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子供のいる家庭は知っておくべき自転車事故の恐怖!賠償金1億円・自己破産のケースも
自動車を購入、もしくは保持されている方は自動車保険に加入されている事でしょう。では、 道路交通法では軽車両に位置付けられ「自動車の仲間」である自転車を購入された方は保険に加入されていますか?
今回は軽く見られがちな自転車事故で、家族の毎日が一変してしまうケースや自転車事故の対策についてご紹介します。
高額な損害賠償を請求されるケースは珍しくない
過去に小学生が起こした事故では、9,500万円の損害賠償の請求が発生しました。そのケースでは、ライトを点灯しヘルメットをかぶる小学生が、自転車で坂を下っている時に女性に衝突したといいます。女性は脳挫傷など、後遺症が残るほどの事故でした。
双方の主張としては、被害者側は危険運転、保護者の監督責任を主張し、加害者側は、ライトの点灯やヘルメットの着用などを理由に相殺できると主張するものでした。
判決は、事故が起きた時点でその指導が功を奏していない、監督義務が不十分であるとし、被害者側の主張を認め、慰謝料、治療費、休業損害などを含め、9,500万円の賠償を命じる判決となりました。
上記以外でも賠償金として、1億円や6,000万円などの支払いが命ぜられている判例は少なくなく、私たちが想定しているよりも自転車事故のリスクは非常に高いものとなっています。
子供の自転車事故件数は、5月から7月がピーク
子供の事故件数は、5月から7月がピークとなり「魔の季節」と言われます。これは、一般的な交通事故発生件数とはリンクしない特徴をもっています。
子供は4月に新学期を迎え、新しい友達も増え、出会いや別れを繰り返すシーズンとなります。それ故に、新しい友達の家に遊びに行くなど、自転車によって広がった行動範囲で大人と比較して視野の狭い子供が慣れない道を通行する機会も増えます。これが自転車事故に遭遇する可能性が高まる要因です。
自転車保険の義務化が進んでいる
昨今の自転車事故における判決を受けて、自転車保険の義務化が都道府県単位ではなく市町村単位で進んでいます。au損保の公開する情報では、33の都道府県や市町村で対象となっています。
基本のルールとしては、保険義務化外の地域に住んでいても、保険義務化内の地域を走行する場合は、保険の加入が義務となります。通勤や子供の送迎などで、日常自転車を利用する人は要注意です。
また、子供による事故の責任は保護者に求められます。
自転車保険はどれくらいの費用なのか
では、自転車保険の費用はどれくらいでしょうか。
現在では各社から自転車保険のサービスが提供されていますが、保険の比較をする際に、基準となる保険を決め比較しないとそのプランが高いかどうか判断することはできませんよね。
まずは自転車保険のおおよその金額を把握ために 「一般財団法人 全日本交通安全協会 」が提供する自転車保険を参考例としてご紹介します。全日本交通安全協会は、国家地方警察本部が主催する、交通安全運動の共催も行う団体で、一般的な存在です。
基本 | 個人向け | 家族向け | ||
賠償責任 | 補償額 示談交渉 | 1億円 有り | 1億円 有り | 1億円 有り |
ケガの保証 | 本人 | 無し | 死亡・後遺障害1,000万円 入院日額3,000円 | 死亡・後遺障害1,000万円 入院日額6,000円 |
家族 | 無し | 無し | 死亡・後遺障害850万円 入院日額6,000円 | |
掛け金(年間) | Web手続き 郵送手続き | 1,670円 1,870円 | 2,690円 2,890円 | 4,370円 4,570円 |
おわりに
想像以上の高額な請求が発生するなど、自転車事故は自動車の事故と比べてもほとんど遜色がありません。ただし、自転車保険は自動車保険(任意保険)と比べると安価です。
まだ自転車保険に加入されていない方は、万が一の時に備えて、家庭内で今一度自転車事故のリスクについて話し合うだけでなく、自転車保険に加入してみてはいかがでしょうか?
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部 Daddy
- 昭和56年生まれ。愛車遍歴は先輩から500円で購入したトヨタスターレット(EP82)から始まり、アコードワゴンSiR(CH9)インフィニティFX35(S50)インフィニティFX50(S51)。曲線が美しい車が好き(女性も)。三...