MOBY(モビー)自動車はおもしろい!

MOBY[モビー] > メーカー・車種別 > 「やっぱりBMW」電子制御式4WDシステムの世界を牽引したBMWのxDriveって何?
メーカー・車種別

更新

「やっぱりBMW」電子制御式4WDシステムの世界を牽引したBMWのxDriveって何?

ライバルに比べると4WDに対して消極的だったBMW

東京オートサロン2023 BMWブースの様子

BMWと言えば、「駆け抜ける歓び」というキャッチコピーに表されるように、スポーティなドライビングフィールを大切にしてきました。

フロントエンジンシップ・リアドライブ(FR)を身上とし、また長年縦置きの直列6気筒エンジンとの組み合わせを理想としてきたため、BMWはライバルであるメルセデスベンツやアウディに比べると4WDに対して消極的でした。

4WDは直進安定性、走破性に優れる一方で、プッシュアンダーの傾向が強く、曲がるという点においてBMWが評価していなかったからです。

しかし、乗用車での4WDシステムが世の中に認知されゆく中で、BMWも採用を余儀なくされます。E30型325iXやE34型525iXといった4WDモデルを投入したのです。

SUVの先駆け・X5はパッシブ4WDを採用

BMW X5

当初、BMW が使った4WDシステムは、センターデフにZF社製ビスカスカップリングを使ったパッシブ4WDでした。駆動トルクはFR気味に配分された、前輪37:後輪63というもの。空転した車軸側に最大80%まで駆動トルクを配分できました。

SUVの先駆け(BMWではSAVと呼んだ)となった初代「X5」の初期型も、同様のシステムを搭載していました(ただし、駆動トルク配分が前輪38:後輪62に変更)。

当時はまだオフロード4WDのブームの残り香があった時代ですが、ユーザーの使用シーンがオンロードメインであることを考慮し、こうした4WDが使われたのです。ちなみにこの4WDシステムの多く部分が、当時BMW傘下にあったランドローバー社のレンジローバーとの共用でした。

X5は基本的にオンロードを主体に開発されたモデルですが、雪道や未舗装路などの悪路走行も考慮して、ヒルディセントコントロールを装備。また、悪路走破性を高めるため、ADB-X(自動差動ブレーキトラクションコントロール)も装備し、オープンデフの弱点を補っていました。

また、ブレーキ制御で横滑りを防止する、初期のダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)が採用されていたのもトピックのひとつです。

執筆者プロフィール
山崎 友貴
山崎 友貴
1966年生まれ。四輪駆動車専門誌やRV雑誌編集部を経て、編集ブロダクションを設立。現在はSUV生活研究家として、SUVやキャンピングカーを使った新たなアウトドアライフや車中泊ライフなどを探求中。現在の愛車は...

\ この記事が役に立ったらシェアしよう /

MOBYをフォローして最新記事を受け取ろう

すべての画像を見る

画像ギャラリー

コメント

利用規約

関連する記事

関連キーワード