってくることがあります。これをディーゼル車に置き換えて考えると、燃料が少なくなってきた際に、ポンプ内に空気が混入することで、圧力がかからずポンプが空回りして軽油を吸い上げることができません。

一度空気が入ってしまうと、ガス欠状態で燃料をそのまま補給しても燃料をエンジンまで送ることができず、再始動が難しくなります。そこで、燃料経路に入ってしまった空気の「エア抜き」が必要となるので、他のエンジン以上にガス欠に対して慎重になる必要があるでしょう。

車の警告灯一覧を見たい方はこちら

ガソリンランプが点灯したらどうすればいい?

1.  安全な場所に車を移動させる

幅の広い道路で路肩に余裕がある場合は、安全な路肩に停車してハザードランプを点灯させ、後続車の事故を防ぐよう対処してください。道路上で完全に車が止まってしまった場合には、ギアをニュートラルにして車を押しながら移動させるという手段もあります。1人では難しいかもしれませんが、2人以上いる場合には有効な方法です。

2.  必要なところに連絡をする

ガソリンスタンドに連絡してみる

ガソリンランプ ガソリンスタンド
©Carolyn Franks/stock.adobe.com

スマートフォンやナビなどで近くにガソリンスタンドがあれば、ガソリンを持ってきてくれるサービスを行っている店舗もあります。事情を説明して対応できるかどうかを確認してみましょう。

JAFを利用する

ガソリンランプJAF

『一般社団法人日本自動車連盟』通称JAFに加入していれば、無料のロードサービスを利用することができます。何度でも無料の利用が可能で、燃料切れの他にもバッテリー上がり、パンク、落輪などさまざまなサービスを専門のスタッフが対応してくれることが特徴です。

会員でなくても利用することはできますが、全て有料となってしまいます。例えば昼間の高速道路でPA、SA以外の場所で燃料切れを起こしてしまった場合、通行料・燃料代別で16,770円が必要です。

任意保険のロードサービスを利用する

車の任意保険に加入していれば、保険会社のロードサービスを利用することもできます。コールセンターに連絡すればどのような対応を行ってくれるか確認できるでしょう。ロードサービスの内容は各保険会社によっても異なりますし、加入内容によってはガス欠に対応していないということもあるかもしれません。 

一度、自分が加入している保険会社のロードサービスについて、チェックしておくと良いのではないでしょうか。

注意が必要なのは、EV車です。電欠の場合には充電スタンドを持ってくることはできないので、ほとんどの場合が牽引となります。ガソリン車と異なる対応となることを頭に入れておいてください。 

ガス欠の後遺症が原因で起こるトラブル

ガソリンランプが原因で起きるトラブル
©vchalup/stock.adobe.com

ディーゼル車がガス欠を起こすと、その後エア抜きが必要です。またEV車は充電が主なトラブルとなり、バッテリーが空の状態で長時間放置すると早期劣化の原因になるといわれています。ガソリン車のトラブルはいくつかあるので、詳しく説明していきましょう。

燃料ポンプの焼き付き

エンジン内で燃料を運ぶ動力源として活躍するのが燃料ポンプです。エンジンが始動している間は必ず駆動しており、燃料ポンプ内は高速で回転しています。そのため、常に高温状態で潤滑油と冷却剤が必要になるのですが、潤滑と冷却に使用するのは燃料そのものです。

例えばガス欠状態になったとしてもエンジンが始動していれば、燃料ポンプには潤滑油と冷却材が必要になります。そのため燃料がなければ、モーターが焼き付きを起こす可能性が高くなってしまうのです。

セルモーターやバッテリーの負担

ガス欠状態になると燃料のパイプラインにもガソリンが行き渡っていない状態になります。ガス欠から給油を行っても、すぐにセルモーターにまでガソリンが行きわたっていないため、スターターを回せばその分セルモーターやバッテリーに負担を与えることになるのです。

負担を減らす方法としては、燃料の補給後にセルモーターを回す分の電力を取っておくことが重要になります。

バッテリーランプについて詳しく知りたい方はこちら

インジェクターの損傷

直噴エンジンはシリンダー内に直接燃料を噴射するために、シリンダーの頂点は燃焼温度が高温になる箇所です。インジェクターの先端にあたるインジェクションノズルの潤滑と冷却も燃料によって行われているので、ガス欠によって燃料が不足すれば、インジェクションノズルも摩耗を起こし、損傷することになります。

エンジン警告灯とは?点灯する意味や対処法も紹介

ブレーキ警告灯とは?点灯する意味や対処法も紹介

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執筆者プロフィール
MOBY編集部
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新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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