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ランボルギーニを格安で買う裏技?「キットカー」ってなに?
「キットカー」の存在
キットカーは、部品の状態で購入し自宅のガレージなどで組むことができる自動車です。イギリスでは過去の名車や現代の高級車(フェラーリ、ランボルギーニ、ポルシェなど)をモチーフとしている場合はレプリカーとも呼ばれます。
キットカーの中でも、別の車をベースに本物のスーパーカー瓜二つにつくられた車のことを「レプリカ」と呼びます。
フェラーリ・360モデナ、ランボルギーニ・カウンタック、ポルシェ・カレラGTなどのレプリカが主に多いです。
レプリカと本物の比較:ランボルギーニ
通常レプリカは本物と並べて比べると、違和感があって偽物に見えてしまうものですが、レプリカのキッドを販売するメーカーによっては完璧に本物と同じ寸法で製造されていたりします。実際レプリカのパーツが、本物のフェラーリやランボルギーニに装着可能な程と言われています。
有名なメーカーとして、以前「Extream Sportscars」がありましたが、問題があったのか現在ではサイトが停止されています。
ベースとなるのは生産台数が多く安価な車種
レプリカをつくるにはベースとなる車が必要です。一般的にこのベースとなる車のことを「ドナー車」と呼びます。エンジンやトランスミッション等の重要な部品はこのドナー車両から流用します。
またドナー車のシャシーの代わりに、本格的なパイプフレームを採用している場合もあります。このドナー車には生産台数が多く、かつ安価な車種が採用されることがほとんどです。
好まれるデザイン
VW タイプ1の場合はさまざまな用途に使用できるシャシー、いろいろと改変することができる広いエンジンとその配置、日産 フェアレディZはボディーのデザインが好まれています。
ドナー車として好まれる理由は、トヨタ MR2とポンテアック フィエロは自動車のエンジンとそのエンジンが駆動する車輪の配置のデザインが良いためです。
また、シボレー コルベットやマツダ RX-7のデザインも好まれているようです。
完成までには技術と時間が必要
キットカーは、自動車をいちから組み立てることと同じで相応の知識・技術と多くの時間が必要です。
キットカー所有者のアメリカやイギリス、ドイツのおよそ600人にアンケートを行ったところ、完成までに100~1,500時間かかると答えました。
キットにより異なりますが切削やプレス加工、溶接やパイプ曲げ加工などの工程が不必要あるいは簡単に組み立てできることが多いです。
完成品の相場はピンきり
ベースの車が安価(トヨタ MR-2:100万円から200万円程度)とは言え、改造にかかる費用と時間はそれなりにかかります。たとえば、完成度の高いランボルギーニ・ムルシエラゴのレプリカは約1,000万円で販売されていました。
1,000万円という値段でも「偽物でもいいのでどうしてもランボルギーニ・ムルシエラゴが欲しい!」という人にとっては格安に感じるかもしれません。
2021年現在、中古のランボルギーニムルシエラゴの平均価格は1,900万円程度です。中国産レプリカで完成度が高いものでも約1,000万円です。
日本で乗るには「完成品の輸入」一択
現行制度上、日本でキットカーに乗るには、完成品の輸入しか選択肢は無いようです。キットカーは日本では完成品の輸入車両しか新規登録できず、キットを海外から輸入はできません。
完成品のキットカーを海外から輸入するには手順を行い、道路運送車両法という法律で定められたたくさん項目のある保安基準などをクリアすると新規登録ができます。
詐欺に注意
昨今では、フェラーリやランボルギーニのレプリカを装った詐欺がひじょうに増加しています。価格の割に掲載されている画像の完成度が高すぎるものは詐欺である場合もあります。
もし購入するのであれば、十分注意し検討することをおすすめします。
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- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...